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2009年08月28日

川本産業の武元社長に聞く:新型インフル関連商品が絶好調

川本産業の武元こうじ社長に聞く

■マスクの品不足続き、中国の協力工場で増産

川本産業の武元社長に聞く:新型インフル関連商品が絶好調 川本産業<3604>(東2)はガーゼ、脱脂綿、包帯など病院用、家庭用などの大手。特に、最近は手術、検査、処置の衛生材料や医療用品を滅菌のうえ詰め合わせにした、『セット・パック製品』が病院向けに大きく伸長。医療事故防止のための製品としてX線造影糸を縫い込んだガーゼなども好評。さらに、衛生材料にICチップを組み込むことも研究中だ。さらに、新型インフルエンザの大流行に伴い、マスク、消毒ジェル、使い捨て手袋、防護服セット、除菌ぬれタオルなどの『インフルエンザ関連商品』が急増。中でもマスクは品不足状態で中国の協力工場での増産を行っている。近況を武元こうじ社長に聞いた。

■4〜6月期営業利益は上期予想分を稼ぎ、増額修正はほぼ確実

――新型インフルエンザの流行がすごい勢いのようです。御社の新型インフルエンザ関連商品にはどのようなものがありますか。

 【武元社長】 治療するためのものではなく、予防のための製品が中心です。マスク、手指消毒ジェル、防護服セット、医療用使い捨て手袋、除菌ぬれタオルなどです。

――マスクは今年、大変な売れ行きと聞いています。

 【武元社長】 5月の流行の時は在庫ゼロで、完全に品不足状態でした。その後、需要はしばらく落ち着いていましたが、7,8月以降、再び増加しています。従来、風邪は冬、と思われていましたが、今回の新型インフルエンザは予想外で、真夏でも流行しているために、これからの冬への本格的な流行に備え、マスクの需要は医療機関やドラッグストアだけでなく、官公庁や一般の企業そして家庭でも備蓄の動きが活発で、現在でも品不足状態が続いています。

――通常の風邪の場合、1人でマスクを何枚くらい使用しますか。

 【武元社長】 一般的な風邪では、熱が下がり治癒するまで、大体1週間です。1日1枚で7枚程度です。これまでの風邪なら罹る人、罹らない人もいて、マスクが品不足になることは、よほどのことでないと起きませんでした。しかし、今度の新型ウイルスは感染力が非常に強いのが特徴です。人から人への感染予防にはマスクの着用が効果的であるといわれております。マスクの素材である不織布にはウイルスを95〜98%カットできる機能がありますので、マスクは有力な防御品です。

――増産の対応は取られていますか。

 【武元社長】 国内の各メーカーは当然、増産体制を取られておりますが、国内全体においてまだまだ供給不足が予想されます。当社では、中国協力工場で生産を始めましたので、近々入荷する予定で、10月ごろから販売できる見込みです。

――マスクの売上はどの程度ですか。

 【武元社長】 09年3月期で約10億円でした。例年4〜6月は需要が少ない季節ですが、今年はマスクだけで既に4億3000万円です。このほか、マスクも含めた感染予防関連商品の売上は09年3月期で21億円、4〜6月期で7億3000万円です。

――4〜6月期決算を拝見しますと、営業利益が2億3500万円と前年同期の3900万円を大きく上回る好調な数字でした。しかし、9月中間期の予想は営業利益2億1300万円です。既に、3ヶ月で達成されています。かなり慎重ですね。

 【武元社長】 もともと7〜9月は、やや売上高が低下する期間であり、慎重な予想を立てています。今後の業績予想につきましては、業績の推移を今しばらく見て、改めて検討したいと思います。

■病院向け手術等の衛生材料・医療用品を滅菌詰め合わせした『セット・パック製品』も絶好調

――御社はガーゼ、脱脂綿、包帯など病院用、家庭用などの大手です。医療機関向け製品の『セット・パック製品』について、少しお願いします。

 【武元社長】 手術、検査、処置の衛生材料や医療用品を詰め合わせにした滅菌済製品を『セット・パック製品』として病院に納めています。手術内容に対応した製品をパックにして揃えていますので、病院での作業軽減に大きく貢献するものです。一方、医療事故防止のための製品としてX線造影糸を縫い込んだガーゼなども好評をいただいています。さらに、実用化は先になると思いますが、衛生材料にICチップを組み込むことも研究しています。

――セット・パック製品の市場規模としてはどの程度でしょうか。また、御社の伸びはいかがですか。

 【武元社長】 某調査機関の調べでは、セット・パック製品の市場規模は2001年度で64億円台でしたが、08年度で219億円に拡大しています。この間の当社のパック製品は1億3000万円から13億4000万円へ10倍に拡大しています。今期は36%増の18億2400万円を予想しています。また、昨年から「マーケティング部」を「マーケティング本部」に組織替えして、商品開発力にいっそう力を入れています。口腔ケア商品など介護製品も強化しています。

――個人投資家の皆さんへメッセージをお願いします。投資家の皆さんは出来高が少ない印象をお持ちだと思いますので、この点もお願いします。

 【武元社長】 業績の安定を最優先に掲げて取り組んで参ります。業績の安定こそが、会社の次なる発展のためにも、また、投資家の皆さんのプラスにもなると思っています。経営指標としては売上高経常利益率3%(前期1.36%、今期第1四半期2.43%)を当面の目標としています。出来高の少ないことについては、先行き、業績も踏まえ向上策について、なんらかの方法は考えたいと思っています。

――ありがとうございました。

■10年3月期の業績予想(7月30日公表)
  売上高=31300百万円 +4.7%
  営業利益=489百万円 +26.4%
  経常利益=450百万円 +10.0%(経常利益率=1.4%)
  1株利益=41.6円
  配当=13.0円


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 19:19 | IRインタビュー
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