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2011年03月31日

トレジャー・ファクトリーの野坂英吾社長に『リユースへの想いと展望』を聞く

★学生時代に練ったリユース事業プランで好調に業績拡大

トレジャー・ファクトリーの野坂英吾社長に『リユースへの想いと展望』を聞く 物を大切にする日本人の心は昔も今も同じ。違うのは、「仕舞い込んでおく」ことから、「再活用」へ意識が変わったことだ。大学生時代に、このリユース事業について事業プランを練っていたという創業者のトレジャー・ファクトリー<3093>(東マ)野坂英吾社長。卒業と同時に会社を立ち上げて16年目。創立以来15期連続で増収を達成し好調に業績を拡大している。リユースへの想いと展望を聞いた。

――資料を拝見しますと、会社設立は1995年(平成7年)で、今年で16年目です。設立当時の経緯を少し、ご紹介ください。

 【野坂社長】 リユース事業を行うという事業プランは、大学時代に練っていました。品物を買い換える際にまだ十分に使える、価値のあるものが処分されている状況に違和感を感じ、48ヶ所のリサイクルショップを直接リサーチし、卒業と同時に会社を立ち上げました。これまで様々な苦労の連続でしたが、創業以来15期連続で増収を達成し、現在も2ケタの成長を続けています。

――事業を立ち上げる原体験はどこにあったのですか。

 【野坂社長】 私は父の仕事の関係で2歳から10歳までシンガポールで過ごしました。シンガポールは多国籍国家のため、様々な価値観をもった人がいました。価値観が多様なため、ニーズも人によって様々です。この経験から多様な人のニーズに貢献できることをしたいと考えるようになりました。それが、事業を立ち上げるきっかけになったと思います。

――当時の日本では、まだ、リユースに対する考えは今ほど進んでいなかったのではありませんか。

 【野坂社長】 そうですね。まだ浸透していませんでした。周囲の人に将来性のあるビジネスであることを説明してもなかなか分かってもらえませんでしたね。

――日本人の考え方がどのように変わったのでしょうか。

 【野坂社長】 物を大切にする日本人の心は、昔も今も同じだと思います。ただ、昔は、大切にすることは物を仕舞い込んでおくということだったと思います。今では「再活用」することで、物を大切にする、という考え方に変わっています。たとえば、衣類など、昔は新しく買って1年くらい着て、着なくなったら4,5年はタンスに入れたままです。結局、そのあとは捨てていました。今は、1年使ったらそのまま売りに出すことが普通になっています。このように、「再活用」することこそが、物を大切にすることにつながるという考えが、いろいろな産業分野においてもみられるようになり、資源の有効利用につながっています。

★物の再利用で価値再生工場の役割

――社名については、どのような思いが込められていますか。

 【野坂社長】 物は、持ち主に必要がなくなった時点で、その価値が失われてしまいます。その物に、もう一度価値を与え、世の中に送り出していく工場の役割を果たしたい、という想いを込めて、「トレジャー・ファクトリー」という社名をつけました。「宝物の工場」とか「価値の再生工場」という意味です。

――業界規模はどのくらいですか。

 【野坂社長】 書籍を除く家庭用品においてリユース市場は年間3600〜3800億円程度です。また2年前より、リユース業にかかわる上場企業8社が集まり、日本リユース業協会を立ち上げました。リユース業の社会的認知向上と健全なビジネス環境の発展のため、活動をしています。

――御社はどのような形で事業を展開されていますか。

 【野坂社長】 首都圏を中心に総合リユース業態の「トレジャーファクトリー」と、服飾専門業態のユーズドセレクトショップ「トレジャーファクトリースタイル」の2業態を展開しています。店舗数は、総合リユースが直営40店とFC3店、服飾で9店の合計52店舗(H23年3月時点)です。店舗展開のほかにインターネットを介して全国のお客様から買い取りを行う宅配買取やインターネット販売などのEC事業にも力を入れています。また、昨年10月からブランドバッグ、アクセサリーのオンラインレンタル事業の「Cariru」をスタート、3月からはバッグ、アクセサリー以外のファッションアイテムも始めています。

★店舗についても清潔感を大切に!

――本社のオフィスを拝見しますと、白い色で、とても清潔な印象です。店舗については、どのような特徴ですか。

 【野坂社長】 店舗についても清潔感を大切にしています。売場の広さは総合リユースで200〜400坪、服飾で50〜120坪。居抜き物件に出店し、コストを抑えています。お客様には清潔感のある店内で、ゆっくりと宝物探しを楽しんでいただけます。1人のお客様が2〜3店舗回られ、想像以上の品物を見つけられたときは大変喜んでいただいています。われわれは、お客様に、「掘り出しモノを見つけるワクワク感」や「宝物探し」の気持ちを味わっていただきたいと考えており、それを大切にしています。

★「数値経営」が当社の強さ

――扱っていらっしゃる商品数も多いのではありませんか。

 【野坂社長】 はい。幅広い品物を取り扱っているため、必然的に商品数も多くなります。当社の商品は、基本は一品モノです。総合店で1店舗のアイテム数は2〜3万アイテム、服飾では約2万アイテムです。人それぞれに好みが違いますし、地域によってもニーズが大きく違います。従来は、売れ筋商品を把握するのは、人の目を通しての感覚が頼りでした。この点がこのビジネスの難しいところでした。当社は、この業界では無理だといわれていたPOSシステムを早くから導入して単品での管理を行っています。これによって、売れ筋商品や地域性、季節性などを的確に把握することができます。この、「数値経営」が当社の強さといえます。

――今後の出店についてはいかがでしょうか。首都圏以外への展開もお考えですか。

 【野坂社長】 現在は、1都3県が中心で、出店の基準を2キロメートル圏内で人口5〜10万人に置いています。今後他商圏に進出することも検討しています。当社の場合、過去、退店したのは1店舗だけです。地域密着に重点を置いているため、どの店舗も息の長いことが特徴です。早い時期に100店舗にしたいと思っています。しかし、100店舗はあくまで通過点です。将来は海外での展開も考えています。

――今期の業績をお願いします。

 【野坂社長】 11年2月期決算は4月14日の発表を予定しています。第3四半期(3〜11月)決算を発表した時点での予想が最新の予想数字です。売上は10年2月期比23.9%増の64億8100万円、営業利益5.2%増の3億7700万円、1株利益67.4円の見通しです。配当は年10円の予定です。

――健康そうでいらっしゃいます。何か運動でも。

 【野坂社長】 はい。趣味がマラソンなので、出社前に皇居の周りをよく走っています。最近は100kmマラソンにも挑戦しており、12時間ほどで5回完走しました。マラソンは経営に通じるところがありますし、自然を感じながら、日頃の経営課題についても頭を整理して考える時間を作ることができています。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 11:10 | IRインタビュー