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2007年12月28日

日本ライフラインの鈴木啓介社長に聞く

日本ライフライン<7575>(JQ)
代表取締役社長 鈴木 啓介氏

「病める人のために最新、最適な医療機器の
提供を通じて社会貢献する」という
創業来の経営理念を常に守り続けて成長


鈴木啓介社長 日本ライフライン<7575>(JQ)は心臓関連を中心とした医療機器輸入商社。国内の営業網が充実。今年9月にヨーロッパ最大の心臓血管医療機器メーカーのソーリン・グループと長期契約を結び日本法人も買収した。自社製造製品の強化やアジア圏への輸出も計画する。今期は売上が200億円台に回復見込みだが5年以内には300億円を目指す。08年1月から本社も移転し新たな発展を目指す同社の鈴木啓介社長に経営に対する思いなどを中心に聞いた。

「日本の津々浦々まで私たちのサービスを届けたい」の熱い思いで販売網充実

―医療関係のご経験がおありたったのでしょうか。

鈴木社長
 全くありません。学生時代は医療とは縁遠い文系でした。下宿をしていたアパートの大家さんの紹介で医療関係の商社に入り4年間勤めました。取り扱っていた商品の心臓ペースメーカーは日本でも必ず伸びると考えていましたが、会社の方針とあわない部分もあり、現会長と私と他に約20名がスピンアウトして、ペースメーカーをメインに輸入販売する会社として立ち上げました。27歳の時でした。

―どのような思いで、日本ライフラインの社名をつけられたのですか。

心臓ペースメーカー鈴木社長 会長と2人で社名を考えました。何よりもペースメーカーは人命を救うものであること、そして、私たちがこれを普及させ、患者さんにクオリティ・オブ・ライフを提供していきたいとの思いを込めてつけました。

―会社設立後、好調に業績を拡大されました。

鈴木社長
 ペースメーカーは非常に専門性が高い分野で大手が進出し難く、アメリカの大手電機メーカーも撤退したほどです。設立(1981年)から数年は、1ドルが275円くらいまであがった時期で、アメリカから商品を輸入していた当社には大変厳しい状況でしたが、1985年のプラザ合意以降、為替が円高に向かったことは収益にプラスでした。しかも、心臓病に対するペースメーカーやカテーテル治療が日本でも普及し始めた頃で、公定価格もない時代でしたから、設立からの約15年間は「円高」、「普及期」、「公定価格がない」という恵まれた環境で業績を伸ばすことができました。


2008年1月から本社を天王洲アイルへ移転

―本社を天王洲アイルに移されますが、創業の地、池袋を離れられるのは。

天王洲アイル鈴木社長 2008年1月7日から新しい本社(東京都品川区東品川2−2−20 天王洲郵船ビル25階)で業務を始めます。この池袋は創業の地という思いはありますが、オフィスが10フロアに分散していて効率が悪いためです。新しいオフィスは広いオープンスペースで効率は良くなります。

―販売網が札幌から沖縄まで非常に充実されていますね。

鈴木社長
 営業所が25、出張所が3の合計28ヵ所です。当初から、「日本の津々浦々まで私たちのサービスを届けられる環境を作りたい。環境が整えば必ず業績はついてくる」との思いで取り組んできました。

エラ・メディカル社と心臓ペースメーカー等の心臓不整脈治療製品で
日本における独占販売契約を締結し業績安定


―取引先を変更されたのはどのような理由ですか。

鈴木社長
 この先不整脈治療の分野は成長が期待できますが、競争も激しくなります。その中で私たちのような商社としては、優れた製品開発力を持つメーカーとの関係を強化していかなければなりません。そのような中、優れた技術力を持ち、日本での事業強化をはかっていたソーリン・グループと交渉がスタートしました。結果的に、グループ傘下のエラ・メディカル社と心臓ペースメーカー等の心臓不整脈治療製品に関する日本における独占販売契約を結び、今年9月から販売を開始しました。同時に日本法人のソーリン・グループ・ジャパンを吸収合併しました。これによって40数名が当社に加わったことで、営業、マーケティングスタッフの人員もいっそう充実しました。

