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記事一覧 (06/24)中国事業展開が加速するSJI:李 堅社長に今後の事業戦略を聞く
記事一覧 (06/07)JPホールディングスの山口洋社長に『保育事業』の現状・問題点を聞く
記事一覧 (05/11)『勝ち残る会社』でありたいと思うフォーカスシステムズの森啓一社長に『抱負』を聞く
記事一覧 (03/31)トレジャー・ファクトリーの野坂英吾社長に『リユースへの想いと展望』を聞く
記事一覧 (03/03)トーソーの大槻保人社長に現況と展望を聞く
記事一覧 (02/22)中国進出6年目、星光PMC:乗越厚生社長に『中国ビジネス』を聞く
記事一覧 (02/01)幼児活動研究会の山下孝一社長に「幼児教育の重要さ」を聞く
記事一覧 (11/26)「第二の創業期」と位置づけるUBICの守本正宏社長に展望を聞く
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記事一覧 (04/12)『中国国費留学生が設立し快進撃のSJI』:李社長にビジネスへの取り組みを聞く
2011年06月24日

中国事業展開が加速するSJI:李 堅社長に今後の事業戦略を聞く

■日本と中国でシステム開発を展開

 SJI<2315>(JQS)は、日本と中国でシステム開発等を展開する。とくに、中国の売上比率は約4割に達する。さらに、中国での開発技術者を800人から3000人体制へ強化する。中国寄与で早い時期に過去最高の業績更新を目指す。

中国事業展開が加速するSJI:李 堅社長に今後の事業戦略を聞く

★全体に占める中国の売上比率は約40%

――2011年3月期は減収減益でした。原因はどこにありますか。

 【李社長】 いちばんの理由は連結子会社であった「中国聯迪清潔技術工程グループ」が、アメリカOTCブリティンボードに株式を公開すると同時に新株発行を行ったことで、当社の持株比率が51%から36%へ下がったことによりフル連結ではなくなったことです。仮に、フル連結のままだったら増収増益でした。

――その会社の業績はどのような規模ですか。

 【李社長】 おおよそ売上で約150億円、税引き後利益で約20億円です。石油化学向けの設備輸入、ソフト開発等を手がけています。

――立派な成績ですね。もういちど連結へ戻されるお考えはいかがですか。

 【李社長】 相手の株主があることなので、何とも申し上げられませんが、その成長を当社の成長に取り込みたいものです。

――日本と中国の売上等についてお願いします。

 【李社長】 前期(2011年3月期)は、「日本」は売上4.1%増の118億8800万円、営業利益は2億9200万円で前年の赤字4300万円から黒字となりました。「中国」については売上38.6%減の71億1100万円、営業利益で70.0%減の4億2600万円でした。フル連結子会社分が持分だけになったためです。しかし、「科大恒星電子商務技術」は電力・通信事業を中心としたシステム開発需要が好調です。日本と中国を合わせた2011年3月期の連結ベースの売上は178億1200万円(19.1%減)、営業利益6億9200万円(47.4%減)です。全体に占める中国の売上比率は約40%です。

――2012年3月期の業績はいかがですか。

 【李社長】 東日本大震災の影響は今のところ不透明で安心はできません。国内売上105億円、中国売上65億円の合計170億円(4.6%減)で計画しています。営業利益は9.6%増の7億9000万円、純益7億7000万円(2011年3月期は800万円)を見込んでいます。1株利益1074円、配当は年200円を予定しています。

――利益が伸びるのは、どのような理由ですか。

 【李社長】 前期の努力で、損益分岐点を約5億円引き下げたためです。

★中国での日本向け開発技術者は現在約800人、早期に3000人体制へ

――先行きの中国事業についてお願いします。

 【李社長】 中国での事業は大きく分けて3つあります。(1)日本向けの開発、(2)中国国内向けSI、(3)新規成長戦略です。特に、中国での日本向け開発技術者は現在約800人います。これを早期に3000人体制にするべく計画中です。3000人規模となれば中国で3本の指に入る大手となって、スケールメリットで優位性が発揮できます。

――提携されているデジタル・チャイナと日本企業との提携の話があったようですが。

 【李社長】 国内の大手企業との間で進めていましたが、3月の大震災発生で現在、仕切り直し中です。

★早い時期に2007年3月期の業績を上回ることを直近の目標

――2007年3月期頃をピークに業績は下降傾向でした。前期で底打ちとみてよろしいですか。

 【李社長】 底は打っています。2007年3月期当時は売上350億円程度、営業利益23億円程度だったと思います。成長分野への布石を打ってきましたし、損益分岐点も引き下げました。早い時期に2007年3月期の業績を上回ることを直近の目標としています。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:47 | IRインタビュー
2011年06月07日

JPホールディングスの山口洋社長に『保育事業』の現状・問題点を聞く

★好きな言葉である『得意泰然失意泰然』通りの経営

 インタビューを終えて感じたことは、山口洋社長のすばらしい発想力と行動力。コーヒーメーカーの代理店で創業、オフィス中心からアミューズメントホールでのワゴンサービスを開拓し上場を果たした。アミューズメントで母親のゲーム中に幼児が駐車場の車で死亡する事故が続いたのを見逃さず現在の主力ビジネスである子育て支援事業に進出しJPホールディングス<2749>(東2)を展開。もともとは学者になるのが夢だったくらいだから研究はお手のもの。社長業のかたわら大学院へ通い児童学を勉強。現在は政府の保育事業検討会のメンバーも努める。毎朝、ジムとランニングで体を鍛え、月1回は座禅を組む。好きな言葉である『得意泰然失意泰然』通りの経営だ。

JPホールディングスの山口洋社長に『保育事業』の現状・問題点を聞く


――大和証券のご出身とお聞きしています。個人投資家の皆さんも、社長様のご経歴には関心は強いと思います。事業内容の前に是非、ご経歴からお願いします。

 【山口社長】 昭和36年生まれで出身は京都府です。ケーキ店を営む両親の休みもなく働く姿を見て、土日の休めるサラリーマンになろうと小さいころから決めていました。高校卒業後、明治学院大学法学部に進みました。大学時代は仕送りがないため、早朝のアルバイト、昼は授業、夜もアルバイトという毎日でした。典型的な苦学学生の生活に限界を感じて、大学院を出て学者になる夢は諦めました。

――なぜ、就職先に証券界を選ばれたのですか。

 【山口社長】 学生時代に苦労したので、金融業は給料が良いと聞いていたからです。銀行と証券会社に絞って就職活動をやりました。とくに、海外勤務に憧れていたので、早くから海外展開を進めていた大和証券が第一志望でした。

★有価証券を使った節税方法に関する講習会が評判

――大和証券では、どのようなお仕事でしたか。

 【山口社長】 昭和60年(1985年)の入社で、最初の配属は京都支店でした。その後、大阪支店、名古屋支店などで、主として法人営業を担当しました。有価証券を使った節税方法に関する講習会を税理士、弁護士を対象として実施したことが評判となって顧客を増やすことに成功、2年目にして好成績を挙げることができました。また、入社の頃から、まだ知る人の少なかったM&Aに着目して、業界でも数少ないM&A担当者となって数多くの案件を手がけました。バブル崩壊で証券業務に限界を感じて平成4年(1992年)に退職しました。

★コーヒーの原価の低さに商機があると判断

――その後、現在のJPホールディングスの前身となるジェイ・プラニングを1993年に設立されたのですね。

 【山口社長】 そうです。大和証券を退社して、暗中模索で新ビジネスを調査していたときにコーヒーメーカーの代理店募集広告に目が留まりました。生豆からセットして焙煎・ミル・ドリップまでの機能を備えた、コーヒーメーカーに魅力を感じて、早速、マーケット調査を行いました。その結果、コーヒーの原価の低さに商機があると判断して、証券界時代に培った営業力の自信で、名古屋でジェイ・プラニングを立ち上げました。オフィス向け商品でしたが、スキー場、バス発着場、ゴルフ場など、コーヒーの飲みたくなる場所を探し出すことに専念して業績を伸ばしました。さらに、立ち寄ったアミューズメント店でコーヒーのワゴンサービスを思いつきました。社員たちには「売れない」と猛反発されましたが、却って、発奮。訪問した20店目で、やっと営業先1店舗目を獲得。狙いは見事に的中して導入直後から評判となりました。オフィスに設置すると1ヶ月1.5万円だった売上がアミューズメント施設では数ヵ月後に1店舗150万円の売上を達成しました。当然、他店からも導入依頼が殺到して業績は飛躍的に向上し上場も視野に入れ始めました。(ジャスダックに2004年12月上場)。

★保育事業の現状・問題点

――さらに、そこから保育サービスへ展開されたのは、どのようなお考えからでしたか。

 【山口社長】 1996年に東京へ進出、全国各地に拠点を広げ、当時、世間は不況ながら業績は拡大しました。しかし、さらなる飛躍を考えたとき、女性従業員が戦力の中心であるため、結婚や妊娠などで退社する人が多いことに不安を感じていました。「景気が回復に向うと人材確保もままならなくなる」と考え、福利厚生の一環として託児所設置を考えました。ちょうど、その頃、アミューズメント施設で遊戯する母親が駐車場の車内に子供を放置し死亡させるという事件が相次ぎました。この事件から、従業員だけでなく施設の店員やお客様も利用できるように託児所を無料で開放することを決意しました。2001年、考えに賛同してくれた広島のアミューズメント施設に併設する形で託児所を開設しました。利益目的ではないため赤字は続きましたが、保育事業の現状・問題点を知るきっかけとなりました。

――どのような点ですか。

 【山口社長】 急な残業や日曜出勤のある女性が多数いるにもかかわらず、夕方以降の延長保育や休日開園の保育園がないということでした。また、待機児童が何万人もいること、国の認可を得ることの難しさ、認可を得ると全額公的資金で運営できるうえ地域間の競争もなくサービス向上がなされない実情を知りました。2001年に古い業界体質を自ら変えようと、埼玉県に日本初となる年中無休の郊外型大型保育園と託児所2施設を開設。1時間から一時保育を受け付けるなど、利用者目線のサービスを取り入れました。しかし、認可外のため公的助成金がなく、経営は厳しい状況が続きました。こうした中で東京都がサービスの実績を認め、2002年には西東京市ひばりヶ丘に東京都認証保育園を開園しました。保育事業が社会のニーズであることを強く意識するようになりました。

――保育について、猛勉強されたそうですが。

 【山口社長】 2004年、43歳の時に徹底的に保育事業を勉強しようと、聖徳大学大学院に入学して児童学を専攻し、2006年に修士を取得しました。この2年間で専門書を約100冊読みました。とくに、大学院在学中に9園を開園し、2005年の愛知万博に開園した「キッズプラザアスク愛・地球博」は話題となりました。2006年からは児童館や学童クラブなどの運営受託も開始し未就学児のみならず就学児の育成事業にも進出しています。2007年に保育事業が初めて黒字となりました。2008年には取組みと実績が認められ、厚生労働省による「次世代育成支援のための新たな制度体系の設計に関する保育事業検討会」のメンバーに選出されました。昨年(2010年)3月に、子会社ジェイ・プラニングの全株式を譲渡し、事業を子育てに一本化しました。

――政府の委員も努められ、そうとう、お忙しいようですね。

 【山口社長】 そうですね。月1回の「座禅」と「論語」、「古典」の会に出ています。健康維持も経営者には大切なことですから毎朝ランニングとジム通いをやっています。ハーフマラソンにも参加しています。

――座禅はどちらで。

 【山口社長】 始めたのは2年前からです。幕末の士・山岡鉄舟ゆかりの寺「全生庵」です。中曽根元総理もいらしたそうです。精神修養に努めています。心がけていることは「失意泰然、得意泰然」です。

――2011年3月期の業績はいかがでしたか。2012年3月期についてもお願いします。

 【山口社長】 2011年3月期は保育所19園、学童クラブ12施設、児童館3施設を新たに開設しました。その結果、期末の保育所数は83園、学童クラブ37施設、児童館は9施設となり、子育て施設の合計は129ヶ所となりました。この結果、売上は11.9%増加、営業利益13.7%増益、純益も12.5%増益と2ケタの増収増益の成績でした。配当は年29円(10年3月期は年20円)です。2012年3月期は売上29.8%増の119億円、営業利益36.9%増の11億5000万円、純益36.4%増の6億8200万円の見通しです。今年6月1日付けをもって株式1株につき2株の割合で株式分割を実施しましたので、2012年3月期の1株利益は40.9円、配当は年13円の予定です。

――先行き1部上場はお考えですか。

 【山口社長】 考えています。

――先行きの業績はいかがですか。

 【山口社長】 子育て支援事業は有望です。官業の民間開放、自治体の構造的財政難、既婚女性の就業率アップ、待機児童の増加傾向、既存園経営の零細性という背景があります。この結果、(1)全国1万2000の公立保育園及び学童クラブ児童館の民営化、(2)民間による増設、良質なサービスに対する需要、(3)M&Aの活発化、などにより市場規模は3兆円が見込まれます。当社では、保育所開園を2014年3月期までの中期経営計画において毎年20園の開園を計画しています。学童・児童館受託についても2011年4月〜2012年3月で5ヶ所、2012年4月〜2013年3月で10ヶ所、2013年4月〜2014年3月で10ヶ所見込んでいます。中期計画最終年の2014年3月期の売上179億円、経常利益率10%目標で経常利益17億9000万円(2011年3月期は8億6600万円)の計画です。配当は配当性向30%前後を目処としています。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:33 | IRインタビュー
2011年05月11日

『勝ち残る会社』でありたいと思うフォーカスシステムズの森啓一社長に『抱負』を聞く

『勝ち残る会社』でありたいと思うフォーカスシステムズの森啓一社長に『抱負』を聞く フォーカスシステムズ<4662>(JQS)は、コンピュータシステムのコンサルティング・受託開発、システムの保守・運用監理・技術支援、情報セキュリティ関連技術・商品の開発・販売、ソフトウエアパッケージの開発・販売などを手がける「総合情報サービス企業」。安定した大口顧客を持ち官公庁に強い。創業35年目の今年、新しく森啓一社長(写真)が就任した。従業員数約1000人を率いる森社長は、「IT業界も成熟期に入っていると思います。近いうちに再編時代が到来するのではないでしょうか。そのときに、当社は『生き残る会社』であるより、『勝ち残る会社』でありたいと思っています」と抱負を語ってもらった。

★フォーカスシステムズは、「どのような会社になりたいのか」、「何のため、誰のために会社はあるのか」、そして、「会社は何を大切にするか」

――4月1日に社長に就任されたところで、ご多忙の中、インタビューをお引き受けいただきありがとうございます。決算前ですから、数字的なことは次回にお願いして、今回は個人投資家の皆さんに社長様の経営者像をお伝えしたいと思っています。よろしくお願いします。

