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2010年07月22日

翻訳センターの東郁男社長に聞く、総合翻訳業への飛躍目指す

■翻訳センターは成長施策が勢ぞろい

翻訳センターの東郁男社長に聞く、総合翻訳業への飛躍目指す 翻訳センター<2483>(大ヘ)は、昨年第2四半期で底入れし回復過程にあるが、このたび第三者割当増資を実施し、エムスリー社と資本・業務提携を行い、また、筆頭株主ウィザス社との提携関係を一段と強化した。翻訳業唯一の上場企業、業界のリーディングカンパニーとして、さらなる業務領域の拡大を図り、積極的に需要創造、付加価値サービスの提供を目指している。第1次中期経営計画最終年に当たる今期、資本・業務提携を行なった先には翻訳センターの総合翻訳業へと大きく飛躍する姿が見えてきた。

■業績は回復路線を順調に上昇へ

――第1次中計最終年も第2四半期に入りました。今期は営業利益2.5億円必達を目標に取り組んでいますが、第1四半期の経過は如何でしたか。

 【東社長】 今期も引き続き厳しい環境が続くと見て固めの計画を立てています。昨年の第2四半期で底を打ち、回復過程にあると申し上げていますが、分野によるばらつきはあるものの、徐々に回復していると感じています。
 創業4期目の前期に黒字転換した米現法HC Language Solutions Inc.は、オンラインゲームやマンガなどのコンテンツ分野に加え、国内と同様に主要4分野(特許・医薬・工業・金融)で順調に推移し、業績に寄与しています。

――前期半ばに運用を開始した翻訳支援ツール『HC TraTool』の導入効果とでもいいましょうか、効率化は進みましたか。

 【東社長】 当然ながら、社内的には利用件数が伸び、効率化に貢献しています。登録翻訳者の方々は、ツールなどに馴染みのない方もおり、ベテランと言われる熟練の方には、当初新しいツールへの抵抗感が見られ、業務効率も一時的に低下する場面もありました。しかし、使い易いツールですから、使い慣れた方は翻訳メモリも溜まり、処理案件の増加に寄与しています。今期に入り、翻訳者を対象に習熟度アップのため、再度説明会を実施しているところです。

■資本・業務提携の狙いは本業強化・拡大に

――このたび、第三者割当増資を実施され、エムスリー社と資本・業務提携、さらに筆頭株主ウィザス社との連携を強化されました。エムスリー社との提携の狙いは何ですか。

 【東社長】 当社にとってはファイナンスの規模も大きく、当然のことですがシナジーなどを十分検討して決めました。本業業務を強化することが提携の狙いです。
 エムスリー社は医療従事者向けに「m3.com」を運営し、現在全国のドクターの6割が登録している業界の有力サイトです。従来当社は医薬分野を重要領域のひとつとし、主として製薬企業を顧客としたB to B事業が中心でしたが、この「m3.com」でドクターをはじめとする医療従事者に対してサービス提供をすることで、B to C事業にも参入していきます。
 具体的には、(1)m3のサイト内に当社への発注窓口を設け(コンシェルジュと呼ぶ)、ドクターなど医療従事者に対して医学論文翻訳や英文校正などのサービスを提供します。(2)EBM(evidence−based medicine、科学的根拠に基づいた治療)情報を日本語に翻訳することにより、価値ある情報で日本の医学に貢献できると考えています。市場規模は分かりませんが、収益機会を生み、さらに医療情報を武器に翻訳他社と差別化するチャンスだと考えています。

■需要創出・シナジー拡大へ、12年4月までに3子会社設立

――貴社が総合翻訳業への明確な方向付けをされたように見えます。今回の資金調達では、ローカリゼーション/マニュアル翻訳を専門的に受託する子会社、特許出願支援業務を受託する子会社、および、翻訳に関する語学教育事業を行なう子会社の3社設立を予定されていますが・・・・。

 【東社長】 そうです。新たな需要の創出、シナジーが期待される事業領域の拡大を目指し、新会社を設立する予定です。なかでも最初にスタートするのが、特許出願支援業務の受託子会社の設立です。当社の特許分野の主要顧客は、特許事務所および企業の知的財産関連部署ですが、実際に特許出願するのは国内外の企業です。特許申請書の翻訳に止まらず、特許出願に伴う事前調査、事後管理など付随する周辺業務も合わせた高付加価値サービスを提供していくことで、医薬分野における「メディカルライティング」のような高付加価値サービスを特許分野でも確立・強化したいという目的のもと設立する受託専門会社です。年内のスタートを予定しています。
 2番目にあげているローカリゼーション/マニュアル翻訳の対象となるのは、主としてIT翻訳の領域です。これまでカバーしてきた領域は翻訳市場全体の3分の2で、残る3分の1の領域がIT翻訳であり、当社にとってまだ十分な開拓ができていない部分です。全体の市場規模を2000億円とすれば、IT翻訳市場は600億円規模となります。このローカリゼーション/マニュアル翻訳というのは、プログラム言語など専門的技術を必要とし、従来の翻訳とは制作工程が異なる面があります。
 よって、設立には専門技術をもった人材確保、品質管理用チェックツール開発など、制作体制を整備する必要があります。並行的に準備を進め、12年4月までのスタートを予定しています。

■社会人を対象とした翻訳に関する語学教育事業に進出

 当社の事業拡大を支える基盤は、高度な語学力と専門知識を兼ね備えた翻訳者の確保にあります。現在は公募で登録する体制ですが、長期安定的に優秀な人材を確保するためには、自社での積極的な人材育成が必要です。また、現在の教育事情をみますと、翻訳学校を卒業された方が直ぐに翻訳者として仕事を受注できるかといえば厳しいところがあります。
 そこで3番目の事業として、翻訳者育成のための通信教育事業とeラーニング用システムを使った教育事業を中心に展開していきます。
 ウィザス社との事業提携をさらに発展させ、同社が蓄積した教育事業の専門的ノウハウを活用することは、当社にとってもシナジー効果が生じる前向きの事業となります。こちらは今年の12月から準備を始め、12年4月の開始を予定しています。

――貴社事業の基盤拡大・強化に向けて、成長施策が勢ぞろいし、同時に総合翻訳業へと大きく飛躍する貴社の姿が見えてきたようです。今後、次期中期経営計画など貴社新戦略の展開が楽しみです。

 【東社長】 今回取り組む事業は、当社にとって新しい需要を創出する施策であり、経営基盤の確立に向け、事業領域の拡大、強化に必ず繋がると確信しています。

――どうもありがとうございました。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:30 | IRインタビュー