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2009年06月12日

店頭第一主義を掲げ1000億円企業へ挑戦!=セキドの関戸正実社長に聞く

■セキドの関戸正実社長に経営への取り組みを聞く

店頭第一主義を掲げ1000億円企業へ挑戦!=セキドの関戸正実社長に聞く 関東で家電販売とインポートブランドのファッション商品販売を展開するセキド<9878>(東証2部)。かつて手がけていたカー用品、ホームセンター、スポーツ事業から撤退。「リストラという名の川を渡って4年半はつらいものでした」と語る関戸正実社長。その効果が実って業績は向上。さらに、経営活動の原点を店頭第一主義に掲げ、「1000億円企業」へ向って挑戦。4月の取締役会で繰越欠損を一掃し10年2月期に復配を計画している。関戸正実社長に経営への取り組みを聞いた。

■中途採用から新卒採用重視で顧客満足度高め地域No1へ

――まず、沿革からお願いします。お父様がお作りになった会社とお聞きしています。

 【関戸社長】 そうです。昭和31年(1956年)に関戸電機商会として創業、昭和38年に「関戸電機」を設立し平成2年に株式を店頭市場(現在のジャスダック)へ公開、平成12年12月に東証2部へ上場しました。現在の社名に変更したのは昭和59年3月です。

――創業以来の経営方針はどのような点でしょうか。

 【関戸社長】 「高い目標に常に挑戦する」、「ウソをつかない」、「店頭第一主義」、この3つです。中期的な経営方針として従業員一人一人が自らの進歩を求め、一店一店がCS(顧客満足)地域No1に挑戦すること、「カスタマーエージェント」(お客様の代理人)として、顧客満足最大化を追求し企業価値を高めて参ります。すなわち、すべての経営活動は店頭を出発点とし、お客様とのコミュニケーション(絆)を我々社員一同の使命としております。

――次の売上目標はいかがでしょうか。

 【関戸社長】 現在、「1000億円企業」に向って挑戦しています。一店一店が地域ナンバーワンとなることを掲げて取り組んでいます。

■カー用品、ホームセンター、スポーツから撤退し「家電事業とファッション事業」に集中

――現在の売上構成は家電事業が42.8%、ファッション事業が56.2%です。以前はカー用品なども手がけていらしたようですが。

 【関戸社長】 そうです。多角化のピーク時には、今の家電事業・ファッション事業の2つの主力事業の他にカー用品、ホームセンター、スポーツの事業部がありました。カー用品は車メーカー・ディーラーがカーナビ・ETC等付属用品のほとんどを純正化していますし、オイル交換タイヤ交換についてはディーラーが顧客囲い込みのためのサービスとして提供しています。スポーツも若い人たちが体育会系の運動離れでマーケットがシュリンクしています。このように売れない時代の兆しが見えてきたため4年半かけて完全撤退しました。売れない時代を想定しリストラという名の川を渡ってきた4年半はつらいものでしたが、「生き残っていくぞ」という強い決意が財産として会社に残った気がします。

――この効果が現れているようですね。4、5年前は赤字でしたが、黒字定着となっています。

 【関戸社長】 家電事業は既に3期間黒字です。量販スタイルは採っていません。ご説明しましたように「店頭第一主義」でやっています。地域密着と顧客密着でニーズに沿うエコ商品の提案を積極的に展開しています。また、中長期的な会社の経営戦略として顧客データベースをもとにした「現有資産の最大化」を推進しています。現有資産とは、2000年4月から開始したLPC(ラブ・プラス・クラブ)カードにより蓄積されたお客様情報です。この情報をもとに新規顧客の囲い込み、離反顧客対策を事業部・店単位で取組んでおります。ただ、売上のベースになるのはやはり個人なので販売員一人一人に毎月上得意のお客様50名の名簿を打出し、新入荷商品のご案内やアフターメンテナンスを中心に電話や手書きのメールでコミュニケーションを取らせていただいています。これが2009年経営方針である「私のお客様をつくろう」の基本的考え方になっています。

――現在、店舗数はいかがでしょうか。

 【関戸社長】 家電11店、ファッション22店です。ファッション事業はジュエリー、バッグ、時計、衣料、化粧品、陶器、ギフト用品などのインポートブランド品です。海外で直接買い付けを行い、旬な人気商品をリーズナブルな価格で提供しています。今期は既に新規4店舗のオープンが決まっています。居抜き物件を約2ヵ月半で出店することとなりました。居抜き物件なので商品も含めて4店舗の投資額は2億5000万円です。出店は4店舗ですが投資額は1店舗分で済みます。年商で16〜20億円になると思います。

――顧客を大切にされていることが伝わってきます。社員の皆さんに対してはどのようなお考えですか。

 【関戸社長】 人件費抑制ありきの「人材の流動化」は、ある種放漫経営と感じています。近年、中途採用を抑制し新卒の採用・育成を基本に人員計画を推進しています。このことは、これからも守って行きたいと心に強く決めています。人材は大切です。

■『成功は失敗の始まり』を小売で体感

――お好きな言葉は。

 【関戸社長】 小売業で体感してきたことは「失敗は成功のもと」ではなく、『成功は失敗のはじまり』と思っています。これは常に新しい商品・サービス・業態の提案がお客様に求められているということです。

――09年2月期末では利益剰余金が18億6500万円の赤字が残っていますが。

 【関戸社長】 前期末ではそうでしたが、去る4月17日の取締役会で「資本準備金及び利益準備金額の減少並びに剰余金の処分」について決議した結果、繰越欠損はゼロとなりました。利益を計上した際に配当を行うことができる体制を整えておくためです。

――ということは、10年2月期は復配が期待できることでしょうか。

 【関戸社長】 今期は売上横ばいの220億円の見通しですが、営業利益は49.8%増の1億1000万円の見通しです。年1円の復配を予定しています。

――ありがとうございました。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:54 | IRインタビュー
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