夢真ホールディングス<2362>(HC)は、現、佐藤眞吾社長が学生時代から得意としていた「施工図」で会社を創り、現在は建設業界への建設施工管理業務を中心とした人材派遣事業を主力とする。建設業界はバブル崩壊後、新規採用を控えてきたため、特に40歳以下の人手が極端に不足。この間、積極的に若手の採用を進めてきたことによる同社の強みがある。06年当時、M&Aで事業の多角化を図ったが、景気後退もあって一気に縮小し本業へ回帰。「今後は株式上場当時の粗利益率30%以上を安定して確保できる会社にもって行く」という。佐藤社長の好きな言葉は「あせらず、努力を怠らない」こと。早くも今期を増額修正した。佐藤眞吾社長に「現況と展望」を聞いた。――まず、足元の業績からお聞きします。1月21日に09年9月期の第2四半期(中間期)を上方修正されました。
佐藤社長 第1四半期(08年10〜12月)は売上、利益とも予定線以上でした。このため、3月の中間期を当初の売上31億600万円を32億8200万円、営業利益も3億3500万円を4億2900万円へ上方修正しました。
――09年9月期通期はいかがでしょうか。
佐藤社長 昨年10月以降、景気は急速に悪化しています。その影響が3月後半から4月新年度にどの程度出てくるかによります。今の時点では、09年9月期は売上高62億5000万円(前期比11.7%減少)、営業利益6億8000万円(同38.9%増益)の見通しは変えていません。年2円配当は継続します。
■M&Aによる多角化整理し本業回帰で粗利益率30%以上、経常利益率15%以上目指す
――今期も含めて、最近、数期間は売上が減少していますが。
佐藤社長 これまで、積極的なM&Aで多角化を展開してきましたが、多角化を思い切って整理し、本業に特化しているためです。2003年頃の上場時に戻しています。
――特に、利益面を重視されているということでしょうか。
佐藤社長 そうです。特に、粗利益率30%以上、経常利益率15%以上を目指しています。上場当時の2003年9月期の粗利益率は34.7%ありました。07年9月期では11.7%でしたが、08年9月期で28.8%に回復、さらに、今期の第1四半期では32.8%まで上昇しています。今後、安定して30%以上にもって行きます。
――施工図に強い会社という評価ですが、この点については今後どのように展開されていますか。
佐藤社長 私が学生時代に施工図を描いていたことで会社を創りましたが、この時のイメージが強いのだと思います。現在は、施工図関係売上は全体の5%程度にすぎません。今後は営業のツールとしては使いますが、本業ではありません。本業は建設業界への人材派遣事業です。08年9月期では人材派遣事業が約95%を占めています。
――建設界は厳しいのではないかと推察されますが。
佐藤社長 皆さん、建設業界については先が見えないとおっしゃる。しかし、建築業界は一般の産業界より早い時期から落ちています。すばらしい好況になることは見込んでいませんが、大不況になるとも思っていません。とくに、バブル崩壊後20年経ちましたが、この間、建設関係の企業は新規採用を抑えてきました。この結果、40歳以下が極端に不足しています。当社は若手を積極的に採用してきた強みがあります。当社は、建築現場に出入りする技術者の作業管理、関連企業との調整、最適な工程管理、測量や写真撮影等の記録管理などの施工管理業務の人材派遣を行っています。
――営業範囲は全国的ですか。
佐藤社長 採算重視の観点から地方は閉鎖しました。首都圏を中心に関東一円に特化しています。経験・知識を有する技術者と、必要な時期に必要な技能を備えた人材を求める顧客企業とをマッチングさせることが当社の役割です。
――期待できる事業ですね。
佐藤社長 建設業界はアウトソーシング化をいっそう進めています。われわれには絶好の事業機会だと思っています。長期的には年率15%の成長は期待できるとみています。
■好きな言葉は「努力は人格を作る」。仕事の合間に好きな「歴史」探訪も
――ところで、施工図で会社をお創りになったということですが、創業が1980年ですから約30年ですが、この間の社長業としての思いのようなものはいかがですか。
佐藤社長 長くやっていますから、自転車と同じで経営のコツは体得できたと思います。M&Aの間、任せていたため、業績が落ち込みましたが、今はもう一度、経営に力を入れているところです。冒頭に申し上げた粗利益率30%以上、経常利益率15%以上の立派な会社にして、私は、会長職に就くつもりです。私がひとりでやるのではなく集団で組織的にやって行く会社になることが希望です。
――社長さまのお好きな言葉をぜひお願いします。
佐藤社長 言葉というより心がけていることは、「あせらず、今のその時々の努力を怠らない」ことです。強いて言えば、「努力が人格を作る」ということでしょう。そうすれば、必ず、目標に向って辿り着くことができます。下の娘も大学を出て、子供たち3人が社会人になりますので責任は果たしたという気持ちもあります。これまで、経営ひと筋で来ましたので、これからは、京都や奈良を回って歴史的なことも学んでみたいと思っています。
――ありがとうございました。
>>夢真ホールディングスのIR企業情報

























