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2016年06月20日

メディカル・データ・ビジョンの岩崎博之社長に事業の特徴と展望を聞く

【メディカル・データ・ビジョンの岩崎博之社長に聞く】

■医療・健康関連のデータ蓄積と活用でパイオニア、データ保持患者数1439万人

 メディカル・データ・ビジョン<3902>(東マ・100株)は、2003年8月の設立、IT業界出身の岩崎博之社長が起業した。創業当時、医療情報を外部に出すことなど考えられなかった時代だったが、医療の質を高めるためには必ずデータ活用は必要となる時代が来ると確信を持ち取り組み、今では医療関連情報データ蓄積と活用の最大手である。データ保持患者数は1439万人と全国民の約12%に当る。現在の月間単位中心のデータからリアルタイムデータ収集に積極的な投資を行っていることで業績はいっそうの飛躍が期待される。近況と展望を岩崎博之社長に聞いた。

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■リアルタイム情報収集強化で業績拡大がスピードアップ

――医療関連のビジネスということですが、事業内容をお願いします。

 【岩崎社長】 私どもの事業は、膨大な医療・健康に係るデータを蓄積し有効活用することで医療の質を高めることを目的としています。サービスは次の2つで構成されています。(1)医療情報の発生元の一つである医療機関等に向けた経営支援システムの企画・開発・製造・販売・保守業務です。それと同時に医療・健康情報を蓄積するデータネットワークサービスの提供です、(2)データネットワークサービスで蓄積された医療・健康情報をデータ発生元である医療機関等から二次利用許諾を得たうえで主に製薬会社や研究機関等の法人向けに各種データ提供を行うデータ活用サービスです。

――現在、データ入手先の病院数と蓄積データ規模はどのくらいですか。

 【岩崎社長】 今年5月末の時点でのデータ規模は247病院、疾病患者数で1439万人です。2012年の約500万人に比べ、とくに、近年、データ保持数は大きく伸長しています。また、医療機関向けのパッケージ販売を主としたデータネットワークサービスにおいて、DPC(入院時包括払い制度)の分析ベンチマークシステム『EVE』の累計導入数は769病院と民間企業では最大です。

――2003年の創業ですが、当時は医療データをオープンにするという時代ではなかったように思われますが、ご苦労があったのでは。

 【岩崎社長】 その通りです。創業当時の13年前は病院等が診療データを外に出すことはありませんで、そんなことを言ったら笑われる時代でした。しかし、当時、IT関連に携わっていた私にとっては、データを共有することは基本的なことでありビジネスの質を高めるためには大事なことでしたから、遅れている医療分野においても医療の質を高めるためにはデータの共有化時代が来るという確信がありました。ただ、創業当時は会社のブランド、人材、資金がなく創業から5年くらいは苦労しました。製品を病院長、事務長に見てもらい説明すると、皆さん、「すごい」と誉めてもらえるのですが、その次の言葉が必ず、「どこか採用しているところがありますか。近く(病院)で決まったらすぐにきてください」という。是非、最初の導入病院になって欲しいというと返事をしてもらえなくて最初は売れませんでした。ところがDPC制度が、このまま間違いなく浸透していくだろうという状況になってくるとパッケージが大きく売れ始めるきっかけとなりました。

――DPC制度がポイントのようですが、DPC制度について少しお願いします。

 【岩崎社長】 厚生労働省は2003年4月に、「医療の標準化・均てん化を図って医療の質を高める」ことを目的に、全国82の特定機能病院等を皮切りにDPC制度を導入しました。DPC制度は急性期病院(入院)において、疾患と診療行為に応じて1日当りの入院診療費を定額で計算する入院時包括払い制度のことで、入院期間が長くなるほど1日当りの診療報酬点数が低くなる仕組となっています。DPC制度導入以前は実施された一つ一つの医療行為全ての点数を合計して入院診療費を決める「出来高払い」と呼ばれる制度が導入されていましたが、DPC制度が開始されたことで急性期病院は、より効果的で効率的な診療で早期に患者を治療することが求められるようになりました。このため、出来高払い制度からDPC制度へ移行することに伴う収益への影響を分析するとともに自院の診療行為の精査を行うことで今まで以上の医療の質と経営を両立させる必要に迫られました。一方でDPC制度は、当制度を導入した急性期病院に全国統一形式による診療情報(DPCデータ)の生成とデータの厚生労働省への提出が義務づけられたため、従来は共通フォーマットがないため困難だった自院の経年変化分析が可能となりDPC制度導入病院全体のデータとベンチマーキング分析が可能となりました。

――御社では、どのように対応されてきたのですか。

 【岩崎社長】 DPC制度を導入した急性期病院に対し、制度の変更及び収益構造の変化に対応した、在院日数、医療資源、原価、ベンチマーキングなどの多角的な経営、臨床分析に基づいた医療の質と経営の両立を支援する『EVE』、『Medical Code』など、2つの主力製品の企画、開発、製造、販売、保守を提供しています。2015年度には、患者が自分自身の診療情報を保管・管理できる『カルテコ』を付帯した病院向けシステムの提供を開始しています。

――今後の展望についてお聞かせください。

 【岩崎社長】 現在の商材だけでもかなり成長はできるとみています。ただ、起業時に考えていなかったことが一つあります。今は1カ月単位のデータをお預かりし活用していますが、リアルタイムではありませんし病院にあるすべてのデータではありません。卑近な例では、血液、尿の検査結果はありますが血圧データ(血液検査に比べ血圧データはリアルである)は欠損しています。血圧データが加われば製薬メーカに提供するデータの幅が広がり、当然、売上に大きく寄与します。リアルタイムで病院にあるデータを集めることができたら最高のものになると思います。たとえば、薬の市販後調査の情報が手に取るように分かってきます。実は、この2年間、この分野に積極的な投資を行っており、「カルテコ」をフックにリアルタイムデータを入手していきます。今後はこれらのデータを活用して、例えば治験の分野にも展開できると考えています。

――今12月期の見通しは。

 【岩崎社長】 データ利活用サービスの認知が拡大し、案件数の増加とともに売上が大きく伸びていること、病院向け経営支援システム『EVE』や『Medical Code』の堅調な伸びを背景に、売上24.3%増の30億円、営業利益7.1%増の3億200万円、純益6.6%増の1億7400万円の見通しです。

――お話をうかがって売上100億円は早そうだという印象を受けました。

 【岩崎社長】 いつまでにということは申し上げられませんが、期待に沿うようがんばります。2017年からは、リアルデータ投資への回収に入って行きますから業績の伸びはスピードアップできると思います。

――ありがとうございました。

 <編集後記> データ活用が活発となっている社会で医療分野は遅れている印象がある。この点にいち早く着目され起業された岩崎博之社長の先見性と努力はすばらしい。現在は1カ月単位のデータだが、リアルタイムでのデータ収集に取組んできたことでビジネスチャンスは一気に拡大するだろうという印象を受けた。上場は2014年12月、初値は3055円だった。新規上場銘柄は必ずといってよいほど上場後の洗礼を受けるが、同社株も2015年8月には960円まで下げた。しかし、安値後の切り返しはすばらしく今年5月には4770円の上場来高値に進んでいる。今後、次々と新しい材料が顔を出してくるものとみられることから中期的には5000円台以上の相場が予想されそうである。




提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 15:41 | IRインタビュー
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