 【森社長】 よろしくお願いします。

――ご経歴を少しお願いします。

 【森社長】 生まれは茨城県日立市で、ことし48歳になります。フォーカスシステムズには平成10年の入社で、入社する前は監査法人と税理士事務所に勤めていました。昨年までは管理本部長をまかされ、創業35年目の今年、石橋前社長の後を引き継いで社長に就任しました。

――前職では会計、税務の専門家として外からフォーカスシステムズをご覧になっていたと思います。今度は中に入られ、しかも最高責任者として経営の舵取りをされるわけです。今のお気持ちは。

 【森社長】 会計事務所時代は第三者の目線で会社を見ることが仕事でした。今度は経営者として企業を守り、発展成長させていかなくてはいけません。とくに、従業員数が1000人近い規模で、社員だけでなく家族のことも考えると責任の重さを強く感じています。もちろん、入社して、これまでの12年間で、ITのことは研究し学びました。ITの概念やIT業界の方向性などは理解しています。しかし、ITの専門ではありませんから、ITの営業や開発ということは知らないことが多く、この点では社員の皆さんと一緒に力を合わせてやっていきたいと思っています。

――社員のみなさんには、どのようなことを、お話されましたか。

 【森社長】 大きくは次の3つのことを問いかけています。フォーカスシステムズは、「どのような会社になりたいのか」、「何のため、誰のために会社はあるのか」、そして、「会社は何を大切にするか」です。会社は社員、お客様、株主(投資家)、社会のために存在しています。経営者が社会貢献のビジョンを掲げ信念をもって取組み、それにもとづいて社員は人間力と技術力を磨いて一体となり、お客様に満足してもらえることで業績が向上する。それが株主(投資家)、そして社会から評価され信頼されることにつながる。こうしたサイクルを大切に取組んでいくことが私の役目だと思っています。

★弊社の事業は3つの柱で成り立っている

――事業の概要についてお願いします。

 【森社長】 弊社の事業は3つの柱で成り立っています。「システムインテグレーション事業」、「ITサービス事業」、「情報セキュリティ事業」です。「情報セキュリティ事業」は、2001年3月、次の時代の成長の布石として重点テーマとして掲げ取組んでいます。あらゆるシステムにおいて情報セキュリティは必須のものとなっています。当社のセキュリティ事業では、導入しやすく実効性のあるセキュリティソリューションを手がけ、さらに、他のシステムとの連携や補完も視野に入れながらお客様本位の提案により多くの実績を積み上げています。電子機器および電子データが関係するインシデントや紛争の際に必要不可欠なコンピュータの調査・解析技術まで幅広くサポートしています。それらを支える技術が暗号技術とデジタル・フォレンジックです。

――難しい内容ですね。個人の皆さんに身近なことでは、どのようなことでしょうか。

 【森社長】 たとえば、皆さんが、ノートパソコンを電車に忘れてしまった場合など、情報を見られたら大変です。こうした場合でも、あらかじめ暗号をかけておけば見られることを防ぐことができます。USBメモリーでも同じです。また、メールの送る相手を間違えた場合でも、暗号化しておけば大丈夫です。デジタル・フォレンジックについては、尖閣諸島の映像流出問題で存在感を発揮したといえば、なるほどと思っていただけると思います。

★官公庁関係の比率が全体の売上の50〜60%

――「システムインテグレーション事業」は創立当時からの事業ですね。

 【森社長】 そうです。1980年代、当時の経営陣が通信市場の成長性に着目して他社に先駆けて通信分野に注力しました。通信制御ソフト開発業務が急拡大し業績は成長の波に乗りました。とくに、1988年に自治体・財務会計システムなど、官公庁関連のシステムがスタートし、現在では社会保険、年金関係などのシステムなども手がけています。警察関係などへのセキュリティも含めると官公庁関係の比率が全体の売上の50〜60%を占めていることが当社の特徴であり強みです。この公共関連のシステムをベースとして民間分野への展開を図っています。2004年には金融分野の開拓を開始し取組んでいます。このように、通信、金融関連の優良企業、そして官公庁など大口顧客との長期で安定した取引先が当社の事業の基盤となっています。

――「ITサービス事業」はどのような事業ですか。

 【森社長】 1990年代、コンピュータの利用範囲の拡大にともないシステムの高度化、大規模化、ネットワーク化、さらにインターネットの爆発的な普及を背景に「ITの高度利用」が求められるようになりました。このため、当社は単なる「システム受託開発企業」から、「総合情報サービス企業」へと業容を拡大、情報システムに関するコンサルティングからシステム開発、運用・保守を含めた一貫体制を確立しています。

――数字は改めて、後日、お聞きします。足元の状況はいかがですか。

 【森社長】 大震災による影響がどの程度出るか不透明です。復旧、復興へ資金がどの程度回り、その結果、官公庁からの今年のITの発注がどうなるか。また、計画停電の影響が民間にどの程度出るか不透明です。先行きについてはIT投資が増えることは間違いないと思います。今年については未知数です。本来は社長就任で3ヵ年計画を発表したいところですが、今年は準備の年と位置づけて来年に中期計画を策定したいと思っています。

★当社は「生き残る会社」であるより、「勝ち残る会社」でありたい
――お好きな言葉はいかがですか

 【森社長】 座右の銘は特に持っていません。気持ちとしては、「動じないこと」、「明るく前向き」を心がけています。読書は好きですね。いろいろなジャンルの本を大体、いつも5、6冊は傍に置いています。IT業界も成熟期に入ったと思います。近いうちに再編時代が到来するのではないでしょうか。そのときに、当社は「生き残る会社」であるより、「勝ち残る会社」でありたいと思っています。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:17 | IRインタビュー
2011年03月31日

トレジャー・ファクトリーの野坂英吾社長に『リユースへの想いと展望』を聞く

★学生時代に練ったリユース事業プランで好調に業績拡大

トレジャー・ファクトリーの野坂英吾社長に『リユースへの想いと展望』を聞く 物を大切にする日本人の心は昔も今も同じ。違うのは、「仕舞い込んでおく」ことから、「再活用」へ意識が変わったことだ。大学生時代に、このリユース事業について事業プランを練っていたという創業者のトレジャー・ファクトリー<3093>(東マ)野坂英吾社長。卒業と同時に会社を立ち上げて16年目。創立以来15期連続で増収を達成し好調に業績を拡大している。リユースへの想いと展望を聞いた。

――資料を拝見しますと、会社設立は1995年(平成7年)で、今年で16年目です。設立当時の経緯を少し、ご紹介ください。

 【野坂社長】 リユース事業を行うという事業プランは、大学時代に練っていました。品物を買い換える際にまだ十分に使える、価値のあるものが処分されている状況に違和感を感じ、48ヶ所のリサイクルショップを直接リサーチし、卒業と同時に会社を立ち上げました。これまで様々な苦労の連続でしたが、創業以来15期連続で増収を達成し、現在も2ケタの成長を続けています。

――事業を立ち上げる原体験はどこにあったのですか。

 【野坂社長】 私は父の仕事の関係で2歳から10歳までシンガポールで過ごしました。シンガポールは多国籍国家のため、様々な価値観をもった人がいました。価値観が多様なため、ニーズも人によって様々です。この経験から多様な人のニーズに貢献できることをしたいと考えるようになりました。それが、事業を立ち上げるきっかけになったと思います。

――当時の日本では、まだ、リユースに対する考えは今ほど進んでいなかったのではありませんか。

 【野坂社長】 そうですね。まだ浸透していませんでした。周囲の人に将来性のあるビジネスであることを説明してもなかなか分かってもらえませんでしたね。

――日本人の考え方がどのように変わったのでしょうか。

 【野坂社長】 物を大切にする日本人の心は、昔も今も同じだと思います。ただ、昔は、大切にすることは物を仕舞い込んでおくということだったと思います。今では「再活用」することで、物を大切にする、という考え方に変わっています。たとえば、衣類など、昔は新しく買って1年くらい着て、着なくなったら4,5年はタンスに入れたままです。結局、そのあとは捨てていました。今は、1年使ったらそのまま売りに出すことが普通になっています。このように、「再活用」することこそが、物を大切にすることにつながるという考えが、いろいろな産業分野においてもみられるようになり、資源の有効利用につながっています。

★物の再利用で価値再生工場の役割

――社名については、どのような思いが込められていますか。

 【野坂社長】 物は、持ち主に必要がなくなった時点で、その価値が失われてしまいます。その物に、もう一度価値を与え、世の中に送り出していく工場の役割を果たしたい、という想いを込めて、「トレジャー・ファクトリー」という社名をつけました。「宝物の工場」とか「価値の再生工場」という意味です。

――業界規模はどのくらいですか。

 【野坂社長】 書籍を除く家庭用品においてリユース市場は年間3600〜3800億円程度です。また2年前より、リユース業にかかわる上場企業8社が集まり、日本リユース業協会を立ち上げました。リユース業の社会的認知向上と健全なビジネス環境の発展のため、活動をしています。

――御社はどのような形で事業を展開されていますか。

 【野坂社長】 首都圏を中心に総合リユース業態の「トレジャーファクトリー」と、服飾専門業態のユーズドセレクトショップ「トレジャーファクトリースタイル」の2業態を展開しています。店舗数は、総合リユースが直営40店とFC3店、服飾で9店の合計52店舗(H23年3月時点)です。店舗展開のほかにインターネットを介して全国のお客様から買い取りを行う宅配買取やインターネット販売などのEC事業にも力を入れています。また、昨年10月からブランドバッグ、アクセサリーのオンラインレンタル事業の「Cariru」をスタート、3月からはバッグ、アクセサリー以外のファッションアイテムも始めています。

★店舗についても清潔感を大切に!

――本社のオフィスを拝見しますと、白い色で、とても清潔な印象です。店舗については、どのような特徴ですか。

 【野坂社長】 店舗についても清潔感を大切にしています。売場の広さは総合リユースで200〜400坪、服飾で50〜120坪。居抜き物件に出店し、コストを抑えています。お客様には清潔感のある店内で、ゆっくりと宝物探しを楽しんでいただけます。1人のお客様が2〜3店舗回られ、想像以上の品物を見つけられたときは大変喜んでいただいています。われわれは、お客様に、「掘り出しモノを見つけるワクワク感」や「宝物探し」の気持ちを味わっていただきたいと考えており、それを大切にしています。

★「数値経営」が当社の強さ

――扱っていらっしゃる商品数も多いのではありませんか。

 【野坂社長】 はい。幅広い品物を取り扱っているため、必然的に商品数も多くなります。当社の商品は、基本は一品モノです。総合店で1店舗のアイテム数は2〜3万アイテム、服飾では約2万アイテムです。人それぞれに好みが違いますし、地域によってもニーズが大きく違います。従来は、売れ筋商品を把握するのは、人の目を通しての感覚が頼りでした。この点がこのビジネスの難しいところでした。当社は、この業界では無理だといわれていたPOSシステムを早くから導入して単品での管理を行っています。これによって、売れ筋商品や地域性、季節性などを的確に把握することができます。この、「数値経営」が当社の強さといえます。

――今後の出店についてはいかがでしょうか。首都圏以外への展開もお考えですか。

 【野坂社長】 現在は、1都3県が中心で、出店の基準を2キロメートル圏内で人口5〜10万人に置いています。今後他商圏に進出することも検討しています。当社の場合、過去、退店したのは1店舗だけです。地域密着に重点を置いているため、どの店舗も息の長いことが特徴です。早い時期に100店舗にしたいと思っています。しかし、100店舗はあくまで通過点です。将来は海外での展開も考えています。

――今期の業績をお願いします。

 【野坂社長】 11年2月期決算は4月14日の発表を予定しています。第3四半期(3〜11月)決算を発表した時点での予想が最新の予想数字です。売上は10年2月期比23.9%増の64億8100万円、営業利益5.2%増の3億7700万円、1株利益67.4円の見通しです。配当は年10円の予定です。

――健康そうでいらっしゃいます。何か運動でも。

 【野坂社長】 はい。趣味がマラソンなので、出社前に皇居の周りをよく走っています。最近は100kmマラソンにも挑戦しており、12時間ほどで5回完走しました。マラソンは経営に通じるところがありますし、自然を感じながら、日頃の経営課題についても頭を整理して考える時間を作ることができています。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:10 | IRインタビュー
2011年03月03日

トーソーの大槻保人社長に現況と展望を聞く

■圧倒的シェアのカーテンレール武器に『総合ウインドウトリートメント企業』として躍進

トーソー<5956>(東2)

トーソーの大槻保人社長に現況と展望を聞く 今でこそ一般的スタイルとなっているドレープとレースのカーテン2重吊は、もともとは同社の提案によって普及した。60年以上にわたり「カーテンレール」の国内トップメーカーとして、人々の住宅空間づくりに貢献してきた。最近では省エネ観点から窓周辺の断熱に対するニーズが高く、同社では断熱性向上に寄与するブラインド類、複層ガラス、オーニング等の開発に取り組んでいる。今後も「総合ウインドウトリートメント企業」として積極経営を展開する。大槻保人社長に現況と展望を聞いた。

■5000万戸を超える住宅ストックをターゲットにリフォーム分野に注力

――御社の事業は、やはり、住宅との関わりが深いということでしょうか。

 【大槻社長】 そうですね。売上のほとんどがカーテンレールやブラインドなどの窓周り製品なので、新設住宅の好不調の影響を強く受けます。近年は建築の構造設計偽装問題やリーマンショックなどの影響で2009年度の国内新設住宅着工戸数は80万戸を下回る水準に大きく減少しました。ただし、10年からは大きく落ち込んだマンションも回復基調に転じ、当社の事業環境も好転しています。ただ、日本は人口が減少の方向ですから国内の新設住宅は基調的には大きくは期待できないと思います。100万戸台への回復を期待することは難しいと思います。

――どのような取り組みで臨まれますか。

 【大槻社長】 当社は、1949年に東京装備工業として設立以来、60年以上にわたり、カーテンレールメーカーとして国内シェアナンバーワンを守り続けています。今後も、「卓越したデザイン力」、「安心して使っていただける品質」の追求にいっそう取り組み、カーテンレール、ブラインド、間仕切りなどを含む、「総合ウインドウトリートメント企業」として磨きをかけていきます。新設住宅分野だけでなく、日本には5000万戸を超える住宅のストックがありますので、リフォーム分野にも力を入れていきます。とくに、最近は省エネに対する関心が高く、政府も外気温を遮断して断熱効果を高める二重窓などに対してエコポイント制度を導入するなどの支援を進めています。当社も窓周辺の断熱性向上に寄与するブラインド類や複層ガラス、オーニング等の開発に取組んでいきます。さらに、海外での展開にもいっそう取組み、介護関連分野など非住宅分野にも力を入れていきます。

