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2010年11月02日

建設技研インターナショナルの佐々部圭二社長にウランバートル事業と中期経営計画を聞く

■経済産業省では、09年10月より「水ビジネス国際展開研究会」を開催

 ひところは、水、空気は無料で手に入るものと思われていたが、現在は、空気はともかく、水不足が重要な問題となっている。
 経済産業省では、日本企業の強みを生かして水問題の解決を図るために、09年10月より「水ビジネス国際展開研究会」を開催し、課題及びその解決のための具体的方策について議論している。
 そのような状況の中で、海外で活動している水管理分野を得意とする建設コンサルティングの(株)建設技研インターナショナルに焦点を当てた。
 同社が誕生したきっかけは、(株)建設技術研究所<9621>(東1)が1973年に新規分野のひとつとして海外調査室を設立したことから始まる。75年には海外業務室として営業活動を開始。79年に国際協力事業団より「インドネシア国ジェネベラン河下流域治水計画調査」を受注。その後、東南アジアだけでなく、中南米、アフリカなど次々とプロジェクトを受注し、1999年海外業務の強化を目的として(株)建設技術研究所から分離し、(株)建設技研インターナショナルの誕生となる。現在では、社員数105名で、世界を舞台に活躍している。
 最新の話題としては、モンゴルの首都であるウランバートルの上下水道の設計、施工受注が挙げられる。そこで、同社の代表取締役社長佐々部圭二氏にウランバートルでの事業と中期経営計画について語ってもらった。

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=9621.T&d=6m

■アパートの水道料金は使用した水の量で決めるのではなく、部屋の面積で決められる

――今回ウランバートルの上下水道の設計、施工を受注したということですが、ウランバートルの現況を教えてください。

 【佐々部社長】 モンゴルにはゲルというテントのような住居がありますが、現在ウランバートルにはそのゲルを建てた地区が増えています。従って、このままであると水不足が予想されます。現在ウランバートルの1日当りの水の供給能力は24万m3です。今回私達が受注した設備が完成すると新に日量2万5200m3の水が供給可能となります。竣工するのは2014年を予定しています。

――今後更に人工が増えると、次の段階ではどのように対応されるのですか

 【佐々部社長】 今回は地下水を活用します。モンゴルは地下水脈が豊富なので地下水で対応できます。しかし、更に人口が増えるようだと河川をせき止めてダムで貯めることになります。

――モンゴルの人達は、水を非常に大切に使うということですが

 【佐々部社長】 ウランバートルでは、アパートの水道料金は使用した水の量で決めるのではなく、部屋の面積で決められています。そのためアパートに住む一人当りの使用量は多いといえます。例えば一人当りの1日の水使用量をゲル地区とアパートで比較すると、ゲル地区は7リットル、アパートは270リットルと、アパートの住民の使用量が圧倒的に多いといえます。そこで、これからは給水システムの改善を計画しています。計画通りに実行されるとゲル地区は25リットル、アパートは230リットルになります。

■モンゴルの上下水道分野での売上高は10年3億6000万円と今期は倍増

――御社では設計、施工を受注されましたが、竣工する2014年までの御社の役割を教えてください。

 【佐々部社長】 弊社の仕事は上流から下流まで行うことに特徴があります。ここで言う上流とは、調査・計画・設計を指しています。下流とは竣工するまでの施工監理のことです。同業には上流だけ行うところもありますが、我々は計画だけでは満足できないので、建設段階にも携わっています。そのため、今回受注したことで、10年から工事が竣工する13年までの期間、実施設計と施工管理監理を行います。

――モンゴルでの業務を含め上下水道分野での売上高の推移は如何ですか。

 【佐々部社長】 上下水道分野での売上高の推移は、08年1億8400万円、09年1億5500万円、10年3億6000万円と今期は倍増しています。ウランバートルでは、上下水道の他に、跨線橋建設の施工監理も始まっています。

■JICAの技術協力プロジェクトの民活化も進みコンサルタントの仕事は増えていて、人手不足の状態

――国内の公共事業の予算は年々減少していることから市場は縮小していますが、海外市場はまだまだこれから業績の拡大が見込めるようですね。

 【佐々部社長】 ODAの予算も減少していますが、最近ではJICAの技術協力プロジェクトの民活化も進みコンサルタントの仕事は増えていて、人手不足の状態です。

――中期経営計画があったら教えてください

 【佐々部社長】 前期を最終年度とする中期経営計画「CTII 2010」があります。サブタイトルが「挑戦そして飛躍」です。2010年には100人体制で売上高25億を目標にしました、計画した当時売上高25億円は結構挑戦的な数字で達成できるのかなあ、という思いはありましたが、08年17億6300万円、09年20億6700万円に伸ばし、10年は目標の25億円をクリアできそうです。今期は新に中期経営計画「戦略2015」を策定し、今後の5年間で売上高50億円を達成するために動いています。それぞれの具体的な売上目標は、11年28億円、12年32億円、13年37億円、14年43億円、15年50億円としています。

■ODAの仕事を受注するには、技術力がないと競争には勝てない

――これだけ売上の拡大が見込めるのは、御社の競争力があるからと思われますが。

 【佐々部社長】 ODAの仕事を受注するには、技術力がないと競争には勝てません。その意味で言えば人がリソースです。JICAの仕事は基本的に技術提案を評価され、受注できます。業務経歴、技術提案が揃っていないと仕事は取れません。上水道のプロジェクトを受注する際にも提案力が必要となります。例えば、節水型社会構築の提案、物理的漏水または盗水に対する防止策、水道料金の未収率を下げるプロジェクト等があります。また、環境に応じて柔軟な対応をすることが必要で、アフリカのマラウイで行った給水システムは、井戸を掘り、手押しポンプを設置して水を汲み上げる方式です。

――人がリソースということですが、新卒の採用数と、一人前になるまでの期間はどれほど掛かるのでしょうか

 【佐々部社長】 昨年は4名、今年は2名を採用し、来年は3名を採用する予定です。現在の若者は海外に出て働こうという意欲が無いといわれていますが、当社の面接を受けに来る学生には海外志向が強いたくましい若者が多くいます。やる気満々の意欲のある学生を採用します。まず入社して4年間は本社の建設技術研究所に出向してもらいます。4年間経つとプロジェクトの中心で活躍できる程の実力が備わります。大学院卒が多いので、29歳位で当社に戻り、その後本格的に海外プロジェクトに参画していきます。

――いろいろ教えていただき有難うございました。

 10月18日の読売新聞によると、経済産業省が、野村ホールディングスや国際協力銀行(JBIC)、オーストラリアの投資ファンドなどに働きかけて、「水ファンド」を来年にも設立するという、資金規模は最大1000億円を想定しているとのことであり、国を挙げて水ビジネスに資金を集中する時代となっている。今後益々、建設技研インターナショナルの水処理技術に注目が集まる。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 16:44 | 明るい未来へ向けて