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2011年02月16日

エスアールジータカミヤの高宮社長に「新規事業戦略」を聞く

【エスアールジータカミヤの高宮社長に「新規事業戦略」を聞く】

 エスアールジータカミヤ<2445>(東2)の株価は、10年6月9日の310円を底値に、じりじりと水準訂正している。新幹線工事再開という背景もあるが、新製品開発力の強みを発揮し、事業の新領域開発に積極的に取組む同社の地道な姿が裏付けられているともいえよう。高宮一雅社長のいう「環境にやさしい事業」への変身はもう始まっている。

エスアールジータカミヤの高宮社長に「新規事業戦略」を聞く

■中期的展望は「作業空間レンタル」の発想で、環境など新領域へも進出

──先ずは主要事業についてお話ください。

 【高宮社長】 当社のコア事業は、工事現場に欠かせない仮設機材、建設現場での「作業用足場」のレンタル事業です。主な対象事業は、中・高層建物の建築、都市型土木、各種建物等のメンテ・補修、斜面防災、新幹線など橋梁・高速道、大型プラント建設・メンテ、解体・建て替え、汚染土壌改良など、8事業です。
 本社組織として工事部、商亊部、環境事業部を中心にして、傘下の各子会社(現在11社)が、地域に密着した「地域営業」、都市土木・シールド工事など「専門工事」や、「開発・製造」を担当しています。
 中古足場売買業で創業(1966年)しましたが、大阪万博の際、多くの建設業者が膨大な機材を調達、売却するのを見て、仮設機材レンタルの将来性に気付き、「売る」から「貸し出す」事業に転換しました。取扱う機材は800種以上にもなります。
 現在は、膨大な仮設機材を自前で保有する必要のない、レンタルが主流です。

■開発した新用品が新たな事業領域を広げる強み

──御社が圧倒的な強みを維持できる秘訣は

 【高宮社長】 当社には4つの強みがあります。業界屈指の「製品開発力」と「機材保有量」、現場の作業員、現場周辺の生活者の安全を最優先した、独自の安全基準で機材の「品質管理」を行い、さらに、全国の拠点をつなぐネットワークで、スピーディーな「サービス」を提供できることでしょう。また、見方を変えれば、当社が開発した新商品が「新たな事業領域」を拡げていることでしょう。

──高収益体質確立の根源は?

 【高宮社長】 収益の基本構造は、建設を請負う企業へ仮設機材を貸し出す「レンタル料」です。レンタル事業の売上原価はほぼ減価償却費に相当します。原価償却の対象になる仮設機材の耐用年数は約20年と長く、減価償却費の水準が低くなるので、利益率が高くて当然なわけです。
 強みのひとつに「機材保有量」を挙げました。90年代後半からのバブル崩壊時、大手ゼネコン各社は仮設工事をアウトソウシング体制に移行し、仮設機材を大量に放出した際に、それらを積極的に購入したので、償却済み機材の大量保有が実現でき、当社は圧倒的優位なポジションを確立しました。建設業全体を見ても仮設工事のアウトソースが主流となり、事業シェアは、およそ90%まで急上昇しました。

■優れた機能を備えた「リフトクライマー」は戦略商品です

──新商品開発にも積極的で、「リフトクライマー」は革新的な商品だと

 【高宮社長】 仙台市の14階建マンションの大型改修工事では、建物周囲全体に足場を組み、建物全体をシートで覆う従来方式の予定でしたが、当社は採光・通気性、さらに足場から建物への侵入のおそれなどを考慮し、「リフトクライマー」を提案し、採用されました。
 リフトクライマーは規模により、1本または2本のマストを設置し、それに沿って、モーターで機械的に昇降させる足場です。作業スペースも広く、安全性を確保していますから、作業も通常に行え、何といってもシートで覆う必要がなく、採光・通気性・居住者を含めた安全性を確保したことで、住民から想定していた以上の好評を得ました。
 現在当社は、安全性、施工性など優れた機能を備えながら、中低層の建物用に小型のものも開発しました。現場条件によっては従来工法に比べ大幅にコストが圧縮できますから一段と競争力を備えたと思います。用途が、今後さらに拡大するでしょう。期待の戦略商品です。

■新たなマーケット獲得へ戦略的先行投資、「ホリー」買収もその一環

──新事業分野への積極的取組みが見られます。今後の中期的戦略について

 【高宮社長】 仮設機材の業界は、建設業界の縮小を受け成熟期を迎えています。高収益を享受してきたビジネスモデルに安住はできません。当社はここ数年に亘り従来マーケットへは「従来機材」から「安全性に優れた機材」への入れ替え、新製品・工法開発の推進に併行し、新たなマーケット獲得へ戦略的先行投資を実施しました。
 先ず1つは、安全基準の徹底、機材の新規購入、品質管理部門強化などの「品質維持への投資」です。
 2つ目は、既存マーケットの成長に頼らない市場拡大への取組みです。
 安全性を画期的に向上させる新工法の開発、地滑り防止、土壌改良、保管施設ソリューション、超高層建物、プラント・原発等エネルギー分野の市場開拓、軽量アルミドーム製のスポーツイベント施設など「空間レンタル」事業への進出など、多岐にわたりますが、そのための新たな製品購入・開発への投資を進めています。
 今回買収した「ホリー」ではユーザーからの要望の多い足場オプション部材、手すり・巾木などの商品開発、環境関連である一般住宅に重きを置いた制震システムや、太陽光発電の架台製造を進めています。
 また、傾斜地用の仮設機材「YTロックシステム」は、国家事業である自然災害防止工事で威力を発揮していますが、さらなる拡大へ向け、全国規模での普及に取り組んでいます。さらに、「空間レンタル」事業という新しい領域へ取り組み、仙台市太白区の土地区画整理エリアに建設予定のスポーツ施設として、アルミ合金骨材膜構造のドーム型建物「フリーリードーム」3棟を受注しました。仙台市とは災害時の緊急避難所として、フリードームを提供する災害時応援協定が締結される予定です。
 フリードームは活用分野が広く、汚染土壌の改良工事で、汚染地域の隔離に活用されていますが、臭気対策、ばいじん飛散防止に限らず、雨・風・雪に優れた耐久性があり、施設の移動も容易なので、土壌改良ソリューションとして注目を集めています。新しい事業領域「作業空間のレンタル」という発想で積極的に取組みます。

──今期の業績と株主還元について

 【高宮社長】 第2四半期末、建設用資材、など製造・販売のホリーを買収子会社化しましたので当初の業績見込みを修正し、売上高17,665百万円(前期比21.6%増)、営業利益940百万円(同38.5%増)、経常利益713百万円(同17.3%増)、当期純利益356百万円(同5.5%増)を見込んでいます。
株主還元については、年一回の配当での還元を基本にしています。将来の事業展開と企業体質の強化に必要な内部留保を行いながら安定した配当継続したいと考えています。今期は20円を予定しています。

■シンボルマークには40年の事業活動の姿勢を託した

──お話をお伺いして、現場での人の命、周辺環境への気配り、商品開発のあり方など、全体として環境重視の経営姿勢が感じられました。最後に御社のシンボルマークについて一言

 【高宮社長】 当社の事業内容も環境や社会にやさしい姿に変身していくと確信しています。シンボルマークは「マンモス」と「地球」をモチーフとし、経営理念に基づく事業姿勢と40年間の事業活動を託しました。

──有難うございました。

エスアールジータカミヤ



提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:58 | 新規事業の芽