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2008年08月26日

日本エム・ディ・エムの沼田逸郎社長に「経営への思いと展望」を聞く

日本エム・ディ・エムの沼田逸郎社長に聞く

「丹沢の麓」で育った「自然」が引きつける人生
好きな言葉は『信念』


沼田 逸郎社長に「経営への思いと展望」を聞く 日本エム・ディ・エム<7600>(東1)の沼田逸郎社長は昨年社長に就任した。創業以来初の赤字となった業績を立て直すことが当面の最大の目標だった。それを見事に今年5月期決算で大幅な黒字とした。主力とする「骨接合材料」は、手術機械とインプラントをセットで病院へ貸し出し、返品後、消毒検品のうえ再使用する。この物流面のコストアップが収益を圧迫していた。営業体制を見直し効率的な営業及び物流体制を構築した。
 整形外科分野は高齢化時代の到来と手術技術の向上で事業環境は明るい。とくに、今後は伸びの期待される「脊椎材料」に注力、営業利益率10%台を確保することが目標。沼田社長は神奈川県・丹沢の麓の自然豊かな中で育った。大学時代も、山のサークルに入り「自然」と親しみ、サークルの縁で同社へ入社。営業畑中心に歩み、営業は山の自然と同じくらい身近な存在。好きな言葉は『信念』。「経営への思いと展望」を聞いた。

大学時代の「山のサーク」が縁で入社
営業畑中心に歩み昨年社長に就任


――まず、社名に対する思いをお聞かせください。

日本エム・ディ・エムホームページ沼田社長 メディカル・ダイナミック・マーケッティングという英語の頭文字から採ったものです。創業者の前社長が、「メディカル(医療)の分野で、日本のマーケットに合ったものを積極的に世界中から輸入する」、との思いでつけた名前です。

――社長さんと、このお仕事との出会いは

沼田社長
 私は神奈川県の出身ですが、丹沢の麓(ふもと)の自然豊かなところで育ちました。大学時代(明治大学・商学部)も、山のサークルに入り、あちこちの山を歩きました。卒業が近づいて就職を考えていた時、サークルの先輩がこの会社に勤めていた縁で入社しました。

――丹沢の「自然」が結びつけた人生という感じですね。配属はどのような部署でしたか。

沼田社長
 営業です。入社当事は従業員が20数名で、営業所は東京のほかに大阪だけでした。福岡に営業所を出すということで赴任しましたが、営業エリアが広いことが大変でしたね。九州全土、沖縄、山口を私ひとりでカバーしました。2年間の勤務で車の走行距離はかなりのもので、お陰で九州の道は覚えました(笑)。次は、札幌に営業所を出すことになって、所長として3年間勤務しました。

――北と西、両端の勤務のご経験ですね。

沼田社長
 大学時代の仲間からは、ススキノと中州で酒が飲めてよかったなと、随分、羨ましがられました(笑)。

――札幌の次は、どちらでしたか。

沼田社長
 東京営業所の所長とマーケッティングを担当しました。

――そして、昨年、社長に就任されました。

沼田社長
 前社長から突然、言われました。昨年、2007年5月期が当社創業以来、初めて赤字となったことがあります。私は取締役でしたから、一緒に責任を取ろうと思いました。しかし、前社長から強く説得されましたし、当社は商社ですから営業は命です。営業として長くやらせてもらったことで、やるしかないとの思いで引き受けました。

創業以来初の赤字を物流見直しで1年で黒字に転換

――07年5月期は営業損益で10億4800万円の赤字です。原因はどのようなことですか。

沼田社長
 当社は整形外科関係を主力とした事業ですが、環境に恵まれ、順調な発展を続け、収益力もありました。先行きの見通しも明るいということで、人員を大幅に増やしたことと、脳外科関連、ベッド関連の自社開発に取り組んだ負担が収益を圧迫しました。しかも、医療費抑制で償還価格(公定価格)の引き下げが圧迫となりました。