大槻保人社長

■業界関係者向けの新製品展示会を毎年1回、全国約30ヵ所で開催

――カーテンレールではトップということですが、シェアはどのくらいですか。また、カーテンレールの種類はどのていどありますか。

 【大槻社長】 シェアは50%程度です。先ほど、お話しましたようにカーテンレールは当社の会社設立以来の主力製品です。日本が経済の発展とともにヨーロッパ並みの望ましい住宅空間を作ろうという住宅政策のもとに住宅公団が発足した頃から手がけています。ドレープとレースの2重吊りという今では一般的なスタイルも当社の提案により普及しました。従来は主役のカーテンに対して、カーテンレールは脇役的でしたが、最近ではカーテンレール自体のデザイン性が向上し、素材も金属製のほかに木製なども加えて、装飾品としての存在感が高まっています。このため、カーテンレールは基本的な種類だけでも50種類以上はあります。インターネットでご覧いただけますし、カーテンショップやホームセンターなどでは実際に風合いなどを見比べていただけます。このほかにも、業界関係者向けの新製品展示会を毎年1回、全国約30ヵ所で開催しています。

――海外展開についてはいかがでしょうか。

 【大槻社長】 海外販売のスタートは1980年頃からで、けっこう古くからやっています。中国では2002年に中国に「東装窓飾(上海)有限公司」を設立し、今年で9年目になります。同社では、カーテンレール、ブライド類をはじめ、トーソーが日本で培ってきた品質、デザイン、技術を用いた窓周り製品を中国市場の様々な施設に提供しています。インドでも代理店契約による販売を始めて5年目です。また、インドネシアの子会社はプレス加工や樹脂成型などの多様な生産技術を持ち、「ISO9001」を取得するなど日本の品質基準に対応した物づくりを行っており、当社の重要な海外生産拠点となっています。今後は、欧州など海外の展開によりいっそう力を入れていきます。

――海外比率はどの程度ですか。

 【大槻社長】 現在はまだ2〜3%と低い状況です。2015年には10%台とすることが目標です。

■投下資本利益率を重視し収益力の向上に取組む

――今3月期についてお願いします。

 【大槻社長】 先ごろ、2月10日に今3月期の業績予想修正を発表しました。従来予想に対し、売上を15億円増額して202億円(10年3月期184億2900万円)、営業利益も2億円増額の8億円(同2億4200万円)、純益で1億5000万円増額の5億円(同1億7800万円)としました。これらは、新設住宅戸数の回復とデザイン性の高いカーテンレールや需要創造型のブラインド類の新製品投入効果などによるものです。予想1株利益は45.1円(前期15.2円)、配当は年6円継続の予定です。今後も「創意工夫」を掲げ独創的な物づくりと高品質により競争力をよりいっそう高めていきます。新設住宅に多くを期待できないため固定費の圧縮に努め、投下資本利益率を重視し、収益力の向上に取組んでまいります。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:46 | IRインタビュー
2011年02月22日

中国進出6年目、星光PMC:乗越厚生社長に『中国ビジネス』を聞く

★急拡大する中国の紙需要と共に飛躍する星光PMC

乗越厚生社長にインタビュー あらゆる紙製品に欠かせない「紙力増強剤」など製紙用薬品で大手の星光PMC<4963>(東2)は、紙需要が世界一に躍進し、さらに需要拡大の見込める中国において飛躍が期待される。中国に進出して6年目。「中国での創業期を終え本格的な展開期を向かえている」という同社の乗越厚生社長に中国での展開を聞いた。

――中国に進出されて、何年になりますか。

 【乗越社長】 生産会社として江蘇省張家港市に「星光細化工(張家港)有限公司」を2005年4月に設立しています。続いて、上海市に販売会社の「星悦精細化工商貿(上海)有限公司」を設立したのが2006年3月です。今年で6年目です。中国での創業期は終わり、これから本格的な展開期を迎えているという位置付けです。

★紙の需要はその国の文化のバロメーター

――御社は製紙用薬品の大手です。中国での「紙」の需要は想定されたとおりの伸びですか。

 【乗越社長】 すごい伸びです。中国のGDP(国内総生産)は日本を上回り世界第2位となりました。経済発展に伴って中国の紙需要も大きく増えています。とくに、紙の需要はその国の文化のバロメーターといわれています。まさに、中国では生活水準の向上に伴って紙需要が大きく増えている姿です。2006年頃の中国の紙の生産量は年5100万トン程度で、既に、この時点で日本の年3100万トン程度を大きく上回っていました。これが、2009年(暦年)では8600万トンとなったものとみられています。2006年頃に比べ3年余で約7割の伸びです。一方、日本の2009年は2600万トン程度で、逆に、2008年頃に比べると減っています。アメリカの2009年の生産量7100万トンも上回って、中国が世界一の紙の生産国になっています。

――御社の製品は製紙の工程でどのような働きがあるのでしょうか。一般には分かり難いのですが。

 【乗越社長】 業種の括(くくり)では化学ですが、確かに普段一般の方の目に触れませんからなかなかイメージを掴み難いと思います。しかし、皆さんが日常、お使いになる新聞、ティッシュ、コピー用紙、雑誌、ノート、段ボールなど、あらゆる紙製品には、われわれの製紙用薬品が必ず使われています。水をしみこみにくくし、インクのにじみを防ぐ「サイズ剤」、紙の強度を向上させる「紙力剤」、などが代表的な製品です。仮に、こうした薬品が使われていないと、身近なところでは、みなさんがティッシュで鼻をかむと、直ぐに破れてティッシュが顔にべっとりとくっついてしまいます。こうしたほかにも、抄紙工程において水切れを良くし、繊維や填料の歩留まりを向上させる「濾水・歩留剤」、印刷適正を向上させたり、撥水性などの機能を与える薬品、排水処理などにおいて環境への負担を低減し処理性を向上させる「微生物製剤」、素材に塗工乾燥することにより高い防湿性、撥水性、光沢性を付加する「防湿コート剤」などがあります。

★個別の製造環境に最適な製紙用薬品を開発・分析する力は高いレベル

――お話をうかがっていますと、製紙用薬品では川上から川下までを一貫して手がけておられることによる強さがうかがえます。

 【乗越社長】 そうです。まず、個別の製造環境に最適な製紙用薬品を開発・分析する力を持っています。そうとう高いレベルだと自負しています。実際、いろいろなところから化学分析の依頼が寄せられ受託もやっています。また、最近では、水の問題が特に重要になっています。製紙には非常に沢山の水を使います。しかし、とくに中国では深刻な水不足であり、このため水の再利用は避けて通れない問題です。ところが再利用水にはいろいろな化学成分が含まれているため製紙の工程において厄介な問題が発生します。しかも、地域や季節によって水の特性が微妙に異なるため製紙メーカーにとっては悩ましい問題があります。当社はその地域の水に適した薬品を開発し提案することができます。こうした総合的な提案を行うことで、薬品を単体で販売するだけでなく、システムとしてパッケージで販売することが当社の戦略です。製紙メーカーにとっても、そのほうが生産性・効率性の向上につながりトータルコストを引き下げる効果があります。

――中国で創業期を終えたということには、そうしたことも含む経験を積まれたということでしょうか。

 【乗越社長】 そのとおりです。実際に現場で試行錯誤を繰り返すことで生きた情報を手にすることができました。今後は水の問題に加え、古紙のリサイクルの問題も一層重要になってきます。古紙にもいろいろな成分が含まれています。最適な製紙用薬品を提供するには、「技術力」と「経験」の両方がなくてはいけません。中国で6年目を迎え、当地でのいろいろな経験とノウハウを身につけることができたと思っています。

――中国の紙の需要は、まだ伸びるでしょうね。

 【乗越社長】 間違いなく増えるでしょう。恐らく、10〜20年の間には現在の2倍の1億7000万トンにはなるでしょう。当然、当社の供給力も増やさなくてはいけません。現在の生産能力を年3万トンから年4万5000トンへ引き上げました。さらに、その後も増強を考えることになると思います。

★ロジンは中国の第2のレアアース!原燃料価格の上昇が響く

――先ごろ発表された第3四半期(4〜12月)決算では小幅の営業減益でしたが。

 【乗越社長】 営業利益では前年同期に比べて4.1%の減益でした。ロジンの価格高騰を始めとする原燃料価格の上昇が響きました。ロジンは中国の第2のレアアースとも呼べるような状況です。一昨年の水準に比べ3倍の価格になっています。中国は松脂の主要生産国ですが、生活が豊かになってきたため重労働で手間のかかる松脂採りに人々が山に入らなくなっていることもあります。しかも、松の木の老朽化が目立つようになっています。植林しても松脂が採れるまでには10年以上かかります。短期的にみても、松脂の採取できる時期は6月から9月頃までで、現在は在庫でやりくりしなくてはいけない時期です。3000ドル/tを下回ることは当分、期待できないと思います。

――今3月期の見通しをお願いします。

 【乗越社長】 売上は5.3%増の235億円、営業利益は10.3%減の16億円、純益13.5%減の10億3000万円、1株利益33.9円の見通しです。配当は年11円の予定です。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:51 | IRインタビュー
2011年02月01日

幼児活動研究会の山下孝一社長に「幼児教育の重要さ」を聞く

★幼児期に体育を通して人間力をつける

幼児活動研究会 幼児活動研究会<2152>(JQS)は、子供たちの持つ可能性を、体育を通して引き出し、倫理観・道徳観を自然に身につけさせ、ハツラツとした人間形成を目指す事業を展開する。戦後、経済発展を遂げた日本は、一方で、自己中心的なわがままな人間を作り出した。「日本は、このままではいけない」と多くの国民が思い心配するものの、どうしたらよいか分からないのが現実。そうしたなか、日本の将来を担う子供たちに「心の力」、「学ぶ力」、「体の力」を備えた『人間力』を持った子供たちを育ててくれているのが同社だ。教師を目指していたという同社山下孝一社長は幼児教育の重要さから同社を立ち上げて38年、今、大きく花開こうとしている。


★幼児教育の現場で人間教育の基本である「躾」(しつけ)に注目が集まっているのでは・・・

――どのような、お仕事ですか。

 【山下社長】 全国の幼稚園・保育園と、そこに通う児童を対象とする仕事を基幹事業としています。

――幼稚園・保育園自体もユーザーということでしょうか。

 【山下社長】 そうです。1988年に設立したグループ企業の「日本経営教育研究所」が、全国の園の経営・教育両面からコンサルティングを行っています。全国約5000園の指導を積み重ねた経験をもとに、幼稚園・保育園の問題点をセミナー、視察などによって経営指導を行っています。当社のセグメント(部門別売上)では、「コンサルティング事業」が、これに当ります。第2四半期(4〜9月)での同事業は契約件数が前3月期末の212件から248件へ増加しました。同事業の第2四半期売上は1億8000万円で全体の約8%です。

――児童を対象とされた事業は具体的には、どのようなものですか。

 【山下社長】 1972年の会社設立時から今日まで38年間手がけている創立以来の事業です。保育時間内(正課)に園の保育の一環として体育授業を指導する講師を派遣します。さらに、園の保育時間が終了した後、希望の方に課外活動として専門的に体育指導を行います。コスモ・スポーツクラブ、コスモ・サッカークラブ、新体操クラブなどを運営しています。これらの「幼児体育指導関連事業」は、第2四半期では、正課体育指導の実施会場数が前3月期末の784園から823園に増加、一方、課外体育指導の実施会場数及び会員数は前3月期末の760ヵ所・4万824名から、787ヵ所・4万3359名に順調に増えています。同事業の第2四半期売上は21億4800万円で全体の約92%を占め、主力事業です。

――なぜ、大人でなく「幼児」ですか。

 【山下社長】 『誰もが夢を描ける社会。自らに誇りを持てる社会。相手を思いやれる社会』、これこそが、幼児教育を通してわたしたちが実現させたいものです。日本は戦後、驚異的な経済成長を遂げました。しかし、必ずしも人々の心まで豊かにすることはできませんでした。その原因は教育にあると私どもは考えます。確かに、自由・平等・<個>第一主義・自主性は大切な考え方です。しかし、その結果、自己中心的で、わがままな人間をつくってしまいました。自由・平等・個中心だけに偏っていては、子供たちの持つ可能性を十分に引き出すことはできないことを、多くの人が気付き始めました。だからこそ今、幼児教育の現場で人間教育の基本である「躾」(しつけ)に注目が集まっているのではないでしょうか。われわれは、(1)すべての子供たちの能力を引き出し、その可能性を最大限に伸ばす、(2)人間として生きていくうえで基本となる「倫理観・道徳観」を身につけさせる、この2つをモットーとして取り組んでいます。

★幼児期こそ、もっとも教育で大切な時期=『三つ子の魂百まで』

――そのためには、少しでも早く、幼児のころからがよいということでしょうか。

 【山下社長】 そうです。動物だって生まれたら、すぐに動き始めるようになります。人間だって同じです。子供は、もともと体を動かして動き回りたいのです。いろいろな可能性を秘めているのが、この幼児期です。この幼児期こそ、もっとも教育で大切な時期であると思います。「三つ子の魂百まで」といわれます、まさに、そのとおりです。小さいうちから身につけた礼儀作法や行動様式は、その子の一生の宝物となります。

――体育指導だけにとどまらない、人間形成全体ということですね。

 【山下社長】 そうです。「心の力」、「学ぶ力」、「体の力」を備えた『人間力』のある子供たちの教育です。

――たとえば、幼稚園児で、どのようなことができるようになりますか。

 【山下社長】 跳び箱なら8〜10段を全員が飛べるようになります。マットでの宙返り、逆立ち歩きも全員できます。日本人ですから日本国歌や日本の童謡も立派に歌えます。大勢の父兄の前でメモを持たず自分の感想を堂々と述べることもできるようになります。子供たちは、皆、やればできる可能性を持っているのです。にもかかわらず、子供たちがヤル気を失う最大の理由は「つまらないから」です。なぜ、つまらないかというと「できないから」です。なぜ、できないかというと「教え方が悪い」からです。幼児期の子供たちは、集中力は抜群で、体力は伸び盛り、好奇心は旺盛です。できなかったことが、できるようになった瞬間の達成感、一生懸命がんばったあとの爽快感、友達と力を合わせたときの一体感など、子供たちはいきいきとしています。ここに、子供の教育の原点があると思います。

