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2007年09月21日

「データベースの銀行」、「100年に一度のタイミング」に起業

パイプドビッツ(3831・東マ)
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 パイプドビッツ(3831・東マ)は、客先企業から顧客情報を預かり、自社開発ソフト『スパイラル・メッセージングプレース』を使い、独自のノウハウで客先企業のビジネス運用をサポートしている。
 同社が標榜する、「データベースの銀行」とは――。





●顧客情報管理とマーケティング活用の、
 両方のメリットを提供


 佐谷宣昭(さたに・のぶあき)社長は、事業内容を、次のように説明する。

「銀行というお金のプロが、顧客からお金を預かって運用するように、当社は客先企業様から顧客情報をお預かりし、客先企業様の事業に活用する。
 今や、企業にとって、情報資産は金融資産と同じくらい重要な時代。銀行に金融資産を預けるように、当社に情報資産を安心して預け、運用していただいている」

 具体的には、電子メールなどを活用したマーケティング業務だ。

 ここでいうマーケティングとは、たとえば膨大な顧客情報から、顧客の属性や購買傾向をデータベース化し、それぞれの顧客の嗜好に合うようなメールマガジンを配信したり、ネット上でアンケートを行ない、その結果から、顧客のニーズに合わせた提案を行なう、データベースマーケティング、あるいはeメールマーケティングと呼ばれるものだ。

 客先企業の社内には、サーバもソフトも専門家も置く必要がない。
 それでいて、顧客情報の安心・安全な管理と、そのデータを活用した収益拡大の、両方の利便性を享受できる。

 同社は個人情報保護法に則り、セキュリティにも万全の体制を布いている。ファイアウォール(侵入防止システム)もシッカリしているので、客先企業同士の情報が混入する心配もない。

 加えて、銀行の窓口で資産運用の相談ができるのと同様に、担当者に相談して、アドバイスや提案を得られる。
 たとえば、「毎日、決まった時間に、こんなメールマガジンを配信したい」とか、「データベースを活用して、こういうことがしたい」など、相談すれば、それに対応したシステム構成やサービスを提供される。
 配信代行サービスなどのメニューもある。

 同社の収益の柱は、これらの月次利用料となる。

 また、ソフトの開発・運用、客先企業への提案営業など、すべて自社で行なっているのが特徴だ。

 事業のベースとなるのは、自社開発ソフト『スパイラル・メッセージングプレース』。
 メールマガジン、アンケート、資料請求や問い合わせ受付、会員管理などの基本機能があり、さらに、客先企業の要望に応じてカスタマイズも行なう。

 同社は2000年4月、メールマーティング支援事業を行なうコンサルティング会社のシステム子会社サハラとして設立した。
 同年12月、MBOにより独立。

 翌2001年1月、社名を現在の『パイプドビッツ』とした。
 「つなぐ」という意味の動詞「パイプ」の過去分詞形と、情報単位「ビット」の複数形から成る。
 同社の、「情報の集まりを扱う」という役割と、独立時の「一致団結してやっていこう」という決意を表している。
 2006年12月、東証マザーズに上場した。

●100年に一度のタイミング

 佐谷社長は1972年、愛媛県生まれ。
 1995年、九州大学工学部建築学科卒業。
 2000年、同大学院人間環境学研究科博士課程修了、博士号取得。同年、サハラ(現パイプドビッツ)を設立、社長に就任した。

 専攻は都市計画だったが、なぜインターネットとマーケティングの会社を起業したのか?

 佐谷社長は答えた。
「100年に一度のタイミングに遭ったからだ」

 佐谷社長が大学・大学院に在籍した1990年代半ばは、インターネットの普及が拡大した時期と重なる。
 情報化は、文化や社会を大きく変革する、100年に一度の機会だといわれていた。

 佐谷社長が在籍した大学は、インターネット環境が充実していた。しかし一般的な大学や企業では、まだまだ普及・活用されていないころだ。

 社会を見渡すと、上の世代にはもちろん、同世代にも競争相手はほとんどいなかった。

「われわれ(若手起業家)に勝機がある、数少ない分野のひとつだった。
 仕事を選ぶ時に、学生時代に学んだことを活かすという考え方もあるが、その時に遭遇したチャンスを活かすという考え方もある。
 私はチャンスを選んだ」

●「情報化で社会に貢献」、3つの成長戦略

 現代は、ネットなどを通じて、顧客データをはじめとした情報が、膨大に企業へ集まってくる時代だ。

 企業はネット経由で、顧客と直にコミュニケーションができるようになった。
 強みにはなるが、一方では、個人情報を安全に保管し、有効かつリアルタイムに活用するには、ノウハウや資金がないと、なかなか難しい時代でもある。
 せっかくインターネットの普及により、中堅・中小規模の企業や、地方の企業にもビジネスチャンスが生じているのに、相変わらず、企業の大小や資金力などで情報格差が発生している。

「品質の良いソフトの提供、シッカリした情報管理、誰にでも使いやすいシステム。本当の情報化で、社会の豊かさに貢献したい」
と考えたのも、同社を設立した動機のひとつだった。

 今後も、「データベースの銀行」というコンセプトをベースにしつつ、次の3点を軸に、成長戦略を進めていく。

 1点目は、有効アカウント数を増やすこと。
 つまり、新規客先企業の獲得である。同社の収益モデルは、大別して、「初期」「継続」「スポット」に分かれる。
 「初期」は、新規顧客の開設時の手数料、「スポット」は、追加設定や配信代行の課金だが、いずれも営業費用と原価がかかるため、利幅は薄めだ。
 最も利幅が厚いのが、「継続」、つまり月次利用料だ。収益の8割が、この部分である。
 2007年5月現在の客先企業は、951事業所、2000万件。しかしターゲットと想定される企業数は多く、伸びしろは大きい。今後も新規客獲得の手はゆるめない。

 2点目は、客先企業から預かる情報資産を増やすこと。
 提案により、既存客の使用メニューを増やし、客先企業あたりの収益を上げていく。

 3点目は、研究開発により、情報資産の種類を増やすことだ。

 創立以来、売上高、経常・純利益とも、右肩上がりで来ている。2008年2月通期業績予想は、売上高9億円(前年実績比28.2%増)、経常利益2億5000万円(同20.2%増)、純利益1億4800万円(同19.4%増)としている。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:52 | 社名と企業戦略