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2015年05月30日

ヒューマンウェブの吉田e則社長に展望を聞く

■海洋深層水で安全性追及、牡蠣レストランの最大手に成長

 ヒューマンウェブ<3224>(東マ・売買単位100株)は、今年3月に上場、初値2010円に対し4月17日には4875円まで買われた。足元では高値圏で堅調だ。日本で古くから愛され食されてきた牡蠣(カキ)の飲食店「オイスターバー」を運営するほか一般飲食店への卸売を手掛けている。難しいといわれた牡蠣で飛躍を図る同社の吉田e則社長に今後の取組みを聞いた。

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■18年3月期に売上100億円、営業利益10億円目指す

――おいしいけど外食には難しいといわれてきた牡蠣(カキ)を主力の事業とされていますが、これまで、ご苦労はありましたか。

 【吉田社長】 2000年4月に会社を設立し、牡蠣を主体とするレストラン『オイスターバー』を展開し、ちょうど10店舗開設した頃の2006年にノロウイルスが社会的問題となり厳しい環境に見舞われました。しかし、このピンチに安全性向上に全力で取り組んだ結果、安全性に対する信頼と評価をいただき現在では、東京、神奈川、千葉、茨城、愛知、大阪、兵庫、福岡で合計28店舗展開しています。日本にほとんど存在しなかったオイスターバーで日本最大のプレーヤーとなりました。

――どのような安全性に取り組まれたのでしょうか。

 【吉田社長】 まず、牡蠣についてですが、魚介類を生では口にしないといわれる欧米では唯一、牡蠣だけは食される別格のものです。栄養価の高いことが昔から知られているからです。日本でも古くから愛されてきましたが、ただ、夏場は味が落ちるため冬に食べるものといわれてきました。しかし、日本では夏でも美味しい真牡蠣が採れる産地があるほか夏に旬を迎える岩牡蠣もあります。日本では一年を通じて美味しい牡蠣を食べることができます。安全性の取組みということでは、当社は、牡蠣が1時間に20リットル、1日で480リットルもの海水を吸い吐き出していることに着目しました。牡蠣が取り込む海水を紫外線で殺菌して牡蠣の体内を浄化する方法をとってきました。さらに最近では、地球の神秘の水、「海洋深層水」を使った牡蠣の浄化システムを実現させました。これによってより安心に食していただけるようになりました。

――事業別としては、どのような区分けですか。

 【吉田社長】 2つの事業から成っています。1つは、『直営店舗事業』です。百貨店や商業施設を中心に「ガンボ&オイスターバー」をはじめとする複数のブランドによる飲食店の運営を行っています。全体の売上の約90%を占めています。もう一つは、『卸売事業』です。一般飲食店向けの卸売り販売及び牡蠣の種苗生産、海面養殖にも取り組んでいます。また新規プロジェクトとして牡蠣の陸上養殖研究を行っています。

――今後の事業展開のイメージをお聞かせください。

 【吉田社長】 当社は創業以来、牡蠣の安全性を追及してきた結果、レストラン店舗から始まった事業が加工、生産へと事業領域が拡大してきました。今後の中期事業計画のフレームとして掲げている「牡蠣」の6次産業化のうち、「陸上養殖事業」及び「食品加工販売事業」の早期事業化を進め、これら事業を当社の利益成長を牽引する重要領域として位置付け積極的な資金投下を行っていきます。

――今後の事業ごとの取組みについてお願いします。まず、新規事業からお願いします。

 【吉田社長】 『陸上養殖事業』については、共同研究のパートナーである東京大学との研究をより進め、陸上養殖の重要な前提となる牡蠣の餌料となる微細藻類の大量培養技術の確立をめざします。同時に給餌方法、機器の開発にも取り組んでいきます。『加工販売事業』については、既に、6次産業化に向けた2次産業の加工事業拠点として岩手県大槌町で、「大槌町水産業共同利用施設復興整備事業計画」の認定を受けています。2016年3月期に牡蠣加工工場の建設に着手し2018年3月期での寄与を目指しています。現在、東北大学と共同研究している栄養機能性成分分析を加速化させ、高品質・高付加価値の牡蠣サプリメントにより市場規模の大きいコンシューマ健康食品市場への参入をめざします。また、外注している牡蠣フライや冷凍牡蠣について三陸産牡蠣を原料として自社製造での内製化をはかります。

――既存事業についての取組みはいかがですか。

 【吉田社長】 『直営店事業』では、引き続き集客力に長けた百貨店や主要駅の駅ビルやショッピングセンターなどの商業施設内に毎期7店舗程度新規出店を計画しています。『卸売事業』では、オイスターバー市場の成長と相俟って外食市場における牡蠣のニーズは年々高まっており同事業の売上は2015年3月期では売上3億3000万円と前年比44%伸びています。直営店事業で培った牡蠣取扱ノウハウと浄化加工とを兼ね備えている強みを発揮していきます。

――2018年を目指すというお話でしたが、2018年3月期の業績はいかがでしょうか。

 【吉田社長】 そうですね、売上で100億円(2015年3月期は38億5000万円)を計画しています。利益については浄化システムを紫外線から海洋深層水活用とすることによる電気代等の軽減効果等も見込めることや新規事業の寄与で営業利益では10億円(2015年3月期2億1100万円)を見込んでいます。

――ありがとうございました。

 【編集後記】 今年3月19日に新規上場初値2010円でスタート、4月15日には4875円と値を上げ、牡蠣事業に対する期待の大きさを表す展開となっている。ただ、先行投資負担で2015年3月期に続いて2016年3月期が減益となる見通しから目先筋の売りに反落、5月19日には2166円まで下げた。上場後の安値1854円(3月19日)まで下げることはなく、むしろ牡蠣ファンの中長期投資家には好買い場となって29日には3785円と急反発に転じている。牡蠣という身近な食べ物で独自の地位を確立し2018年に向けて成長の期待できることから押し目は積極的に狙える銘柄だろう。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 05:00 | IRインタビュー