★『YY塾』==『21世紀の寺子屋』として多くの保育者の方々から支持

――資料を拝見しますと、「YYプロジェクト」が出てきます。どのようなものですか。

 【山下社長】 女子プロゴルファーの横峯さくらさんのおじさんの横峯吉文氏が、長年の保育園経営の中から考えだされた「ヨコミネ式教育法」がベースとなっています。横峯氏の「Y」と私の名前の「Y」を組み合わせて「YYプロジェクト」と名づけています。先ほど、説明しました、「心の力」、「学ぶ力」、「体の力」の育成が、根幹をなすものです。これを契約園の先生がたに体得していただき、総合的な人間力の備わった子供たちを育てていくプロジェクトです。2009年から私塾という形での教育も始めています。その名も「YY塾」です。「21世紀の寺子屋」として多くの保育者の方々から支持をいただいています。

――今3月期の業績をお願いします。

 【山下社長】 昨年、第2四半期決算を発表した時に公表しています。売上前期比8.4%増の46億8000万円、営業利益15.0%増の6億3700万円、純利益2.4倍の3億5600万円、1株利益272.9円、配当は年26円の予定です。

――ありがとうございました。

 ≪取材印象記≫=山下社長は学校の先生を目指されていたそうです。また、子供の教育に体育が重要な役割を果たしているとの思いから会社を創立されたということです。途中、体育指導していた幼稚園・保育園の経営指導という現在のコンサルティング事業にも進出されています。幼児たちの活動をビデオで見て、子供たちの体操、音楽、発表など、いきいきとした姿に感動、日本の将来は明るいと強く感じた。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:31 | IRインタビュー
2010年11月26日

「第二の創業期」と位置づけるUBICの守本正宏社長に展望を聞く

■画期的な電子証拠開示支援ソフト『Lit i View』を開発、本格販売へ

 企業のグローバル展開に伴って国際的訴訟も大きく増えている。以前は手紙、手帳など紙媒体が証拠として扱われていたが、言うまでもなく現在はパソコン時代。UBIC<2158>(東マ)は、パソコン記憶装置の中にある膨大な情報のなかから必要な情報を短時間で掘り起こし証拠として提供する高い技術を誇る。扱いが難しいアジア言語にも対応した電子証拠開示ソフト『Lit i View』(1セット4000万円)を開発、本格販売する。フロッピーディスクの書き換え事件など情報漏えい問題が相次ぎ、電子情報に対する国民の関心も強まっている。「第二の創業期」と位置づける同社の守本正宏社長に展望を聞いた。

UBIC社長に聞く

――御社の事業内容は、「戦略予防法務支援事業」という難しい内容です。分かりやすく説明をお願いします。

 【守本社長】 ハイテク技術を駆使して企業の成長を阻害する法的リスクを予防し、それでも発生する危機に対して被害を最小限にすることにより、企業の成長を支援するサービスです。当社は、「リーガルハイテクノロジー」と呼ばれるハイテク技術を駆使して、これまでもパソコンなどに残された電子情報を法廷で証拠として提出するサービスを提供しています。以前は、手紙、手帳などの紙媒体が証拠して扱われていました。現在ではパソコンなどでのメールのやり取りが中心です。みなさんは、パソコンから情報を消去すれば安心と思っているでしょう。しかし、ハードディスクと呼ばれる記憶装置にはしっかりと残っています。もちろん、普通はハードディスクの中の削除されたデータを覗くことはできません。当社は、この記憶装置の中にある膨大な情報の中から必要な情報を短時間で掘り起こし証拠として提供できる高い技術を持っています。パソコン1台分の情報を、仮に紙に印刷したとしたらトラック4台分ていどになると思います。当社は、こうした証拠となる電子データの証拠性を保持しつつ解析する技術を持つ日本のリーディングカンパニーです。最近、日本でも、情報漏えいが問題となっています。フロッピーディスク(FD)の書き換えもありました。今後、電子情報開示に対する関心とニーズはいっそう強まるものとみています。これらの技術とこれまでのノウハウを活用し、膨大な電子情報を日頃から管理することで、法的リスクを予防・低減し、企業の成長戦略を支援しています。

■企業の意思決定に活用できる情報を得る、『究極の技術』

――「UBIC」という社名は、どのような意味ですか。

 【守本社長】 Ultimate Business Inteligence Companyの頭文字から採りました。Ulimateは、「究極の」という意味です。「Business Inteligence」とは、企業内の膨大なデータを分析・整理し、有益な情報を抽出することで、企業の意思決定に活用できる情報を得る、究極の技術のことです。

――第二の創業期と位置づけておられますね。

 【守本社長】 そうです。総合リーガルサービスから、「ハイテク戦略予防法務」への進化と、米国進出により世界1を目指すということで第二の創業期を迎えていると位置づけています。当社グループが所属するリーガルビジネスにおいても、リーマンショックなどにより、企業のコスト削減の影響を大きく受けています。リーガルビジネスの進んでいるアメリカにおいて、これまで、外部の専門業者に依頼していた証拠開示作業を、企業自らが対応しようとする傾向が見えるようなっています。デジタルフォレジック業界にも新しい時代が到来しています。当社もこうした変化に対応すべく、これまで培ってきた経験を基に、扱いが難しいアジア言語にも完全対応した電子証拠開示支援ソフトウエア『Lit i view』を開発し、新しい流れへの対応に取り組んでいます。

――Lit i Viewについて、もう少しお願いします。

 【守本社長】 欧米には、「Eディスカバリ」という訴訟に関連した電子メールや図面など、企業内部の電子データの開示を求める「訴訟制度」があります。日本の企業であっても、グローバル経済のなかでは、日本の本社やデータセンターなどにある電子データのすべてが証拠として開示を求められる対象となります。もしも、訴訟に巻き込まれたら、膨大な情報の中から、早急に訴訟に必要な情報をより分ける必要が出てきます。電子証拠開示支援システム『Lit i View』なら、低コストで機密性を保持したまま、国際訴訟に最適化された情報開示を企業自らの手で実現することができます。

――アジア言語に対応しているというお話ですが、具体的には。

 【守本社長】 『Lit i View』は日本語、韓国語、中国語などの多言語を含む電子文書を正確に検索します。アジアのさまざまな地域に拠点を持つグローバル企業の電子証拠を「文字化け」や膨大な誤認識抽出(ごみヒット)なく正確に処理します。その結果、高い品質と効率化、及び大幅な低コスト化が実現できます。

――システムの価格はどのくらいですか。

 【守本社長】 基本的なセットで1システム4000万円です。昨年8月に開発をはじめ、現在、当社が対応している実際の案件のなかでも利用しています。来年からは本格的に販売していきます。対象先はメーカー、商社、金融機関など、グローバル展開している企業はすべてです。

――「証拠閲覧サービス」も注目されているようですね。

 【守本社長】 訴訟となったときの弁護士の証拠閲覧をサポートするものです。証拠を見て最終的に判断するのは人です。訴訟では、この証拠となるデータを見るところに費用がかかります。大体、1人当り1時間で1万円〜2万円程度です。案件にもよりますが、1件の訴訟で20〜30名が3ヶ月ていどかけて行います。この閲覧作業を国内で日本人が行うことで、高品質で効率のよい証拠閲覧サービスを提供しています。すでに、複数の新規大型案件を受注しています。

――日本人は訴訟が、あまり好きな国民ではないと思うのですが。

 【守本社長】 日本人は、「争いたくない」国民性を持っていると思います。しかし、グローバル化の時代では、好むと好まざるとに関らず訴訟などの争いに巻き込まれます。そのような場合に備え、しっかり対処していかなければグローバル化の時代を生き抜くことは出来ません。

■当社の今後の主力事業

――今後の見通しと、今期の業績をお願いします。

 【守本社長】 取り組みとしては2つの柱を考えています。1つ目は、これまで行ってきた国際訴訟や海外政府当局による調査に対する、実案件対応サービスです。2つ目は、それらの発生を事前に防止するための対策導入サービスです。特に後者は『Lit i View』の導入が核となる事業であり、当社の今後の主力事業となります。今3月期は去る11月11日に公表しているとおり、売上34.4%増の12億7000万円、営業利益は8600万円と黒字転換の見通しです。世界的不況から事業環境は非常に厳しいものでしたが、申し上げましたような目標をもって取り組んできました。早く配当ができるようにがんばります。ご支援よろしくお願いします。

――ありがとうございました。

>>UBICのMedia−IR企業情報
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 13:34 | IRインタビュー
2010年11月22日

アドアーズの中川健男社長に聞く:ゲームセンターを装置産業からサービス産業へ

■ゲームセンターを装置産業からサービス産業へ転換、業績向上

 ゲームセンター(アミューズメント施設)運営を、従来の装置産業からサービス産業への転換により、消費不振をチャンスと捉えて業績を伸ばしているアドアーズ<4712>(JQS)。今3月期は営業利益76%増益の見通し。この日本流、「おもてなし」が評価されて、マカオのカジノホテルへ進出が決まった。中川健男社長に取組を聞いた。

アドアーズの中川健男社長に聞く:ゲームセンターを装置産業からサービス産業へ

■厳しい状況を逆にチャンスととらえ、マーケットシェアの獲得戦略を推進

――国内の消費は厳しい状況です。御社の主力事業のゲームセンター運営(アミューズメント施設運営)の事業環境はいかがですか。

 【中川社長】 やはり、リーマンショックによる影響が強く現れています。生活防衛意識の高まりによる消費マインド減退の影響が、とくに、客単価の落ち込みとして顕著に出ています。以前は不況に強い業界でしたが、今回は、これまでと違う厳しさです。

――その中で、御社の「月次・売上」を拝見しますと、今年4〜6月は減少でしたが、7月、8月は前年を上回る回復となっています。

 【中川社長】 既に、リーマンショックの前から業界では淘汰、再編の流れがありました。当社はこの厳しい状況を逆にチャンスととらえ、マーケットシェアの獲得戦略を推進しております。客単価の下落はありますが、半面、集客は好調で既存店の売上も今年の夏頃から回復が見えるようになっています。9月の売上は残暑が非常に厳しかった影響で前年をやや下回りました。しかし、基調としては、ゆるやかながら回復に向かっているとみています。

■女性層、ファミリー層への拡大に取り組む

――どのような取り組みをされていますか。

 【中川社長】 顧客層の中心である20歳代、30歳代の男性に加え、女性層、ファミリー層への拡大に取り組んでいます。たとえば、10〜30歳代女性の注目度が非常に高い、国内最大級のファッションイベント『東京ガールズコレクション』に出展・協賛しました。ターゲットを女性に限定した初めての試みでしたが、反応は非常に良く、手応えを感じています。このほか、とくに、全社挙げて取り組んでいることにサービス力の強化があります。これは、アミューズメント施設運営は、装置産業ではなくサービス産業であるという考え方への転換が原点で、高いホスピタリティと家庭では味わえない雰囲気を味わってもらえるよう努めています。顧客のニーズは日々多様化していますので、ボイスカード(意見カード)のデータベース化によって小さいことでも1つ1つ改善に取り組んでいます。上質な接客サービス提供に力を入れています。

■日本流「おもてなし」が評価されマカオに進出

――「マカオ」への進出も、こうしたサービス面が注目されたということでしょうか。

 【中川社長】 そうです。当社の接客サービス重視の運営がマカオのカジノホテルのコンセプトにマッチするということで話が来ました。すでに、現地法人を設立し、現在は各種手続きの最終調整を進めています。マカオでも最近はファミリー層が増えているということで、日本流の「おもてなし」の接客サービスが注目されています。マカオで成功すれば他の地域への展開も考えたいと思っています。とくに、中国は魅力的なマーケットだと思っています。

――売上構成では、アミューズメント施設運営事業が76.8%、もうひとつの柱の設計・施工事業が17.6%です。こちらの状況をお願いします。

 【中川社長】 中・大型パチンコホールの内外装工事を得意としており、安定的に受注を獲得しています。このほかに各種飲食関連や娯楽施設などにも積極的に受注活動を展開しています。第2四半期(4〜9月)では、昨年の大型受注の反動でこの部門の売上は前年同期に比べ28.5%減少しましたが、概ね計画通りです。下期には10億を超える案件が控えています。

■利益重視の姿勢で業績アップを!

――今3月期の見通しをお願いします。

 【中川社長】 引き続き消費の厳しさは予想されます。客単価が低下傾向の中で、ゲームマシンの高額化は依然止まらず、コスト高の傾向はつきまといます。しかし、新規顧客の獲得をはじめとした集客は好調であり、これらの厳しさを補っていけるものと考えております。施工案件もある程度見通しが立っており、11年3月期は売上3.7%増の270億円、営業利益76.8%増の15億円、純益47.9%増の4億円、配当は年3.5円の見通しです。当社の株主のみなさんには長期で保有していただいている方々が多くおられます。たいへん、ありがたいと思っています。今後も利益重視の姿勢で業績を上げ、配当でお報いしたいと思っています。ご支援よろしくお願いします。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:28 | IRインタビュー
2010年10月25日

エスプール:浦上壮平会長兼社長に『2大成長分野に集中』を聞く

■今後の成長分野として期待のサービス

 企業の経営課題をアウトソーシングサービスで手助けするビジネスのエスプール<2471>(JQS)。成長の見込まれる、「ロジスティックアウトソーシングの商品発送代行サービス」と、「障がい者雇用支援サービス」に力を入れている。浦上壮平社長は、学生時代、サッカーで鍛えた、「どんな状況でも勝利を目指す強い思い」で経営に取り組んでいる。

エスプール:浦上壮平会長兼社長に『2大成長分野に集中』を聞く

■商品発送代行サービスと障がい者雇用支援サービス

――事業の概要をお願いします。

 【浦上社長】 エスプールグループは、ひとことで申し上げれば、お客様企業の経営課題をアウトソーシングサービスを通じて解決の手助けをさせていただく会社になります。「アウトソーシング」とは外部委託のことを意味しますが、このサービスは大きく分けると2つの形態があります。自社内で賄うことができない専門性の高いサービスを提供するパターンと、複数の企業の共通業務を集約して代行することで、コスト削減を実現するパターンの2つになりますが、当社は両方のパターンのサービスを提供しています。

――事業区分としては、どのようなものとなりますか。

 【浦上社長】 事業区分は5つになります。物流やキャンペーンの受託、障がい者の雇用支援サービスを提供する「ビジネスソリューション」、人材派遣サービスを提供する「人材ソリューション」、企業向けの研修や人事コンサルティングを行う「パフォーマンス・コンサルティング」、携帯電話を活用した市場調査やプロモーションを行う「モバイル・マーケティング」、システムエンジニアの派遣やWeb系を中心とした受託開発を行う「システム」の5つの事業になります。

――成長が見込まれる分野についてお聞かせ下さい。

 【浦上社長】 「ロジスティックアウトソーシングの商品発送代行サービス」と「障がい者雇用支援サービス」については、今後の成長分野として期待しています。共同利用や業務集約によるコストダウンを行うアウトソーシングサービスは、今後ますます必要とされると思います。

