
丸千代山岡家(3399・JQ)は自社オリジナルの味にこだわったラーメン店『ラーメン山岡家』のチェーン展開を行なっている。本社は札幌市だが、北海道内と関東を中心に、直営店オンリーで、現在70店以上がある。
山岡家の一番の強みは「味」だ。
9月20日にひらいた、同社の7月中間決算説明会の質疑で、「コンペティターは」という質問に対し、山岡正社長は「一番のライバル店は、味で勝負している個人店さんだ」と答えた。
同社のスープは、トンコツとトリガラを使用した濃厚スープ。加えて、手づくりチャーシューや麺など、徹底的にこだわっている。
●「夢は、全国のお客様に
山岡家の味を食べていただくこと」
説明会では、中期経営計画として、2009年1月期で100店舗、売上高100億円、経常利益率6%以上を目指すと発表した。
さらに、山岡社長は言う。
「夢は、全国のお客様に山岡家の味を食べていただくこと。将来的には売上高300億円を目指す」
そうなると、計算上は300店くらい。北海道から沖縄まで、人口30万人に1店がひとつの目安になる。
ただ、同社の現在の体制として、たとえば他社のようにスープはセントラル式でつくり、濃縮して各店へ配送するという方式ではなく、店ごとにスープをつくる方式を取っている。300店規模となると、味の維持管理が難しくなりそうだ。
そのため、人材教育が重要になる。現在、スーパーバイザー(店を巡回し、店長や店員の指導を行なったり、より売上が上がるように改善やサポートを行なう)をはじめとした人材教育に力を入れている。
山岡社長は、創業後、5店の時は「10店、出せるかな」と思っていた。10店になったら、「次は30店、出せるだろうか」と思っていたそうだ。
「しかし(課題を)一つひとつ達成してここまで来れた。これからも、がんばれば、何とかなるだろうと思っている。やるしかない」