株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

株式投資情報動画配信 日本インタビュ新聞社 - You Tube

2008年07月29日

アスラポート・ダイニングの山口伸昭社長に「経営への思いと展望」を聞く

山口伸昭社長に「経営への思いと展望」を聞く

『感動を共有し、明日に向かって良い関係を続けていく』
「おいしい」「良いサービス」「清潔」を大切に
愛される外食グループを展開


アスラポート・ダイニング社長・山口伸昭 アスラポート・ダイニング<3069>(ヘラクレス)は、グループで「牛角」、「おだいどこ」、「とりだん」「串特急」など493店舗(FC含む)を展開する外食の大手。アメリカ、イタリアなど海外経験が豊富な山口伸昭社長は、外食に29年間携わり外食を知り尽くした経営者。「日本食は南イタリアと似ています。健康志向の高まりで、今後、和食に力を入れて行きたい」と語る。好きな言葉は『我以外皆我師也』と微笑む、山口伸昭社長に「経営への思いと展望」を聞いた。

アスラポート・ダイニングのホームページ――社名のアスラポート・ダイニングには、どのような思いが込められていますか。

山口社長
 明日(アス)という意味と、フランス語の良い関係という意味のラポートを組み合わせた言葉です。株主様、従業員、お客様、取引先など、すべてのステークホルダーの方々と、「感動を共有し、明日に向かって良い関係を続けて行く」、という思いを込めています。

――ロゴも、テーブルを囲んで人々が食事をしているイメージで、清潔でさわやかですね。

山口社長
 ありがとうございます。ロゴにも、われわれが「事業領域を飲食に絞る」、という思いを込めています。とくに、「おいしい」、「良いサービス」、「清潔」の3つを大切にした経営を展開しています。

――原油高に端を発した物価高で、消費に関連したところは難しい状況だと思います。

山口社長
 その通りです。これだけ物価が上がってきますと、消費者の方々は、お金の使い方に非常にシビアで、値打ちのあるものでないとお金を使いません。本物かどうかが問われる時代だと思います。われわれは、「品質」、「サービス」、「清潔」の基本をさらに推し進めて行きます。

――今年3月期の業績を中心におうかがいします。売上高は61.3%増の108億8500万円と100億円台に乗せました。営業利益も16.1%増の2億6000万円と2ケタの伸長と好調です。まず、前期の概要からお願いします。

山口社長
 外食市場は、原材料価格の高騰、人件費の上昇、さらに、食品や外食産業をめぐる不祥事による消費者の食への不安の高まりなど厳しい環境が続いています。このような状況に対して、我々は「既存業態の業績向上」、「新規業態の開発・出店」、並びに「M&Aを通じた事業拡大」の3つを進めることで成長を目指した活動に取り組んでいます。

フランチャイズ店を中心に積極的に出店

――まず「既存店業績向上」についてお願いします。飲酒運転取締り強化の中で、新しい企画を打ち出されているようですが。

山口社長
 そうです。子会社のプライム・リンクが展開する「牛角」では、前年から導入して好評を得ているオーダーバイキング方式の「ビュッフェコース」を継続実施したことで当社直営店における既存店売上高前年比105.9%、加盟店も含めた既存店売上高は102.7%となりました。ロードサイド型の多いプライム・リンクの「とりでん」では、ランチ営業の導入、また、フーディアム・インターナショナルの「串特急」ではマイクロバスなどによる送迎、ドライバーへソフトドリンクをサービスするハンドルキーパー企画などの販売促進策により、飲酒運転取締り強化の影響が続く中で業績向上の維持に努めてきました。プライム・リンクの「おだいどこ」では、直営店1店及びフランチャイズ店14店を新規出店しました。今後もフランチャイズ店を中心に積極的に出店して行きます。

――次に、「新業態」と、「M&A」についてお願いします。

山口社長
 プライム・リンクは「日向暁荘(ひゅうがあかつきそう)」を前期は1店舗出店しました。フーディアム・インターナショナルは、静岡県JR沼津駅前に「海人」、「古来家匠郭」を各1店舗出店しました。「M&A」については、子会社であるゲンジフーズがオリジンフーズより事業を一部譲り受け、08年7月に「源氏家族」、「貴族の森」をはじめとする4業態で、直営31店舗、フランチャイズ25店舗の運営を開始しました。また、東京タスコより、とり鉄の全株式を取得したことにより、08年8月末に「とり鉄」直営11店舗、フランチャイズ店60店舗がグループへ加わっています。