――商品発送代行業務について、もう少し、詳しくお願いします。どのような仕組みですか。

 【浦上社長】 昨年の11月に、東京平和島に物流センターを開設いたしました。現在、50〜60社の商品等の荷物を共同で管理し発送しています。1社ずつで倉庫を保有し、人員を配置し、さらにシステムを立ち上げて運営するとなると大変コストがかかります。中小の会社が1社ずつで物流センターを持つことは大変ですが、当社が複数社の物流業務を取りまとめ、主体となって物流センターの運営を行えば1社当たりのコストを低く押えることができますし、発送数も増えるため、発送費用も安くなります。最近、インターネットショッピングなどネット通販が活発となって、商品発送代行のサービスは非常に有望なマーケットだと考えています。

――今後も物流センターを増やす予定はありますか。

 【浦上社長】 年間5,6億円の売上規模のセンターを、関東地域で複数開設したいと思っています。

――水耕栽培を利用した障がい者雇用支援サービスについても詳しくお聞かせ下さい。

 【浦上社長】 簡単に説明すると、企業向けの貸し農園サービスという考え方になります。最近は、大手の外食企業では自社農園による野菜栽培に積極的に取り組んでいます。しかしながら、中小の飲食店が行うとなると設備投資も大きく、ノウハウの問題もあり、非常にハードルが高くなります。そこで、当社では、水耕栽培施設を完備した農園を企業に提供するサービスを今期より開始しました。商品発送代行サービスを同じ発想で、複数の企業が共同利用することで、コストダウンを大きく実現しています。また、今年7月に障がい者雇用支援法が改正となり、企業の障がい者雇用義務が強化されましたが実際には思うように雇用が進んでいないのが現状です。そのような状況を踏まえて、当社では、飲食チェーンを展開する企業に対して、障がい者の方々を自社農園で雇用していただき、そこで収穫された野菜を調理に使っていただく提案を進めています。現在、千葉県市原市に第1号の農園の開設を進めていますが、お蔭様で全ての施設に関して既に内定しています。

■第4四半期及び来期は、成長軌道回復への試金石

――業績見通しをお願いします。

 【浦上社長】 通期(10年11月期)業績の見通しは、連結売上高が56億100万円、営業損失が2億6600万円となりますが、のれん代やソフトウェアの減損処理による特別損失の計上と繰延税金試算の取崩しを行うため、当期純損失は7億2400万円となる予定です。株主・投資家の皆様をはじめとする関係者の皆様には多大なご心配をおかけし、誠に申し訳ございません。しかしながら、前年度末には人材派遣事業の、そして今回システム事業の改革を行ったことをもって当社グループの事業採算性は格段に改善します。また、収益の柱である人材派遣・研修の両事業も順調に推移しているほか、今後の成長事業と期待する障がい者雇用支援サービスについても、2010年11月の農園開設に向けた準備が着々と進むなど明るい話題も増えてきました。第4四半期及び来期は、成長軌道回復への試金石となります。エスプールグループは全社一丸となって収益力の改善に注力していきます。

■どんな状況にあっても勝利を目指す強い思い

――浦上社長のご出身は。

 【浦上社長】 神戸生まれで千葉育ちです。小学生から高校生まではサッカーに夢中でした。そこで培われたことは、どんな状況にあっても勝利を目指す強い思いです。社員の先頭に立つ社長である私が弱腰では社員もついてこないと思います。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:38 | IRインタビュー
2010年10月06日

ウェッジHD:田代宗雄社長に『タイにおけるファイナンス事業』を聞く

■タイの株式市場に上場しているファイナンス会社「グループリース」を連結子会社

 ウェッジホールディングス<2388>(大ヘ)は、経済成長の続くタイにおいて、庶民の足として需要拡大が続く「オートバイ」に特化したリースを2009年7月から手がけている。タイの株式市場に上場しているファイナンス会社「グループリース」を連結子会社とした。早くも、連結会社の寄与で同社の2010年9月期は営業利益6.1倍の8億4000万円と大幅な伸びとなる。田代宗雄社長にタイにおけるファイナンス事業を聞いた。

ウェッジHD:田代宗雄社長に『タイにおけるファイナンス事業』を聞く

――今回は、タイ国でのファイナンス事業についてお聞かせ下さい。

 【田代社長】 2009年9月に第三者割当増資により「APFグループ」が当社の筆頭株主となりました。この時に、私は、ウェッジホールディングスの社長に就任しました。APFグループは東南アジアを基盤とする投資グループで、1997年のタイ王国におけるバーツ危機を契機に、東南アジアで不動産・企業への投資事業を拡大し基盤を確立しました。東南アジア各国で本来の価値よりも価格が下がっている資産に対するバリュー投資を通じて成長をはかることを事業の目的としています。こうした流れの中で、2009年7月にタイ株式市場1部に上場しているファイナンス会社、「グループリース」を当社の連結子会社に加え、新たにファイナンス事業に参入しました。

――どのようなファイナンスですか。

 【田代社長】 連結子会社となった、「グループリース」は、タイの首都バンコクを中心にオートバイリースを専門に手がけています。

――なぜタイで、なぜオートバイですか。

 【田代社長】 背景としてタイ経済の基調が拡大の方向にあることです。今年3月から続いたデモは5月に一部の暴徒化により混乱しましたが、現在は沈静化しています。観光業の一部に影響は残っているものの、総じて経済見通しは堅調です。タイ財務省は2010年のGDP成長見通しを7月に年4.5%から5.5%、その後8月に7%へとさらに上方修正しています。経済の成長に伴い庶民の所得も増え、庶民の足が自転車からバイクへと移っています。日本でホンダのスーパーカブが庶民の間に広がった昭和30年代後半から昭和40年頃と非常によく似た状況です。タイではバイクのタクシーも走っているほどです。バイク購入の主な顧客は若年層を中心とした一般ユーザーとオートバイタクシー事業を営む中小自営業者です。一般的なリース契約期間は約23ヶ月です。貸付金利については日本国内に比べると高いものです。経済成長の続くタイにおいては、それほど高いとはいえません。

――若年層中心で、しかも、高い金利では回収のリスクが高いのではありませんか。

 【田代社長】 オートバイ本体の価格が高いとリスクは予想されます。しかし、タイにおけるオートバイ価格は日本とほぼ同じ1台10万円程度です。このため、月々の返済額はそれほど大きくはありません。経済成長と所得増加でカバーできる範囲内です。しかも、料金滞納顧客を4段階にカテゴライズし、各々のレベルで最適な回収行動を行うことによって、低い貸倒率を実現しています。もちろん、リース期間中の名義は「グループリース」に帰属し、もし、滞ったら中古市場で売却します。

■グループリースとオートバイオークション事業における協業

――今後、タイでのオートバイリースはどのような展開をお考えですか。

 【田代社長】 オートバイリースに特化することで高い収益性を上げています。今後も同様の展開で行く予定です。ただ、地域的なターゲットということでは、現在のバンコク中心から、これからはバンコクから100キロメートル圏にエリアを拡大し、とくに東北部の工業都市への営業展開を積極的に図っていきます。また、今年3月にタイ国内において、自動車オークション事業でシェア1位を誇る「アップルインターナショナル」(東証マザーズ上場)と資本業務提携しました。グループリースとオートバイオークション事業における協業を図って参ります。

――グループリースの業績はどのような成績ですか。併せて、御社の業績見通しもお願いします。

 【田代社長】 決算は、当社本体は9月期、グループリースは12月期決算です。グループリースの今12月期の第2四半期(1〜6月)は、平均レート1バーツ=2.73円で換算して売上11億100万円(前年同期11億1000万円)、税引前利益4億8300万円(同2億4600万円)と、利益は大きく増加しています。この連結子会社の寄与で当社自身の業績も、10年9月期は売上61.3%増の39億円、営業利益は6.1倍の8億4000万円、1株利益1945円、配当は年100円の見通しです。

――社長の就任にされて3年ということです。少し、ご経歴をお願いします。

 【田代社長】 1972年生まれで出身は大阪府です。最終学歴は大阪大学文学部卒業です。演劇を専攻していたので、コンテンツ事業を手がけているウェッジホールディングスとは縁はあったと思います。学生時代から旅行とベンチャーが大好きで寝袋を持って海外に出かけ、とくにアジアにはよく行きました。卒業後、まだ上場していなかったパソナに入りました。

――ファイナンス以外のコンテンツ事業などについては次の機会にお願いします。今日はありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 14:12 | IRインタビュー
2010年09月24日

『レアメタル、レアアースの行方』をアルコニックスの正木英逸社長に聞く

【アルコニックスの正木英逸社長に緊急インタビュー】

 アルコニックス<3036>(東2)は非鉄金属の専門商社。希少金属への関心が強まり、同社の役割はいっそう重要度を増している。中国がレアメタル、レアアースの輸出規制の姿勢を打ち出していることから同社の正木英逸社長に緊急インタビューをお願いした。

【アルコニックスの正木英逸社長に緊急インタビュー】

■今後の対応策・・・3つの視点

――最近、中国が資源の輸出を規制しているようですが。

 【正木社長】 資源のなかでも、とくに、レアメタル、レアアースにおいて中国、ロシアのナショナリズムの台頭が顕著です。レアアースでは、永久磁石に不可欠な「ディスプロシューム」は、中国だけしか採れません。永久磁石は高熱になると、磁力が低下するという欠点があります。しかし、このディスプロシュームを加えることで、性能低下を抑えることができます。自動車ではパワステ(EPS),エアコン、パワーウインドウなど車1台で100数ヶ所ものモーターが使われ、とくに、駆動モーターにも使用される日本の得意とするハイブリッドカーにはなくてはならないものです。このディスプロシュームを含むレアアースを中国が公害問題、資源確保などの理由から輸出を抑制する方針を打ち出しています。

――希少金属など、非鉄金属の専門商社として御社の役割はますます重要になってくるものと思われます。今後、どのように対応されますか。

 【正木社長】 3つの視点で取り組んでいきます。

(1)中国と仲良くするという取組です。中国政府は外国企業に対して鉱山の所有・開発は認めていません。このため、合弁会社方式により進めていきます。技術は提供するかわりに、合金などの中間製品として日本へ輸出します。
(2)中国以外での鉱山開発に参加していきます。とくに、当社単独だけにとどまらず、日本のメーカーとも一緒に取り組んでいきます。
(3)リサイクルによる希少金属の回収に力を入れます。すでに、天津で車のリサイクルの会社を創っています。中国では、これから高級車が増え、使われる希少金属も増える方向です。

■当社の中期経営計画は、期間を3年とする1年毎更新のローリング方式

――こうした中で中期経営計画を発表されました。骨子をお聞かせください。

 【正木社長】 当社の中期経営計画は、期間を3年とする1年毎更新のローリング方式を採用しています。事業環境の変化に迅速に対応し、よりスピーディな意思決定をはかるためです。基本理念、経営理念、全体戦略から展開する5つのアクションプランを実行し企業価値向上に努めます。昨年と違う点は、今回は3年間の数値目標を明確にしたことです。

――5つのアクションプランはどのようなものですか。

 【正木社長】 アルコニックスグループは非鉄金属の取引を通じて、新たな価値を創造し社会の発展に貢献することを基本理念としています。この上に立って、全体戦略として、「業容拡大のための川上、川中、川下などのM&Aの推進、及び新規事業投資案件の発掘・推進」、「当社グループの商いの基盤をなすアルミ・銅取引の維持拡大」、「成長著しいレアメタル及び電子・機能材分野のいっそうの強化」、「環境問題に対応したリサイクル分野の強化」、「海外店ネットワークをさらに充実し地域取引や三国間取引を拡大する」、ことを掲げています。これらの戦略に立って、

(1)営業力の強化
(2)投資案件の推進
(3)財務体質の強化
(4)人的資源の強化
(5)インフラ整備及び内部統制の充実・強化、に取り組んでいくという5つのアクションプランです。

■今後もM&Aには前向きに取り組む

――M&Aと事業投資についての違いは、どのようなところですか。

 【正木社長】 「M&A」は短期間での業容拡大に有効です。これまでに7件の実績があります。後継者不足の問題で事業継承の案件は増える傾向にある一方で、リーマンショック以降、ファンドの撤退から買い手が不在の状況です。当社は「連結決算に直ちにプラスとなるか」、「シナジー効果があるか」、という目線で今後もM&Aには前向きに取り組んでいきます。非鉄金属分野だけでなく、非鉄金属に近い分野、たとえば、化学業界なども対象として考えていきたいと思っています。「事業投資」については新たな商流を創出するための金属加工、販売事業への投資とリサイクルを含む資源確保のための投資です。これまでに26件の実績があります。

――中期計画での数値目標についてお願いします。

 【正木社長】 2013年3月期で経常利益30億円以上(10年3月期14億200万円)、純益18億円以上(同17億9900万円)、ROE15%程度を目標としています。

――この数字にはM&Aは含まれていますか。

 【正木社長】 M&Aが増えることは間違いありませんが、数字には入れていません。M&Aが加われば、上乗せとなります。又、M&Aなしでも中期計画の数字は1年程度前倒しで達成したいと考えています。

――11年3月期見通しをお願いします。

 【正木社長】 非鉄金属業界においては、アジア諸国における需要拡大と輸出の増加などで自動車、家電、IT関連の生産が堅調に推移していることでアルミ製品、伸銅品、電子材料向けレアメタル、レアアースなどの需要が増加しています。とくに、当社グループにおいては自動車用鋼管素材、半導体材料、アルミダイカスト向けアルミ再生塊、電池材料などの取扱いが大きく伸びています。今期の売上は37.4%増の1500億円、営業利益65.9%増の25億5000万円、経常利益67.5%増の23億5000万円、純益は31.1%減の12億4000万円の見通しです。純益が減少となるのは、前期(10年3月期)において、負ののれん発生による特別利益があったためです。1株利益232.5円、配当は年45円の予定です。8月に2分割の株式分割を実施していますので、前期との比較ということでは、前期の年85円に対し年90円です。

――ありがとうございました。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:33 | IRインタビュー
2010年09月02日

プラマテルズ:井上正博社長に『誠』と『ハーモニー』重視の経営展開を聞く

 プラマテルズ<2714>(JQ)は合成樹脂の専門商社。今年6月22日に大手商社「双日」出身の井上正博氏が新社長に就任した。子供のころからと学生時代に打ち込んだ剣道とトロンボーンで得た、「誠」と「ハーモニー」の心を大切とした経営を目指す。海外勤務経験も豊富で東南アジアを中心とした同社の海外事業展開に積極的に取り組む。

プラマテルズ:井上正博社長に『誠』と『ハーモニー』重視の経営を展開を聞く

――今年6月22日の定時株主総会後の取締役会で社長に就任されました。少し、自己紹介をお願いします。

 【井上社長】 出身は茨城県水戸市です。昭和51年に新潟大学人文学部を卒業して、当時の日綿実業(現在の双日)に入りました。平成13年に合成樹脂事業の第二部長、その後、プラネット(現、双日プラネット)の執行役員・包装資材部長、平成19年より3年間双日台湾の社長を務め、今回、プラマテルズの社長に就任という経歴です。海外勤務経験は、ニューヨーク勤務が2度の合計6年半、台湾が3年です。

