株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

2009年12月04日

『寿心』で躍進する寿スピリッツの河越晴皓社長に聞く

『寿心』で躍進する寿スピリッツの河越晴皓社長に聞く 寿スピリッツ<2222>(JQ)は、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドの総合プロデューサーとして急成長。全国に製造子会社5社、販売子会社11社を持ち、企画・製造・販売までを一貫して手がける強さを持つ。通信販売にも注力。最近では小樽洋菓子店舗ルタオの≪ルタオブランド≫が高人気を博している。『寿心』で躍進する同社の河越晴皓社長に経営への取り組みを聞いた。

■「寿」は、魂であり良心に通じる言葉

――最初に、「寿」という社名に対する思いをお聞かせ下さい。

 【河越社長】 創業者の父がつけた名前です。昭和27年に米子市において、「寿製菓」を設立、飴菓子などの製造を始めました。平成18年(2006年)に持株会社に移行した時に、寿製菓から現在の寿スピリッツに変更しました。「寿」は、魂であり良心に通じる言葉で、非常に良い名前で気に入っていましたので残しました。当社グループが積極果敢で熱い精神を引き継ぎ、これからの時代を全力で切り拓き、より大きな喜びを創造していく会社となる思いで、「寿」に「スピリッツ」を加えました。シンボルマークは、「寿心」を輪で囲ったもので、社員一人ひとりの気持ちが重なって『輪』になる、という思いを込めています。

――グループは、どのような構成ですか。

 【河越社長】 製造子会社5社、販売子会社11社、他1社の合計17社で構成しています。従業員数はグループ全体で764名です。96年より、京セラ様の経営管理手法「アメーバー経営」を導入、03年には経営理念100カ条を明文化した経営理念手帳「こづち」を製作しました。経営理念を壁に掛けて、眺めているだけではだめです。すべての従業員に持たせて、周知徹底、経営理念の浸透と企業倫理の徹底に努めています。

■総合プロデューサーというところに最大の特徴

――個人投資家の皆さんに、事業の概要についてお願いします。

 【河越社長】 当社グループは、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドの総合プロデューサーである、というところに最大の特徴があります。北海道から九州まで、全国を網羅する販売プラットホームと製造拠点を活用して、「地域限定ブランド」を創造する連合体です。企画・製造・販売まで一貫したサービスを提供する強さがあります。製造子会社の5社は、北から、北海道の<ケイシイシイ>、東京の<つきじちとせ>、兵庫県湯村温泉の<但馬寿>と山陰の<寿製菓>、九州の<九十九島グループ>です。

――それぞれの、売上規模並びに取り組みについてお願いします。

 【河越社長】 <ケイシイシイ>は、小樽洋菓子店舗ルタオにおいて、≪ルタオブランド≫の知名度向上に取り組んでいる効果と、通信販売の強化により売上が大きく伸びています。10年3月期は売上が27.7%増の70億5000万円の見通しです。来春、小樽市に約7000坪の土地を購入の予定で、2,3年後に出店を計画しています。<寿製菓>は地元山陰地区でのシェア拡大と東京市場(空港、駅など)への営業強化に取り組んでいます。また、品質管理、各種製造ラインを武器にOEM取引の拡大に取り組んでいます。今期売上は2%増の66億5000万円の見通しです。

――ご紹介いただいたこの2社の売上が大きいようですが、他の3社についてはいかがですか。

 【河越社長】 <九十九島グループ>は、『赤い風船』ブランドの再構築に取り組んでいます。今期売上は2.6%減の30億2000万円の見通しです。<但馬寿>は、『ド田舎』をコンセプトに引き続き通信販売に注力します。黒豆茶のリニューアルを検討中です。今期売上は1.0%減の10億6000万円の予定です。<つきじちとせ>は、高速道路のSA・PA(サービスエリア、パーキングアリア)に初出店するなど新市場への開拓に力を入れています。特に、新創作和菓子の開発強化と和菓子通販の新しいスタイル確立を目指しています。今期売上は17.5%減の6億5000万円の見通しです。

――販売子会社11社についてはいかがですか。

 【河越社長】 交通機関、特に、高速道路割引効果が見込めるSA・PAへの営業強化を図っています。関西地区では、『コンディトライ神戸』、『神戸旧居留地美侑』のブランド展開を進めています。11社の売上は今期3.1%増の38億5000万円の見通しです。

■売上、利益とも期初予想を増額

――連結の10年3月期業績見通しはいかがですか。

 【河越社長】 売上、利益とも期初予想を増額しています。増額後の売上は188億6000万円、経常利益18億円で前期比8.5%増収、35.6%の増益です。特に、売上は前期に比べ14億7300万円増えますが、このうち<ケイシイシイ>の増加分が15億3100万円と大きく寄与します。特に、売上14億7300万円の増加に対し、粗利益(売上総利益)が12億800万円増えます。このため、粗利益率が48.8%(09年3月期は46.0%)へ大きく向上します。配当は年40円を継続の予定です。

――利益率のアップはどのような理由によるものですか。

 【河越社長】 2年前は売上が落ちてもいいからあえて価格を2割程度上げることに力を入れました。今年1月からは、販促・広告宣伝などの経費を戦略的に使いながら、お店、主力製品などのブランドの価値を向上させることで売上の拡大を図り、製造の稼働率向上に努めた結果です。「悪い時にこそ攻め、良い時は慎重に」という基本的な姿勢で臨んでいます。

■当社の特徴であり強みは、有店舗の通販

――これまで、製造部門を持った小売という歩みでしょうか。

 【河越社長】 売上50億円くらいまでは、「メーカー問屋」として伸びてきました。その後は、「メーカー問屋」と、「メーカー小売」が、ほぼ半々程度となって、さらに、現在は通信販売を強化しています。方向としては、より、顧客に近づいています。一般には、通販は店舗のないのが普通です。しかし、当社の特徴であり強みは店舗を持った通販という点にあります。つまり、有店舗の通販で、常識をくつがえした、これまでにない分野です。

――個人投資家の皆さんにメッセージをお願いします。

 【河越社長】 製造と小売の両方の良さを持った会社であり、強いブランド創造によって地域を売る会社として今後も成長・発展を目指し、経営理念「喜びを創り喜びを提供する」の行動指針であります『熱狂的なファン』をつくることをポリシーに取り組んでいます。物品販売の3大原則の「売り場力」、「人間力」、「商品力」のアップに全社員が意識して取り組み、「ありがとう3倍の法則」を徹底し、次にまた買っていただけるお店・会社にしていきたい。今日、今だけが良くてもだめです。今の損得より、長い目での損得を取る会社です。ご支援よろしくお願いします。

――ありがとうございました。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:32 | IRインタビュー
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。