――しかし、早くも、今年5月期では営業利益9億1500万円と黒字転換です。すばらしい数字ですが、改善点を教えてください。

沼田社長
 当社の得意分野である整形外科分野に、経営資源を集中することに取り組みました。とくに、物流面の見直しに力を入れました。主力の「骨接合材料」は、手術機械とインプラントをセットで病院へ貸し出します。使用後は返品を受け、再使用のために消毒、整備など検品を行います。こうした物流面の経費が大きくて、コストアップの要因となっていました。このため、営業体制を全国16営業所体制から9営業体制へ移行。物流体制についても、各営業所が保有していた在庫を東京商品センター、大阪商品センター、並びに札幌営業所内商品センター、福岡営業所内商品センターの4拠点に集約する集中管理体制へ移行し、効率的な営業及び物流体制を構築しました。

――販売管理費が19.6%の大幅減少となっていますが、こうした効果ですね。

沼田社長
 そうです。人員の減少(80名程度)による人件費の減少、賃貸料の減少などの効果によるものです。

主力の「骨接合材料」など整形外科マーケットは
年間約1300億円


――整形外科関係の見通しはいかがですか。

沼田社長
 高齢化社会で患者数は増える方向です。従来は手術をあきらめていた方が、技術の進歩、とくに手術範囲が小さく、しかも手術時間が短くて済むため、手術を受ける患者さんが増えています。一方で、医療費抑制ということで償還価格(公定価格)は下がっています。このため、手術対象者数は毎年10%程度増加していますが、金額ベースでは5%程度の伸びにとどまっています。

――マーケット規模はどのくらいですか。

沼田社長
 はっきりしたデータはありませんので推定です。整形外科は大きく分けて3つの分野があります。@人工関節の分野が推定で、年700億円程度、A骨接合材分野は推定で年400億円程度、B脊椎材料分野は推定で、年200億円程度、合計で国内の整形外科市場としては、年1300億円程度です。このうち、当社は国内売上が約105億円で、シェアは8%程度です。

伸びの大きい「脊椎材料」に注力
営業利益率10%台確保


――3分野に対する取り組みはいかがですか。

沼田社長
 人工関節と骨接合材は、マーケットとしては横ばいか微増程度とみていますが、脊椎材料はこれから伸びる分野です。当社の強みは、骨接合材を古くから手がけていることで病院、医師の先生から、高い信頼と認知を得ていることです。今後も信頼のいっそうの強化に努め、整形外科分野でのシェアアップに取り組んでいきます。特に、今後は営業力のいっそうの強化と新商品など商品力の強化に取り組みます。数字としては、営業利益率の10%台確保が目標です。

――09年5月期の見通しはいかがですか。

沼田社長
 売上高2.2%増の117億円、営業利益28.8%増の11億8000万円、配当は年5円の見通しです。営業利益率は、今期10.0%(前期8.0%)を達成しますが、申し上げましたように来期以降も10%台を確保することが目標です。

――個人投資家の皆さんへのメッセージをお願いします。

沼田社長
 今来期はまだ厳しい状況ですが、新商品の効果が2〜3年後くらいからは発揮できます。日本の医療に貢献していく会社として、存在感をよりいっそう高めて行きます。ぜひ、長い目でご支援をお願いします。

――ご多忙な毎日だと推察します。健康法とか、お好きな言葉をぜひお願いします。

沼田社長
 この業界は、休みはないに等しい状況です。週末には学会が開催されることも多いですね。若い時から、ほとんど休みなしで動いてきましたから、苦にはなりません。特に、健康法はありません。48歳になりましたが「健康に自信あり」です。子供が2人いますが、家族4人そろって旅行に行くことができないのは、『すまない』と思っています。好きな言葉は「信念」です。「言うは易し、行い難し」。人間ですから、気持ちが揺らぐことはありますが、信念をもって取り組んでゆく気持ちを心がけています。



提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:25 | 人・思い