■剣道の精神の「誠」は、私の物の考え方、心のよりどころの基本

――どのような学生時代でしたか。

 【井上社長】 小学生の頃は、水戸という土地柄もあって、剣道に明け暮れていましたね。剣道の精神の「誠」は、私の物の考え方、心のよりどころの基本になっています。中学校から大学までは、ブラスバンド部に所属するなど、トロンボーンを吹いていました。

――トロンボーンは楽団の中で、どのような役割の楽器ですか。

 【井上社長】 そうですね、ひとことで言えば、中音でハーモニーの楽器です。いろいろな楽器が集まったオーケストラと、いろいろな人が集まった会社の組織ということでは、たいへんよく似ているのではないでしょうか。まとまらないと、良い音楽を奏でることができませんし、会社では業績を挙げることができません。ハーモニーの大切さを会社経営に生かしていきたいと思っています。

――現在はトロンボーンを手にされることは。

 【井上社長】 今はほとんど手にしていません。かなり、大きい音がでますから近所迷惑にもなります。今は、ゴルフクラブに持ちかえているといったところでしょうか(笑)。

――お見受けすると、そうとうの腕前のようです。

 【井上社長】 台湾に3年間、勤務していたときに、かなりやりましたね。台湾には、多くの、そうそうたる日本の企業が進出されています。現地の日本人商工会議所の役員をやっていました。親睦も兼ねて、ゴルフ大会は活発でした。3年間の勤務で3回優勝しました。ゴルフ以上に多くの方々と、お付き合いさせていただいたことがたいへんよかったと思っています。

■中身の更なる充実に力を入れていく

――その御社の海外展開ですが、最近数年、たいへん活発ですね。

 【井上社長】 そうです。詳しくは、当社の「沿革」をご覧いただければ、お判かりいただけると思いますが、毎年のように海外展開が続いています。国内では、平成19年7月に当社の本社を現在の品川区北品川に移した以外は大きい動きはなく、ほとんどが海外現地法人の設立といった内容です。とくに、中国、東南アジアが中心です。日本企業の中国、東南アジア進出に伴い、合成樹脂の専門商社である当社も海外展開をはかっています。

――状況はいかがですか。

 【井上社長】 たとえば最近では、平成18年2月に東洋インキさんと共同出資で設立したベトナムの現地法人も順調に推移しています。海外事業全体では、数年前までは、ほとんど売上はなかったものが現在では全体の20%程度を占めるまでになっています。今後も海外展開は積極的に取り組んでいきます。ただ、当面は急激に海外を伸ばしてきたため中身の更なる充実に力を入れていきたいと思っています。

――たとえば、どのようなことでしょうか。

 【井上社長】 中国の深センに孫会社があります。この会社が人民「元」での直接取引ができるよう申請中です。このほかにも、現地法人の資本金を充実させるなど体質を強化していきたいと思っています。

■顧客との共存共栄という良い社風

――旧日綿実業(現・双日)から30数年の商社経験でいらっしゃいます。今後については、どのようなお考えですか。

 【井上社長】 双日は総合商社です。総合商社がデパートのような存在に対し、当社は合成樹脂の専門商社で専門店のような存在です。専門店は顧客との信頼関係が不可欠であり、顧客の成長と共に歩むというスタンスが大切です。当社には、長い社歴の中で培われた、顧客との共存共栄という良い社風があります。私は、総合商社から専門商社に移りましたが、合成成樹脂の仕事自体には35年携わってきました。これまでの当社のやり方に磨きをかけていきたいと思っています。社員の皆さんには、会社の発展を通じ「みんなで幸せになろう」と語りかけています。

――国内での販売先はどのような状況ですか。

 【井上社長】 構成比率で申し上げますと、OA・事務機器35%、電子・家電15〜16%、自動車6%、医療7%、建材9%、化粧品等その他と、非常に多岐にわたっています。国内の取引先数としては約1200社、そのうち上位80社くらいで全体の80%程度を占めています。

――「円高」が進んでいます。11年3月期はいかがでしょうか。

 【井上社長】 海外取引は「円」ベースが多いため、直接的には大きい影響はありません。ただ、取引先への円高の影響は心配です。10月以降の下期は読み難くなってきています。去る7月28日に第1四半期(4〜6月)決算の発表時点で公表しました11年3月期は、売上18.8%増の560億円、営業利益10.0%増の7億3000万円、純益8.0%増の4億2000万円、1株利益49.1円、年間配当は年13円の予定です。

――しめくくりに、中期計画など、個人投資家のみなさんにメッセージをお願いしまし。

 【井上社長】 中期経営計画を現在、作成中です。今年11月ころに発表の予定です。先ほど、ご説明しました通り、これからもお客様を大事にした姿勢で取り組んで行きます。株主の皆様には安定した配当を続けることができるようがんばります。ご支援、よろしくお願いします。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:09 | IRインタビュー
2010年08月24日

サンコーテクノの洞下英人社長に聞く:『理想は高く頭は低く実践は足下から』

■サンコーテクノ・洞下英人(ほらげ・ひでと)社長に聞く:『理想は高く頭は低く実践は足下から』

 サンコーテクノ<3435>(JQ)は、コンクリートに、いろいろな機器を取り付ける「あと施工アンカー」(ネジ、ボルト、クギの一種)の大手。最近では太陽光パネルの架台設置用に需要が急拡大している。今年6月、創業者であり父親である洞下実氏(現、会長)の後を継いで社長に就任した。「理想は高く頭は低く実践は足下から」の、『心の経営』を基本に掲げて活気あふれる職場つくりを目指している。2014年に売上200億円を掲げる、新社長に抱負を聞いた。

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=3435.Q&d=6m

――創業者の父上(現、会長)の後を継いで、6月に社長に就任されました。小さい頃の、お父さんの思い出を少し、お聞かせ下さい。

■<心の経営>掲げ着実な成長目指す

 【洞下社長】 そうですね、小さい頃の父への思い出といえば、いつ家に帰ってきたのか分からないくらい働き者だったという印象が強いですね。私は、経営者になりたいとは思ってはいませんでした。大学を卒業後、4年間は、住宅の販売会社に勤めていました。成績も上がり、自信もつき始めて、自分の力で何か仕事を立ち上げてみたい気持ちでした。しかし、やはり小さい頃の働く父の後ろ姿が焼きついていたのでしょう。徐々に父の仕事のおもしろさ、会社のおもしろさが分かるようになり、平成9年にサンコーテクノに入社しました。

――バイタリティあふれる印象です。やはり、会長さんと同じように率先型のようにお見受けします。朝は早いのですか。

 【洞下社長】 7時半頃には出社しています。社員みんなの顔を見たいですし、おはようと声を掛け合う、「心の経営」を大切にしているからです。「理想は高く頭は低く実践は足下から」が、心の経営の基本です。日々の実践を通じて活気あふれる職場づくりを目指しています。

■『創造・挑戦・共生』をテーマに啓蒙活動を展開

――新社長としての抱負は、当然、人を重視ということですね。

 【洞下社長】 そうです。「企業は人なり」、人財育成こそ、経営トップの最も重要な使命のひとつと捉えています。当社の発展のためには人財力の向上は欠かせません。サンコーテクノ人財像を掲げ、『創造・挑戦・共生』をテーマに啓蒙活動を展開しています。

――中期ビジョンを打ち出されました。

 【洞下社長】 2010〜2014年までの新・中期経営ビジョンで、「安全・安心・環境をキーワードに事業領域を拡大し200億円企業となる」を掲げ、この目標達成のために次の4つの視点を実践します。(1)財務の視点=成長性と収益性の追求、(2)顧客の視点=ファスニング用途拡大と新市場の創出、(3)業務プロセスの視点=販売基盤の強化(営業力・商品力)、原価統制の構築、グループのコラボレーション強化、採算性を重視した組織体制の強化、(4)人財と変革の視点=活き活きと働ける風土づくり、次世代を担う人財確保と育成強化、倫理経営の推進・強化、です。

■あと施工アンカーのリーディングカンパニー

――御社はコンクリートにいろいろな機器を取り付ける「あと施工アンカー」のパイオニアということです。特殊なネジということでしょうか。

 【洞下社長】 広く捉えればネジ、ボルト、クギの一種です。しかし木材にクギを打つのと違い、硬いコンクリートに打ち込んで部材を固定させなくてはいけません。そこで、作業手順も、まずコンクリートにドリルで「穿孔」、そこへアンカーを「挿入」し、ハンマーで「打ち込む」ことで施工は完了します。また、きちんと施工が完了したか、引張試験などで「確認」することも重要です。この点が普通のネジ、ボルトなどと大きく異なるところです。一般には目にふれることの少ない馴染みの薄い製品ですが、当社は創業以来47年間、あと施工アンカーのリーディングカンパニーとして、社会のお役に立ってきたと自負しています。

――建物などが完成した後に出番が多いということのようですね。

 【洞下社長】 そうです。そのため、「・・あと施工アンカー」と呼ばれます。身近なところでは自動販売機やエアコンの室外機器、手すり、配管・ダクトを留めるのに使われます。

■2011年4月1日より「業務用アルコール測定器」の発売を開始

――最近では、どのような需要がありますか。

 【洞下社長】 太陽光パネルの架台設置の基礎として今年5月から発売を開始した「あと基礎アンカー」が好調です。仮に、太陽光パネルを設置するために、改めてコンクリート基礎を作るとなると重量がコンクリート基礎1個(40×40×40cmの場合)だけで160キログラム程度、これにパネルを加えると大変な重さになります。「あと基礎アンカー」では1個の重さが約2キログラムで、建物への重量負担も軽くてすみます。また、工期・工程も短縮されることから非常に評判がよく、需要が伸びています。こうした環境に適した用途を拡げて行くことが中期ビジョンでの「ファスニングの用途拡大と新市場創出」という取り組みです。このほか、2011年4月1日より事業用自動車において、点呼時のアルコール測定が義務化されるのに向け、「業務用アルコール測定器」の発売を開始しました。9月の国際物流総合展(東京ビッグサイト)に出展する準備を進めています。

■配当性向30%を目標・安定した配当を継続

――今期の業績見通しと中期計画での利益見通しをお願いします。

 【洞下社長】 2011年3月期は売上8.8%増の143億円、営業利益73.1%増の3億300万円、1株利益49.2円、配当は年30円の予定です。中期ビジョンとしては2014年3月期に売上200億円が目標です。一方、3ヵ年計画では2013年3月期に売上165億円、営業利益6億円の目標です。株主様への配当につきましては、配当性向30%を目標に、安定した配当を継続することを目標としています。

――ありがとうございました。

>>サンコーテクノのMedia−IR企業情報
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:01 | IRインタビュー
2010年07月22日

翻訳センターの東郁男社長に聞く、総合翻訳業への飛躍目指す

■翻訳センターは成長施策が勢ぞろい

翻訳センターの東郁男社長に聞く、総合翻訳業への飛躍目指す 翻訳センター<2483>(大ヘ)は、昨年第2四半期で底入れし回復過程にあるが、このたび第三者割当増資を実施し、エムスリー社と資本・業務提携を行い、また、筆頭株主ウィザス社との提携関係を一段と強化した。翻訳業唯一の上場企業、業界のリーディングカンパニーとして、さらなる業務領域の拡大を図り、積極的に需要創造、付加価値サービスの提供を目指している。第1次中期経営計画最終年に当たる今期、資本・業務提携を行なった先には翻訳センターの総合翻訳業へと大きく飛躍する姿が見えてきた。

■業績は回復路線を順調に上昇へ

――第1次中計最終年も第2四半期に入りました。今期は営業利益2.5億円必達を目標に取り組んでいますが、第1四半期の経過は如何でしたか。

 【東社長】 今期も引き続き厳しい環境が続くと見て固めの計画を立てています。昨年の第2四半期で底を打ち、回復過程にあると申し上げていますが、分野によるばらつきはあるものの、徐々に回復していると感じています。
 創業4期目の前期に黒字転換した米現法HC Language Solutions Inc.は、オンラインゲームやマンガなどのコンテンツ分野に加え、国内と同様に主要4分野(特許・医薬・工業・金融)で順調に推移し、業績に寄与しています。

――前期半ばに運用を開始した翻訳支援ツール『HC TraTool』の導入効果とでもいいましょうか、効率化は進みましたか。

 【東社長】 当然ながら、社内的には利用件数が伸び、効率化に貢献しています。登録翻訳者の方々は、ツールなどに馴染みのない方もおり、ベテランと言われる熟練の方には、当初新しいツールへの抵抗感が見られ、業務効率も一時的に低下する場面もありました。しかし、使い易いツールですから、使い慣れた方は翻訳メモリも溜まり、処理案件の増加に寄与しています。今期に入り、翻訳者を対象に習熟度アップのため、再度説明会を実施しているところです。

■資本・業務提携の狙いは本業強化・拡大に

――このたび、第三者割当増資を実施され、エムスリー社と資本・業務提携、さらに筆頭株主ウィザス社との連携を強化されました。エムスリー社との提携の狙いは何ですか。

 【東社長】 当社にとってはファイナンスの規模も大きく、当然のことですがシナジーなどを十分検討して決めました。本業業務を強化することが提携の狙いです。
 エムスリー社は医療従事者向けに「m3.com」を運営し、現在全国のドクターの6割が登録している業界の有力サイトです。従来当社は医薬分野を重要領域のひとつとし、主として製薬企業を顧客としたB to B事業が中心でしたが、この「m3.com」でドクターをはじめとする医療従事者に対してサービス提供をすることで、B to C事業にも参入していきます。
 具体的には、(1)m3のサイト内に当社への発注窓口を設け(コンシェルジュと呼ぶ)、ドクターなど医療従事者に対して医学論文翻訳や英文校正などのサービスを提供します。(2)EBM(evidence−based medicine、科学的根拠に基づいた治療)情報を日本語に翻訳することにより、価値ある情報で日本の医学に貢献できると考えています。市場規模は分かりませんが、収益機会を生み、さらに医療情報を武器に翻訳他社と差別化するチャンスだと考えています。

■需要創出・シナジー拡大へ、12年4月までに3子会社設立

――貴社が総合翻訳業への明確な方向付けをされたように見えます。今回の資金調達では、ローカリゼーション/マニュアル翻訳を専門的に受託する子会社、特許出願支援業務を受託する子会社、および、翻訳に関する語学教育事業を行なう子会社の3社設立を予定されていますが・・・・。

