
イーウェーヴ(3732・HC)は独立系のシステム開発会社。
グループ企業の、トータルシステムソリューションはシステム機器販売・システム開発事業を、イービックスはシステム開発・人材派遣・構造解析事業を行なっている。
設立は1988年という、システム開発企業としては「老舗」の会社だ。
2007年3月通期の連結業績予想は前年比増収増益。
売上高80億円(前年実績比43.7%増)、経常利益4億1000万円(同38.0%増)、純利益2億4600万円(同32.3%増)、1株利益1万0571円55銭を見込んでいるが、滝澤正盛社長は、
「売上高、利益とも、もう少し上の数字になるのではないか」
との見解を示した。去る11月21日、中間決算説明会でのことだ。
●業務提携で『コミュニティちゃんねる2.0』推進
最近のトピックスとしては、「コミュニティ&ブログ ASP(アプリケーソン・サービス・プロバイダ)サービス事業」について、関心空間(本社・東京)とアイテック阪神(本社・大阪市)と業務提携を行なったことだ。12月18日に正式発表した。
3社は、『コミュニティちゃんねる2.0』を提供している。
営業ターゲットは、ケーブルテレビ事業者だ。ブログ機能に「クチコミ」投稿機能などを加え、地域の視聴者参加型のコミュニティ形成を図るもの。
同社では、「ウェブ2.0型のコンテンツ流通プラットフォーム」を目指すものとしている。
●M&A推進で中計さらに上ブレも
同社の中期経営目標では、2010年3月期の売上高120億円、経常利益7億2000万円としている。
しかしこの数字について、滝澤社長は、
「自然増で達成していく数字だ。今後もM&Aを積極推進していくので、M&Aの進捗状況によっては、この1.5倍や2倍となる可能性もある」
と指摘する。
M&Aについては、
「情報産業、システム開発業界でも、業界再編と統廃合が進んでいく状況にある中、当社は中心的存在でありたい」
との方針だ。
ただし、利益に結びつく案件であり、自社にメリットがあるかどうかを精査するという。のれん代が高すぎたり、株価つり上げだけのためのM&Aはしない。
●実績コツコツ積み上げ、業容拡大
滝澤社長は言う。
「創業以来、毎年、実績を地道にコツコツ積み重ねてきた。
2004年のヘラクレス上場を機に、M&Aや新規の開発案件などのお話を多くいただくようになり、業容拡大につながっている。
これからも、確実に積み上げていきたい」
「新興市場の上場企業でも、確実に利益を出し、配当などをつうじて株主様へ還元していく。
目先の目標は大証1部上場、将来的には東証1部上場を果たしていきたい」