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2008年12月11日

アルコニックスの正木英逸社長に「業績躍進の足跡と展望」を聞く

正木英逸社長に「業績躍進の足跡と展望」を聞く

2001年にMBOで独立
鉄から非鉄金属の世界に転じ一気に業績を飛躍


アルコニックスの正木英逸社長 アルコニックス<3036>(東2)は、アルミ、銅製品及びレアメタルなどを扱う非鉄金属商社の大手。2000年4月に社長に就任した正木英逸氏、2001年3月にはMBO(経営者による買収)で日商岩井から独立した。以来、持ち前の積極性で、当時、売上600億円程度、利益はほとんどなかった状態から一気に飛躍させ、2006年にジャスダック、そして08年3月には東証2部へ株式を上場させた。今3月期売上高2158億円、営業利益で30億7200万円の優良企業に育て上げた。配当も年85円を実施。正木英逸社長へのインタビューを交え、「躍進の足跡と展望」を取材した。

生粋の大阪下町出身で「積極的かつ楽天的性格」

アルコニックス株式会社 正木英逸社長は大阪の下町の出身。元気のよいことでは定評のある土地柄。ご性格は前向きですか。「その通り、積極的でしかも超楽天的です(笑)。学生時代から外国には興味がありましたから商社志望でした。大阪は、やはり住友ですから、住友商事に入るつもりで受けたのですが、面接でつい調子に乗ってしまいました。当時の社長に、はまっていたドストエフスキーの話を熱っぽく語りすぎて、最後はしどろもどろで結局は不合格です」と、豪快に笑う。結局は、叔父さんが役員をしていた岩井産業に入社した。「最初は2、3ヶ月でやめようかと思ったこともありましたが、ここでも、はまってしまって(笑)、以来、日商岩井で鉄一筋の人生です」。業界での評判は、日商岩井に鉄の正木ありと知られた大物である。
 転機が訪れたのは59歳のとき。日商岩井アルコニックスの社長をやって欲しいとの話が出た。「日商岩井アルコニックスはアルミ、銅などの非鉄金属の商社です。私は鉄以外を扱ったことがないと言ったのですが、押し切られました。私の尖った性格と変わり者ということに目をつけられたのでしょう」(笑)。2つ返事でお受けになったのですか。「いくら頑固者でも会社に所属している身ですからね(笑)、受けざるを得ません。4月に辞令を貰いましたが、当時はタイ法人の社長をやっていました。新会社に出たのは5月半ばからです。それまではタイでゆっくり遊んでいました」と、これまた豪快である。やる時はやる、遊ぶ時は遊ぶ、商社マンを絵に描いたような豪放な人である。

学生時代から商社志望、日商岩井時代は「鉄」一筋の凄腕

 そして、MBO。どういういきさつでしたか。「当時の日商岩井は銀行から返済を求められるなど苦しい状態でした。コアでない事業は分社化するというリストラ策も出ていました。非鉄金属事業もノンコア事業とされ、非鉄金属を扱っていた2つの内販会社と本社製品部隊を合わせた3つの組織を一つにまとめて日商岩井アルコニックスを創った。ここの親分を引き受けてくれということです。日商岩井で鉄のトップになりたい気持ちはありましたが社命ですし59歳で第二の人生も考える時期でしたから受けることにしました。就任して財務内容を見ると累損はあるし、配当は一度もやっていない、ひどい内容でした。その後に、富士銀行のファンド運営会社の幹部が来られてMBOを提案された。MBOについて知りませんでしたから、いろいろ聞くと、親会社の日商岩井は売れる物は売るということで了解しているという。その時は切り捨てられた思いでした。しかし、引き受けたからにはやるしかない。日商岩井から転出して来た人も40人くらいいましたが同じ気持ちだったと思いますよ。このことで、むしろ、全員が同じ気持ちになれたことは大きかったと思います」。
 MBOを実行にうつされたのですね。「そうです。MBOをすれば過去の累損はすべて親会社が消してくれるという。それなら、後は実力次第ですから、やろうという気持ちです。それで、私はいくら出したらいいのかと聞くと2000万円という。すぐ頭の中で計算です(笑)。2000万円で3年余分に働くと元は取れる。嫁さんに相談したら"ヤリナハレ"という(笑)。私も家内も楽天家です。日商岩井を退職してこちらへ来ましたから、その退職金で2000万円出しました。その代わり、日商岩井に注文を出しました。過去のウミは日商岩井が引き取ること、日商岩井が35%出資すること、社名の冠にある日商の名前を無償で使うことです。全部、飲んでくれました。これには感謝しています」。
 そして、2005年の社名変更で日商岩井の冠は返した。株式上場で日商岩井の持株比率も15.7%に下がった。現在の大株主は双日(旧日商岩井)が15.7%、エフ・ビー・エフ2000が13.0%、日本トラスティ信託口6.2%、取引先の神戸製鋼所6.1%など。双日は大株主として保有していたいようだ。