 【東社長】 そうです。新たな需要の創出、シナジーが期待される事業領域の拡大を目指し、新会社を設立する予定です。なかでも最初にスタートするのが、特許出願支援業務の受託子会社の設立です。当社の特許分野の主要顧客は、特許事務所および企業の知的財産関連部署ですが、実際に特許出願するのは国内外の企業です。特許申請書の翻訳に止まらず、特許出願に伴う事前調査、事後管理など付随する周辺業務も合わせた高付加価値サービスを提供していくことで、医薬分野における「メディカルライティング」のような高付加価値サービスを特許分野でも確立・強化したいという目的のもと設立する受託専門会社です。年内のスタートを予定しています。
 2番目にあげているローカリゼーション/マニュアル翻訳の対象となるのは、主としてIT翻訳の領域です。これまでカバーしてきた領域は翻訳市場全体の3分の2で、残る3分の1の領域がIT翻訳であり、当社にとってまだ十分な開拓ができていない部分です。全体の市場規模を2000億円とすれば、IT翻訳市場は600億円規模となります。このローカリゼーション/マニュアル翻訳というのは、プログラム言語など専門的技術を必要とし、従来の翻訳とは制作工程が異なる面があります。
 よって、設立には専門技術をもった人材確保、品質管理用チェックツール開発など、制作体制を整備する必要があります。並行的に準備を進め、12年4月までのスタートを予定しています。

■社会人を対象とした翻訳に関する語学教育事業に進出

 当社の事業拡大を支える基盤は、高度な語学力と専門知識を兼ね備えた翻訳者の確保にあります。現在は公募で登録する体制ですが、長期安定的に優秀な人材を確保するためには、自社での積極的な人材育成が必要です。また、現在の教育事情をみますと、翻訳学校を卒業された方が直ぐに翻訳者として仕事を受注できるかといえば厳しいところがあります。
 そこで3番目の事業として、翻訳者育成のための通信教育事業とeラーニング用システムを使った教育事業を中心に展開していきます。
 ウィザス社との事業提携をさらに発展させ、同社が蓄積した教育事業の専門的ノウハウを活用することは、当社にとってもシナジー効果が生じる前向きの事業となります。こちらは今年の12月から準備を始め、12年4月の開始を予定しています。

――貴社事業の基盤拡大・強化に向けて、成長施策が勢ぞろいし、同時に総合翻訳業へと大きく飛躍する貴社の姿が見えてきたようです。今後、次期中期経営計画など貴社新戦略の展開が楽しみです。

 【東社長】 今回取り組む事業は、当社にとって新しい需要を創出する施策であり、経営基盤の確立に向け、事業領域の拡大、強化に必ず繋がると確信しています。

――どうもありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:30 | IRインタビュー
2010年06月22日

昭和情報機器の中澤祐一社長に『経営の思い』を聞く

昭和情報機器の中澤祐一社長に『経営の思い』を聞く 昭和情報機器<6922>(JQ)は、大型漢字プリンタシステムの最大手。今後、プリンタシステムの提供だけでなく、汎用ソフトウエア、アプリケーション開発、日本語文字情報などの川上分野から、事後処理、製本システム、保守サービスなどの川下分野までを手がける「システムインテグレーター」としての位置づけを高めて行く。まもなく、あと2年で設立40周年を迎える。設立当時のメンバーのひとりだった中澤祐一氏が、今年3月末に同社3代目の社長に就任。信州は上田市の出身。天体を見るのが好きで天文学者になりたかったという中澤社長のモットーは、「個性を大切にすること」。経営への思いを聞いた。

■すべての社員に対し「個性を大切にするように」・・・との思い


――3月末に社長に就任されました。社員のみなさんにはどのようなことを、お話になりましたか。

 【中澤社長】  私は、縛られない発想と自主独立の考えを大切にしています。昭和情報機器には昭和48年発足の時からおりますので、日頃から、言っていることですが、今年4月の入社式でも、「個性を大切にするように」とお願いしました。これからの社会は、ますます、個性が求められる時代です。もちろん、会社という集団ですから協調性は大切です。自分の持っている個性に加え、社会人となってからこそ学ぶことが大切で、それによって個性に磨きをかけキラキラ輝く社員になってもらいたいと思っています。もちろん、新入社員だけでなく、すべての社員に対しても同じです。

――ご出身など、少し、ご経歴をお願いします。

 【中澤社長】  出身は長野県上田市です。2歳まで上田市にいました。その後は父の転勤で横浜、西宮(兵庫県)、名古屋などを経験しました。とくに、西宮には小学校6年生まで10年ほど住みました。中学・高校は名古屋で、大学は信州大学の工学部です。

――自主独立という、お話ですが、どのような少年時代でしたか。

 【中澤社長】  父が戦争から引き揚げてきて、遅くにでき、しかも、一人っ子でしたから、大切に育てられたと思います。その分、反射的に、どこかで、自主独立を求める気持が芽生えていたのだろうと思います。そのきっかけとなったのは、大学での寮生活だったと思います。寮生の大多数は他県からの学生で考え方も違います。しかも、先輩後輩の規律もあります。両親の元を離れて、今までと違う世界で人生が変わったと思いました。さらに、信州大学の学風が自主性の豊かだったことも、個性を大切にすることにつながったと思います。少年時代は天体を見るのが好きで、天文学者になりたいと思っていました。星座にちなんだギリシャ神話などや歴史は好きでした。

■業界において、大型の漢字プリンタシステムの専門会社は当社だけ

――経歴を拝見しますと、最初は高千穂交易に入社されたのですね。

 【中澤社長】  そうです。高千穂交易ではバロースコンピューターのSE(システム・エンジニアリング)をやっていました。漢字情報システムの開発も手がけました。その漢字プリンタを販売するためにできたのが昭和情報機器です。高千穂交易の札幌支店長だった寺田光弘氏(当社の前々社長)が、中心となって1973年(昭和48年)に約20名のメンバーで会社を設立、私も設立メンバーのひとりです。設立当時からしばらくは苦しい状況が続きました。富士通が日本語情報システムに力を入れたことから漢字プリンタの普及が進み、とくに、法律が変わってレセプト(診療報酬)がカタカナから漢字に義務化されたことで急速に伸びました。さらに、電話料金請求の明細書にも漢字プリンタが使われるようになって本格的な普及となりました。

――御社の強さはどういったところでしょうか。

 【中澤社長】  業界において、大型の漢字プリンタシステムの専門会社は当社だけです。しかも、全国の保守サービス網も持っていることが最大の強みです。当社の漢字プリンタシステムは、すべてのコンピューターとの接続が可能という強みもあります。特に今後は、このデジタル印刷ソリューションの技術革新も日進月歩で成長していくと思われますので、お客様の立場に立ち、お客様のニーズにお答え出来るように、プリンタシステムの提供だけでなく、川上側の汎用ソフトウェア、アプリケーション開発、日本語の文字情報の充実などから、さらに川下の事後処理、製本システム、あるいは保守サービスまでの提案を行なうシステムインテグレーターとしての位置づけを高めたいと思っています。

■システムインテグレーターとしての会社の位置付けを

――まもなく40周年ですね。

 【中澤社長】  あと2年で設立40年を迎えます。これまで35年間、一人のオーナーが引っ張ってきて、その後2年間、興銀出身の社長が財務体質の改善に取り組まれました。その後を受けて、今回、プロパー社長としてバトンタッチしました。40年を機に新しいイメージ作りをしたいと思っています。その形が申し上げたシステムインテグレーターとしての会社の位置付けだと思っています。そのなかで、当社の一番の課題は世代交代による活性化です。そのためにも、社員の皆さんに還元できるよう共に頑張りたいと思いますし、株主さんには、目標の年8円配を実施し継続できるよう頑張ります。

――今期の業績についてお願いします。

 【中澤社長】  10年12月期は売上139億3500万円(前期比2.5%減)、営業利益2億8400万円(同8.0%減)、配当は年8円(前期年4円)を予定しています。

――ありがとうございました。それでは、個人投資家の皆さんにビデオメッセージをお願いします。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:48 | IRインタビュー
2010年05月19日

地域に密着した、顧客第一主義のセキド=関戸正実社長に現況を聞く

■今2月期の営業利益は3倍増と急向上見通し

地域に密着した、顧客第一主義のセキド=関戸正実社長に現況を聞く セキド<9878>(東2)は、家電品とインポート品の販売を展開。家電販売では大型店ではなく小型店舗に特化し、顧客データベースをもとにした「顧客第一主義」に徹し安定した顧客を持っている強さがある。今2月期の営業利益は3倍増と急向上見通し。さらに、早い時期に経常利益率2%を目指す。関戸正実社長に現況を聞いた。

■お客様とのコミュニケーションを深める提案型営業施策の推進

――御社は家電品販売とインポート商品販売の店舗を展開されています。厳しい個人消費環境の中で、今期は2ケタ増収、利益急向上の見通しです。まず、「家電事業」について、お聞きします。家電量販店は大型店舗が話題となっています。御社の家電店舗の基本的な考えをお願いします。

 【関戸社長】 当社の店舗は大型店舗ではなく、売り場面積が100坪から200坪の広さの小型店舗に特化しています。店舗立地として、国道16号線沿線を基本としています。国道16号は千葉―埼玉―東京・首都―神奈川を一周する幹線道路です。現在、直営店で14店舗あります。直営のほかにフランチャイズ(FC)で青森県に6店舗あります。大型店のような価格中心の販売ではなく、地域に密着した、「顧客第一主義」に徹していることです。

――具体的には、どのような施策ですか。

 【関戸社長】 顧客データベースをもとにした「データベースマーケティング」です。2000年4月よりスタートした『LPC(ラブ・プラス・クラブ』カードにより蓄積されたお客様情報での、ご利用履歴をカテゴリー別に分類することで、より反応度の高い販売促進を実施することが可能となっています。チラシによる販促を抑えつつ、顧客データベースの活用によるDM(ダイレクトメール)、お得意様向け販促イベント、高付加価値商品の重点販売を行うなど、お客様とのコミュニケーションを深める提案型営業施策の推進に取り組んでいます。

■約85%の方が固定のお客様

――固定客が多いのではありませんか。

 【関戸社長】 そうです、約85%の方が固定のお客様です。

――年齢層も上の方が多いのでしょうか。

 【関戸社長】 そうですね、50歳以上のお客様で全体の6割程度です。お客様とのコミュニケーションを大切にしている現われだと思います。たとえば、大手メーカーの製品では、いまだに代表的な製品だけでも17ものリコール製品があります。こうした製品を紹介し説明することで喜んでいただいています。購買履歴データにより、たとえば、テレビを5,6年買われていない世帯に大型薄型テレビの買い替えをお薦めし、同じように5,6年冷蔵庫を買われていない世帯へ省エネ冷蔵庫の買い替えをご提案しています。

――大型家電販売に進出するお考えはないということでしょうか。

 【関戸社長】 ありません。大型家電も以前は1000坪クラスで年間30億円の売上と言われていました。今では20億円でも厳しい時代になりつつあると思います。とくに、来年7月の地デジ移行後はかなり厳しくなると見ています。当社は、小商圏の中で、安売りではなく、「お客様への完全フルサポート」を武器に生き残り戦略に取り組んでいます。

――もうひとつの柱の「ファッション事業」について、商品と店舗の状況をお願いします。

 【関戸社長】 インポートブランド品のジュエリー、バッグ、時計、衣料、化粧品、陶器、ギフト用品の小売販売です。スーパーブランド商品を海外で直接買い付けているので旬な商品をリーズナブルな価格で提供しています。前2月期では5店舗を新規出店、期末のファッション店舗数は直営21店舗(現在23店舗)です。家電店舗を合わせると、当社の店舗は直営で合計35店舗(現在37店舗)です。地域の内訳は東京都11店、神奈川県3店、埼玉県6店、栃木県1店、山梨県1店、群馬県3店、千葉県2店、長野県1店、宮城県1店、福島県1店、愛知県3店、岐阜県1店、三重県1店、静岡県1店、京都府1店、ほかにFCで青森県6店の陣容です。今期中には、都内で銀座か、京橋周辺にファッション事業の新規店舗を計画しています。

――消費は厳しいと言われています。ファッション事業店で最近、出店された店舗の状況をお聞かせください。

 【関戸社長】 今期に入って、2店舗オープンしています。いずれも、イオンのショッピングセンターに出店しました。たとえば、銚子店(千葉県)は3月の売上は予算に対し2倍、4月も4割増のペースで、大変好調です。ファッション事業のユーザー層は20〜30歳代後半と、40歳代後半以降の2つの山がみられます。銚子店では昨年4月に入社した若い社員が中心となって、こうしたユーザー層に対応して好成績を挙げています。今年は新卒者を24人採用し、来年も30人の採用を予定しています。

■今期の配当は年3円を予定

――2011年2月期の業績についてお願いします。

 【関戸社長】 売上は10.6%増の230億円、営業利益3倍の1億2000万円の計画です。配当は前期に年1円復配しましたが、今期は年3円を予定しています。とくに、早い時期に経常利益率を2%(今期0.43%)へ高め、株主様へ増配で還元したいと思っています。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 18:17 | IRインタビュー
2010年04月16日

『基本重視の経営を貫く』JSPの井上六郎社長に好業績の現況と展望を聞く

■JSPの井上六郎社長に好業績の現況と展望を聞く

 化学産業の活発な愛媛県新居浜市出身のJSP<7942>(東1)の井上六郎社長は、三菱ガス化学時代も含め石油化学の技術畑ひと筋。「化学工業も経営も基本を大切にする点では似ています」と、基本重視の経営を貫く。手がける事業はポップコーンのように原料を数10倍に膨らませる樹脂発泡技術を得意とする。軽く、省資源で断熱効果に優れ、需要先は多岐にわたる。昨年の静岡地震では崩壊した東名高速道路の路肩復旧でも同社のEPSがスピード復旧に貢献した。井上六郎社長に好業績の現況と展望を聞いた。

『基本重視の経営を貫く』JSPの井上六郎社長に好業績の現況と展望を聞く

■『優れた樹脂発泡技術と基本重視の経営』、利益優先で好業績

――5月に発表予定の10年3月期は大幅増益見通しです。09年3月期が世界的不況だったこともあると思います。しかし、3年前との比較でも2ケタの増益です。上場企業の業績は回復していますが、3年前の利益には届いていないところがほとんどです。健闘の理由についてお願いします。

 【井上社長】 10年3月期については、第3四半期の発表時点で売上790億円(09年3月期比18.2%減)、営業利益は52億円(同92.5%増)と公表しています。3年前の07年3月期の営業利益は41億1400万円でしたから、ご指摘の通り、3年前比較ということでも当時を上回っています。これは、当該期「100年に1度」といわれる、リーマンショックでの世界的な不況により自動車とIT向け製品の需要低下は、期前半響いたものの、当社製品は食品関連をはじめ、生活関連産業向け比率も高く、期途中から自動車関連等需要も回復してきた結果です。