今年3月期での店舗数493店舗は業界54位
次期は20位台へと飛躍


――もう一度、確認のため前期末の総店舗数についてお願いします。

山口社長
 セグメントでお話の通りですが、直営91店舗、フランチャイズ店402店舗の合計493店舗です。前々期末は379店舗でしたから157店舗の増加です。

――店舗別にもう少し詳しくお願いしたいのですが、客数、客単価についてはいかがでしょうか。

山口社長
 全店ベースで主なものについて、ご説明しますと、「牛角」は客数9.1%減少ですが、客単価が2.4%増えています。「とりでん」は客数で7.1%減少、単価も2.2%減少です。「おだいどこ」は客単価5.5%増、客数66.1%増と非常に好調です。「串特急」などは客数4.9%増、単価1.0%増と健闘です。

――2009年3月期の施策についてお願いします。個人投資家の皆さんには、業態ごとにご説明いただくのが分かりやすいと思いますので、それぞれの店舗についてお願いします。

山口社長
 分かりました。「牛角」は全国統一メニューを成功させたいと思います。「とりでん」はランチメニューの推進と新しいメニューの開発、「おだいどこ」は加盟と出店の促進を図ります。「日向暁荘」はフランチャイズのパッケージ化に注力します。「串特急」は東海道線の駅前出店に積極的に取り組んでいきます。「貴族の森」はディナーコースの導入、「源氏家族」は総合和食から、寿司、うどんの店への回帰をはかります。「トラットリア・エ・イタリーノ」はイタリアンビュッフェの展開、「とり鉄」は鶏専門店として鶏料理をきめたいと思っています。

――今後の店舗数などの展開はいかがでしょうか。

山口社長
 09年3月期で、グループ店舗数545店舗、2010年3月期で700店舗を目指しています。女性客に人気の高い「おだいどこ」を中心に伸ばして行きます。今年3月期での店舗数493店舗は業界54位でしたが、2009年3月期では48位、2010年3月期には33位くらいになる予想です。さらに、その次の期では20位台を目指しています。

――連結での先行き業績計画はいかがでしょうか。

山口社長
 2009年3月期は売上高120億円、営業利益2億円、経常利益1億円と増収減益ですが、2010年3月期は売上高150億円、営業利益3億4000万円、経常利益2億円、さらに、2011年3月期では売上高170億円、営業利益5億4000万円、経常利益4億円の見通しで、先に行くほど出店効果が発揮されます。

――和食強化の印象があるのですが、いかがでしょうか。

山口社長
 そうですね。お客様のニーズに健康志向がありますので、和食には力を入れて行きます。また、牛肉についてもこだわりをもって取り組んで行きます。

――ところで、社長さんは、今のお仕事との出会いは、どのようなものだったのでしょうか。

山口社長
 昭和45年にダイエーに入社し、2年目から肉部門を担当していました。牧場から加工に至るまでのすべてを見ていました。10年くらい経ったときでしたが、当時の中内社長に「外食の時代が来るから、アメリカへ行って来い」といわれまして、渡米しました。以来、それがきっかけで今日まで29年間、外食との付き合いです。

――アメリカでは、どのようなお仕事でしたか。

山口社長
 ローストビーフを切って売る仕事を約10年やりました。特に、向こうのローストビーフは、すごく大きくて、厚さ25センチくらい、重さも20キロくらいある塊です。これを毎日20本くらい切り続けるため、夢にまで出てきて、もう、うんざりでした(笑)。日本でローストビーフのFCチェーン店を始めることになって、1号店の店長を命令され、店長養成の教育コースで3ヶ月間勉強しました。バーテンの勉強もしました。

――現場を熟知された経営者ですね。イタリアにもいらした、ということですが。

山口社長
 そうです。100年の歴史があるリストランテに行って学びました。日本ではイタリア料理をひと括りで見ていますが、実際は地方によって様々な特徴があります。たとえば、北イタリアはバターを多く使った料理やステーキなど、南イタリアはオリーブ油を使った魚料理やパスタが中心、というような違いがあります。この時の体験から、健康に良い南イタリア料理と日本料理は通じ合うところがある、と実感しました。

アメリカ、イタリアで外食の全てを学ぶ長男、次男と時折、酒酌み交わす楽しみ

――現在、店舗も多くて、毎日がかなり、お忙しいのではありませんか。

山口社長
 月曜日から金曜日は忙しいですね。従って、土曜日に出勤して、従業員へのメッセージを書いたり、読み残した本を読んだりしています。日曜日は午前8時から9時半くらいまでジョギング、午後は鉄アレーを使って筋力トレーニングをやっています。ゴルフは、アメリカにいる時はやりましたが、今はやっていません。最近は、長男と次男と一緒に時々、酒を飲むのが楽しみです。

――男同士で、しかも親子で盃を交わす、いいですね。最後に、お好きな言葉をお願いします。

山口社長
 吉川英治さんの、『我以外皆我師也』、が好きです。

――ありがとうございました。


提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 17:27 | 人・思い