―9月という時期については。

鈴木社長
 ソーリング・グループの植込み型除細動器(ICD)の新製品が輸入承認を受けるタイミングに合わせたためです。9月1日より世界最小クラスのICD「オベイシオ」の販売を開始し、同時に心臓ペースメーカー「シンフォニー」やホルター心電計の販売も行っています。また、2008年度には世界最小かつ長寿命の心臓ペースメーカーの新製品「リプライ」の国内導入も予定しています。

―9月以降、切り換えの状況はいかがですか。

鈴木社長
 9月は既存商品48%、エラ社商品52%、10月は既存商品40%、エラ社商品60%、11月は既存商品30%、エラ社商品70%、12月は既存商品25%、エラ社商品75%とエラ・メディカル社商品への転換が順調に進んでいます。今期(3月期)中にほぼ100%に近づけることで来期から業績へフルに寄与します。

自社製品比率アップでコスト引き下げも図る

―冒頭、円高、普及期、公定価格のお話でしたが、現在は環境が変わっているのでは。

鈴木社長
 為替については円で決済を行っています。日本での心臓病の患者さんは増えていますが、医療費抑制のため2年に一度、公定価格である保険償還価格の引き下げがあります。

―対応は。

鈴木社長
 現在、約18%の自社製造製品の比率を高めていきます。コスト引き下げの努力ができますので将来はこの比率を30%へ持っていきます。また、海外での販売展開をはかります。韓国を始めアジア圏への輸出を考えています。

―9月中間期での品目別の状況を教えてください。

鈴木社長
 9月中間期の売上高は97億2800万円で前年同期に比べ11.8%の増収です。品目構成では、「リズムデバイス」「EP/アブレーション」「外科関連」「インターべンション」からなっています。中間期では「リズムデバイス」は50億6800万円で13.3%の伸長です。心臓ペースメーカー関連で1.8%増、植込み型除細動器(ICD)関連では昨年12月に販売を始めました心不全治療用のニューデバイスCRT−D(除細動機能付き両心室ペースメーカー)が寄与しました。さきほどご紹介しましたエラ・メディカル社製の心臓ペースメーカー及びICDが9月から寄与しています。「EP/アブレーション」では、自社製造製品であるEP(電気生理用)カテーテル及びアブレーションカテーテルが医療現場に近い国産メーカーとしての強さを発揮し中間期では売上高22.1%増の15億5600万円と大きく伸びました。「外科関連」では人工血管が従来商品に加え今期から本格的な販売を始めた透析用人工血管「グラシル」の寄与もあり数量は伸びましたが、1月と4月の2回、合計で約20%の保険償還価格の引き下げが行われたため2.6%の減収となりました。このほか、人工心臓弁、人工肺を手がけています。「インターベンション」はPTCAバルーンカテーテルのほか自社製造製品であるガイドワイヤーが堅調であったことに加え、今年1月から販売を始めた血栓異物除去用カテーテル「フィルトラップ」の寄与などにより32.1%の大幅な伸びとなりました。

5年以内に売上高300億円目指す

―今3月期は増収減益の見通しですが。

鈴木社長
 売上高は13.0%増の205億100万円と2ケタ伸長で200億円台に乗せます。しかし、一部商品の保険償還価格引下げの影響と主力商品の取引先変更及び日本法人の買収などで費用が先行するため営業利益は58.1%減の2億9100万円の見通しです。配当は年25円を継続します。

―中期計画はお持ちですか。

鈴木社長
 保険償還価格の引き下げ幅が読めないという不確定な面があるため外部には具体的な数字は発表していません。また、過去2回、取引先との契約切れにより業績が下ぶれする不安定さがありましたが、今回のソーリン・グループとの長期契約、自社製造製品の強化、さらに当社のオンリーワン商品である先天性の心臓疾患に対する治療用カテーテルを強化することなどによって業績が安定します。今期売上が200億円台となりますが5年以内には300億円にはしたいと思っています。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:54 | 人・思い