――初歩的な質問ですが、発泡プラスチックは、ポップコーンというイメージでしょうか。

 【井上社長】 そうです。樹脂を空気で数倍に膨らませる発泡技術です。大体、10倍から40倍くらいに膨らませます。倍率の大きいものでは60倍くらい、つまり、原料の樹脂1に対し空気60という割合です。このため、軽く省資源で断熱効果に優れた特徴があります。

――需要先も広いのですね。

 【井上社長】 非常に多岐にわたっています。食品、建築・住宅資材、精密・OA、情報機器・家電、車両・船舶、運輸・物流、広告・宣伝、農林・水産、スポーツ・雑貨、衣料、教育、文具、医療・化粧品、園芸・植木など実に身の回りのあらゆるところで使われています。皆さんの、もっとも身近なところでは、食品スーパーなどでの食品トレー容器、即席麺容器、弁当容器、納豆・冷菓容器などが直接、目にふれるものです。自動車用途バンパーを含めた衝撃吸収・緩衝用部材液晶パネルの包装・緩衝資材などにおいても活躍しています。

――昨年の静岡地震の復旧工事でも注目されたそうですが。

 【井上社長】 あのときの地震では東名高速道路の路肩が崩壊しました。日本の交通の大動脈ですから早期の復旧が求められました。発泡ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)が貢献しました。横2メートル、縦1メートル、高さ0.5メートルのスチレンフォームのブロックを積み上げるEPS工法(発泡スチロール土木工法)によって4日間で復旧させることができました。EPS工業界に対しては、多くの関係方面から賞賛をいただきました。EPS工法は、特に、上からの圧力に非常に強く、軟弱地盤の強化に最適です。今後、土木用に多く使われてくるものと期待しています。

――社長に就任されて、今年6月で7年とお聞きします。この間の取り組みについてお聞かせください。

 【井上社長】 そうですね。ずっと一貫して石油化学の技術畑ですから、基本ということを重視しています。化学工業も経営も原因と結果、収入と支出、技術・人・マーケットが基本ということでは似ていると思います。とくに、会社経営では、売上より利益で論じることが大切だと思っています。売上は結果だと思います。当社ではこれまでカンパニー制でやってきましたが、国内売上が単体ベースで500億円規模程度では、カンパニー制はマッチしないので廃止しました。とくに、社員には、「やりたいことをやらせる」というのが私の方針です。これまで、カンパニー制のもとでは、社員の横の交流が不足して開発面がやや疎かになっていたと思います。カンパニー制を廃止して4事業部制にしました。

――技術畑ということですが、最初から化学関係ですか。

 【井上社長】 そうです。私は、愛媛県新居浜市の出身です。化学産業の活発な土地柄ということもあったと思います。最初は日本ガス化学(現在の三菱ガス化学)に入り、以来、石油化学ひと筋です。

――工業も経営も基本が大切というお話でした。このほかに、長く石油化学に携わってこられて何か強く感じられたことはございますか。

 【井上社長】 あります。それは、原料使用料の少ない精密化学品事業では、製品の機能性を高め、ある程度高い価格で製品を販売しないと事業の継続が難しく、当社発泡製品事業も精密化学品事業と類似性が強く同様の考え方で技術的にもカスタマーサービスに力を入れ製品と原料の価格スプレッドを維持することが不可欠と思っております。このため、常にコストを引き下げる努力と技術開発に取り組み、高付加価値製品の開発に注力すると共に、社員のモチベーションを引き出すことが常に重要です。

■さらなる高付加価値化と生物由来のプラスチックに注力

――仮に、10年先ということではどのようなことをお考えですか。

 【井上社長】 逆に、20年前の1990年、10年前の2000年頃と比べた場合、事業構造はそれほど大きく変わっていません。原料が化石燃料の原油ということでも同じです。10年先も事業構造ということでは大きくは変わらないと思います。その中で、2つのことに取り組むつもりです。1つは付加価値をどう高めていくか。もう一つは、原油価格の上昇傾向は続くと予想されるので生物由来のプラスチックに力を入れます。環境問題にも役立ちます。

――お忙しい日々のご様子ですが、ご趣味はいかがですか。

 【井上社長】 できるだけ現場に出向くようにしています。とくに、工場にはもう少し多く行きたいと思っています。趣味は若い頃から合唱団に入って歌っていました。読書もたいへん好きです。

――ありがとうございました。それでは、ビデオで個人投資家のみなさんにメッセージをお願いします。

提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:03 | IRインタビュー

『お客様第一』を大方針にしている東祥の沓名俊裕社長に近況を聞く

■大人の健康づくりに貢献する東祥の沓名社長に聞く

 「今日はお客さんに喜んでもらえたか」、という母の言葉を胸に、大人の健康づくりに貢献する東祥<8920>(JQ)の沓名俊裕(くつな・としひろ)社長。『スポーツクラブ事業』を全国に37店舗展開する。創業以来、一度も経常赤字は出したことがない。1店舗の経常利益率35%を基準として2018年には100店舗、東証1部への上場を目指している。本社は、新幹線の社内アナウンスで知られる、「ただいま三河安城駅を時刻通り通過しました。名古屋まであと10分です」という愛知県安城市。上京された機会に近況を聞いた。

『お客様第一』を大方針にしている東祥の沓名俊裕社長に近況を聞く

■抜群の高収益、東証1部上場も目指す

――10年3月期決算は5月半ばの発表を予定されています。発表前ですから第3四半期時点で公表された数字を基にお聞きします。売上の78%が「スポーツクラブ事業」です。今回は主力事業についてお願いします。

 【沓名社長】 会社設立は1979年で土木建設業によってスタート、1996年にスポーツクラブ事業を開始しました。『ホリデイスポーツ』を今年3月末現在で全国に37店舗運営しています。第3四半期(4〜12月)では、全体の売上79億2200万円のうち61億8300万円がスポーツクラブ事業です。前年同期に比べ1.2%の増収です。

――スポーツ選手を育成するようなスポーツクラブですか。

 【沓名社長】 いいえ、違います。オリンピック選手を育てるような競技指向ではなく、「健康づくり」を最大の目的としたスポーツクラブです。会員制です。小さい子供さんはいらっしゃいません。16歳以上の方が対象で80歳程度の方もいらっしゃいます。もちろん、プールも備えていますし、ジム、エアロビクスのできるスタジオ、露天風呂、サウナなどのリラックスできる施設を備えています。

――スーパー銭湯に似ているようですが。
どこが違うのでしょうか。

 【沓名社長】  立地ということでは似ています。しかし、スーパー銭湯は運営をアルバイトにまかせるケースがほとんどです。スポーツクラブは運営のノウハウという点で大きい違いがあります。このノウハウ面に一見しただけではわからない当社の強さがあります。

――立地ということでは、ターゲット地域はいかがでしょうか。あるいはドミナント出店というお考えでしょうか。

 【沓名社長】 ドミナント方式は採っていません。ドミナントでは、地域ありき、ですから、悪い場所にも出店しなくてはいけません。当社は、あくまで、「土地ありき」の方針です。人口10万人から15万人都市がターゲットです。全国には、人口10万人都市が270、15万人都市で170あります。まだ、大いに伸ばす余地があります。

■主力の『スポーツクラブ事業』を2018年に100店舗展開へ

――スポーツクラブのビジネスモデルとしては、どのように理解すればよいでしょうか。

 【沓名社長】 1店舗の出店の基本は投資金額4億円、会員数2500名、平均単価月額7000円、月間売上1750万円、年間売上2億1000万円、同事業の経常利益率35%を基本としています。この基準にマッチする場所に出店するというビジネスモデルです。

――中期的な目標はいかがですか。

 【沓名社長】 年間の出店目標を5〜8店舗に置いています。2015年3月末で74店舗。2018年3月で100店舗が目標です。会員数は2003年3月に1万4506人と1万人台に乗せ、09年3月では10万880人と10万人台に乗せています。今後、会員数全体では2015年には約20万人の見通しです。

――2015年時点での全体の業績はいかがでしょうか。

 【沓名社長】 当社は主力のスポーツクラブ事業のほかに、『ABホテル』のホテル事業、『A・City』賃貸マンションの賃貸事業を手がけています。これら3事業合計で2015年3月期に売上200億円(10年3月期予想105億円)、経常利益50億円(同20.9億円)、経常利益率25%(同19.7%)の目標です。

――経常利益率がすばらしいですね。

 【沓名社長】 売上より利益を重視した経営です。薄利多売経営は採りません。創業以来、経常利益の赤字は一度もありません。ご説明しましたように、スポーツ事業で35%の経常利益率を基準としている通り、利益を重視した経営です。また、過去、注文住宅事業を廃止したように、採算の悪い事業からは撤退しています。常に、社会の変化を見極めて、「需要と供給」の基本を大切に、特に、儲かっている時に次の種まきを心がけています。

■母の口ぐせ「今日はお客さんに喜んでもらえたか」を胸に・・・

――ビジネスでほかに大切になさっていることは。

 【沓名社長】 そうですね、商売が好きだった母の言葉でしょうか。「今日はお客さんに喜んでもらえたか」と、口癖のように言っていた母の言葉が耳に残っています。母の言葉を大切に、「お客様第一」が当社の大方針です。

――スポーツクラブを通して、お客様のお役に立つことが願いということでしょうか。

 【沓名社長】 そうです。『健康づくりの東祥』です。最近では、アフタースポーツ・ドリンクとしてカゴメの濃縮野菜ジュースを1月からスポーツクラブで発売しました。スポーツの後には活性酸素が増えることが分かっています。カゴメの「リコピン」が活性酸素を抑える効果があります。やはり、「健康は永遠のテーマ」だと思います。今後も食の分野も含めて健康のお手伝いを手がけて参ります。全国展開のためには信用力をいっそう高めることが必要です。そのためには早い時期に東証1部に上場したいと思っています。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:38 | IRインタビュー
2010年04月12日

『中国国費留学生が設立し快進撃のSJI』:李社長にビジネスへの取り組みを聞く

■SJIの李堅社長にビジネスへの取り組みを聞く

 日本のコンピューターサイエンスを学ぶため中国・国費留学生メンバーで設立されたSJI<2315>(JQ)は、今年で設立21年。日本と中国の橋渡し役として、いっそうの飛躍を目指している。2015年には売上500億円(09年3月期約258億円)を目指し早い時期に東証2部上場も目指す。東大大学院出身で社長12年の李堅社長にビジネスへの取り組みを聞いた。

『中国国費留学生が設立し快進撃のSJI』:李社長にビジネスへの取り組みを聞く

――御社は、中国から来日された国費留学生で設立された会社とお聞きしています。李社長も立ち上げのメンバーでしたか。

 【李社長】 1989年7月の設立当初、私はまだ東京大学の大学院理学部の学生でした。学生の立場で、アドバイスはしましたが、入社したのは会社設立2年目です。社長になって12年になります。中国からコンピューターサイエンスを学ぶために来日した中国の国費留学生が中心となって設立した「サン・ジャパン」が当社のスタートです。

――国費ということですと、本来は帰国しなくてはいけなかったのでは。

 【李社長】 そうです。しかし、天安門事件が起きて、帰国が難しくなったため日本に残りました。

――サン・ジャパンはソフト関係ということですが、システム設計・開発を手がけられた背景は。

 【李社長】 当時の日本のソフトウエア業界は技術より人貸し業的なところが強く、技術が遅れていたことがあります。

――文化の違い、といったご苦労もあったのでは。

 【李社長】 そうですね。設立時のメンバーは東大、京大出身の優秀な人でした。しかし、商売は理屈通りには行きませんね(笑)。技術だけでは難しいです。とくに、ネームバリュー、信用力などは、大変に重要です。そのため、上場の必要性は早くから認識していました。設立から14年後の2003年にジャスダックに上場しました。次は、東証2部に上場して、よりいっそう信用力を高めたいと思っています。

■中国と日本のバーターでのビジネスが本格化

――今年7月で会社設立21年です。この間の道程をいくつかに分けて、お話いただくことは可能ですか。

 【李社長】 そうですね、大きくは3段階に分けることができます。現在は3段階を終え、昨年あたりから4段階目に入っているという、位置づけです。順に説明しますと、(1)1989年から1994年頃までがソフトの設計・開発を中心としたビジネス、(2)1994年から2000年頃までは、日本で開発したソフトを中国でも提供するために中国の現地で実装という段階です、(3)2000年から2009年までが日本だけでなく中国でも本格的に稼ぐ段階になった、ということです。4段階目を迎えた昨年からは、中国最大手SIの資本も取り入れて、中国と日本のバーターでのビジネスが本格化の段階を迎えています。角度を変えて言えば、最初は商社的な立場から始めて、次に、中国向けのために仕様変更が必要で、そのための現地化、そして、これから、われわれは、日本のことも中国のこともよく知っている強みを発揮して両方での収益を挙げていく、バータービジネスの段階ということです。

――中国の売上はどの程度でしょうか。

 【李社長】 2010年3月期の確定した数字は今年5月に発表させていただきますが、グループの売上高約215億円のうち、当社設立以来初めて中国売上高が日本国内の売上高を上回る見通しです。理想としては5分、5分の比率にしたいと思っています。

■日本の企業との橋渡し役

――新しいステージに入ると、業績などにどのような期待ができますか。

 【李社長】 業績は大きく伸びるとみています。資本を取り入れた先の企業は中国最大のSIベンダーで従業員1万2000人のマンモス企業です。メガバンク、通信、電力、石油など大手企業との取引があり、当社はこれらの企業と日本の企業との橋渡し役となって、お互いにメリットがあるバータービジネスが展開できます。余談ですが、中国の企業、個人は日本の製品にあこがれを持っています。銀座まで買い物にくるほど、日本の商品が欲しいのです。もっと、日本のみなさんは自信を取り戻すべきだと思います。バータービジネスが加わることで、2015年頃に売上500億円、営業利益で50億円を達成したいと思っています。

――子会社に変更があったようですが。

 【李社長】 中国市場の巨大分野である、石油・電力・通信・金融・環境・公共などの有望企業を積極的にグループ化しています。平成20年に、中国の大手石油化学関連機関及び企業向けに設備・制御システムの設計とプロジェクトマネージメントを行っているSI企業「華深貿易」を子会社しました。この度、同社の親会社である中国聯迪清潔技術工程が米国ナスダック市場への準備市場の位置づけにあるOTCブリンティンボードに株式を公開すると同時に新株発行による資金調達(約2700万米ドル)を行うことに伴い、当社の保有株比率が低下します。保有株比率の低下に伴い、子会社に該当しなくなり関連会社となります。

――ありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:02 | IRインタビュー