金属の中で非鉄金属は5%程度だが
鉄にない優秀な性能があり需要拡大確実


 主たる事業は非鉄金属の取扱いですね。「そうです、鉄以外の金属はすべて扱っています。金属の内、鉄が95%くらい、非鉄金属は5%くらいです。この5%の業界で戦っています。代表的なものはアルミ、銅、チタンなど鉄にはない、軽くて、強くて、錆びなくて、電気を通しやすいといったすばらしい特徴をもっています。薬にたとえれば必須アミノ酸とかビタミン剤のようなもので、なくてはならないものです。今後、環境問題、省エネなどのニーズで将来性は大きい分野です」。
 MBOの前までは、業績が良くなかったわけです。ましてや、金属の中で5%程度のシェアということですが。どのようにして、業績を飛躍させることに成功されたのですか。「先ほど申しましたように社員の気持ちが一つになったこと、M&Aや事業投資の効果、そして好環境に恵まれたことです。これまでに4件のM&Aを実施しました。内容の良い企業で、後継者のいないという企業とのM&Aを進めていきます。また、国内及び中国等での金属加工会社、精錬会社等26の事業投資を行っています。今後は金属珪素、モリブデンもやります。また、希少金属のリサイクルにも取り組みます。特に、中国は将来、自動車、家電製品など耐久消費材の買い替え時期が到来するため非常に有望です。じっくり育てて行きます」。
 お好きな言葉はいかがでしょう。「とくにありません。行動あるのみです」。では、経営に当って、大切になさっていることは。「数字は大切です。しかし、それ以上に私は、人と人の出会いの中での、"勘"を大切にしています。経営に当っては、"攻撃"と"守り"の両方を大切にすることを心がけています。これからの商社は受身型ではなく提案型でなくてはいけないと思っています」。

年85円配当か配当性向15%のどちらかで株主に報います

 締めくくりに、個人投資家の皆さんにメッセージをお願いします。「必ず目標をもってやり切る会社です。長い目でご支援をお願いします。配当は年85円か、あるいは配当性向15%をめどに、どちらかで皆様に配当を通して還元したいと思っています」。
 去る11月5日に公表した09年3月期第2四半期は、売上高1041億円、経常利益13億9300万円と景気軟化局面で前期並みを確保。なお、中期経営計画で、2011年3月期に売上高2515億円、経常利益33億3000万円(08年3月期は24億5200万円)を目標としている。

【アルコニックスの沿革】
□1981年7月 日商岩井非鉄販売設立。アルミ、銅の製品を中心とした非鉄金属の販売を開始。
□2000年4月 日商岩井メタルプロダクツ(資本金2億円)と合併。さらに、日商岩井(現、双日)の非鉄金属製品の商権移管を受け、称号を日商岩井アルコニックスに変更。
□2001年3月 資本金6億円の減資、資本金6億円の増資を実施。資本金4億強の増資を行い、新資本金10億円強。FBF2000L.P。をスポンサーとしたMBOを実施。
□2004年1月 自社海外ネットワークの整備。
□2004年1月 アドバンスト マテリアル ジャパン(AMJ)の株式取得。
□2004年3月 三伸林慶からアルミ・銅製品の営業権を取得。
□2005年2月 双日金属販売から非鉄原料に係る営業権取得。
□2005年4月 商号を日商岩井アルコニックスからアルコニックスに変更。
□2006年4月 ジャスダック証券取引所に上場。
□2008年3月 東京証券取引所第二部に上場。





提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:37 | IRインタビュー
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