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2016年09月16日

【翻訳センターの東社長にインタビュー】上場来初!1Q業績上振れで通期予想を上方修正

■実績が裏付ける経営者の確信と成長力の源泉――東郁男社長に聞く

 翻訳センター<2483>(JQS)は、産業翻訳を主軸に幅広い分野を対象に、外国語ビジネスで総合サプライヤーとして、約4,400社を対象にサービス提供し、売上高アジアNo.1に位置する。
 同社は、第三次中期経営計画に取り組む中で、今期業績は過去最高業績連続更新を目指す通期予想を、第1四半期で上方修正した。同社の成長力が注目される。
 「ニーズを求め意識的にアプローチし、サービスを具現化してきた歴史と体質が当社にはある。」と、静かに語る東社長の言葉に、実績が裏付ける経営者の確信と同社の成長力の源泉をみた。

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――好調なスタートとなりました。印象に残ったことについて

 【東社長】 第1四半期は、翻訳事業が医薬、特許を中心に順調に推移したのに加え、コンベンション事業が大型国際会議の運営により売上、利益ともに好調だったため、上場来初めて、第1四半期での通期業績予想の上方修正を行う結果となった。
 通常、上期、特に第1四半期は顧客企業の静かな始動に連動しがちで、当社業績は下期に偏る傾向にあるが、コンベンション事業の実績がプラス効果となり、例年以上に好スタートをきることができたと考えている。

■コンベンション事業:相次ぐ案件で実績・自信積み定着図る

 【東社長】 コンベンション事業に関しては営業努力を継続させて底固めできたと考えている。今期は「国際外科学会世界総会」をはじめ開催案件の多い年であり、特にこの第1四半期は受注案件の一部で予想以上に実績が上ブレた。大規模な国際会議をスムーズに運営できたことは、次への自信となったので、今後続く予定案件を順次成功させ、さらに次の受注へと連鎖的に繋ぎ定着させたい。

■「お客様に何が一番いいのか」営業担当が意識してきた

――進行中の三次中計の狙いが浸透し、早くも成果が見られると聞きました。

 【東社長】 三次中計には中核となる3つの施策がある。その一つ、翻訳事業での「分野特化戦略」への取り組みが順調だ。従来の「拠点別」営業展開から、同じ分野であれば全国的に展開する戦略に変え、統一した戦略、施策を実施するよう転換したが、医薬分野での案件で、東京で成功したノウハウを大阪で提案したところ複数件の成果が出るなど、具体的な効果が出はじめている。
 仕組みの変更は大仕事だ。営業担当はそれぞれ目標を持ち達成意欲が強いので多少の軋轢は覚悟したが、各営業部長が先頭に立って施策を推進した成果であり、「お客様にとって何が一番いいのかを考える」ことを各営業担当が意識しはじめたことの表れだと理解している。

■関連サービスのトータル提供、それが威力!「グループシナジーが出てきた」

 【東社長】 「グループシナジー」については、翻訳、通訳と派遣の各事業が共同して顧客対応し、受注のない企業・部署からの受注、少量受注企業から受注量のボリュームアップなど、シナジー効果が出ており、いい傾向にある。2012年にISSがグループに加わり、翻訳だけでなく派遣、通訳、コンベンションなどの外国語に関するサービスをトータルで提供できるようになったことが成果として大きく表れているのだと思う。

――会社全体が違和感なく一体化した。要因はどこにあると考えますか?

 【東社長】 医薬分野の専門翻訳会社としてスタートして以来、顧客ニーズを求めた取り組みを進め、工業分野にニーズがあれば工業も展開し、工業や医薬それぞれの業界で特許に関連するニーズがあれば特許にも参入、さらに金融業界にニーズがあるとわかれば金融分野も展開するなど、ニーズを求めて意識的にアプローチし、サービスを具現化してきた歴史と体質が当社にはある。
 また、通訳事業で長い歴史とブランドを持つISSとタイミングよく出会ったことで、事業を多角的に展開する転期になったと考えている。

■経営環境は当社にとってプラスだ

――世界的な経営環境の不透明感があります。貴社にとってプラスかマイナスか?

 【東社長】 全体的にはプラスとみている。リーマンショックの時は、金融分野が直撃を受け、景気に左右されにくい医薬など他分野でカバーし、事業の多角的展開よるメリットを享受した経験がある。経営者としては、業務効率、生産性の向上を図ることが基本だ。同時に、労働集約型の当社にとっては、売上増に耐えられる組織の構築が必要だ。

――環境をプラスにみている理由は

 【東社長】 海外から日本への輸入、逆に日本から海外への輸出、その両面で翻訳、通訳のニーズは存在するからだ。昨今旺盛なインバウンド需要もプラス要因といえよう。

■確定受託が続き今期業績アップに期待拡がる

――最後に、今後を占うトピックスを聞かせてください

 【東社長】 期待できる案件が進んでいる。コンベンション事業では秋に「国際外科学会世界総会」という大きな国際会議が控えており、翻訳事業では工業・ローカライゼーション分野でIT系大手メーカーから大型案件の受注が確定しているほか、昨年8月に業務提携したユースエンジニアリング社との共同営業でマニュアルの多言語翻訳を一括受注している。

――有難うございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 10:57 | IRインタビュー
2016年08月31日

ファンデリーの代表取締役阿部公祐氏に近況と今後の見通しを聞く

 健康食宅配サービスのファンデリー<3137>(東マ)は、15年6月に上場した企業で、ビジネスモデルがユニークであり、社会貢献度が非常に高いことから、注目を浴びている。そこで、近況と今後の見通しについて、語ってもらった。

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――創業される以前はどこにいらっしゃったのですか。

 【阿部代表】 保険会社にいまして、損害保険の代理店設置を提案する仕事をしていました。

――その中で健康の大切さを考えて、起業されたのですか。

 【阿部代表】 保険会社の仕事とは直接的には結び付いていないのですが、社会問題を解決していくことをやりたいと考えていました。その中で、生活の基本である衣食住のうち、「食」で社会貢献につながる健康食の宅配サービスを始めました。
私は、社会に貢献するということに対して、小さい時から意識が高かったと思います。また、チャレンジすることが好きでしたので、新しいビジネスモデルを考えて、多くの人たちに喜んでもらえたらよいなと思っていました。60歳になっても、70歳になっても元気に働ける健康な人が増えたら、豊かな社会になると考えました。
保険会社で営業を担当している時に、多くの経営者の方にお会いしました。皆、目が輝いていて、常に前向きで、経営という世界に魅かれたのも起業につながりました。

――昨今の健康意識の高まりや少子高齢化を考えますと、ある意味では時代の流れに即した、非常に将来性のあるビジネスと思われますね。そこでお聞きしたいのは、御社のビジネスモデルです。

 【阿部代表】 MFD(メディカルフードデリバリー)事業とマ――ケティング事業という2つの事業を展開しています。MFD事業は健康食通販カタログ『ミールタイム』『ミールタイム ファーマ』および健康食通販サイト「ミールタイムネット」を通じた、健康食の宅配事業です。マーケティング事業は前述のカタログ誌面の広告枠販売やサンプリング等の業務受託、健康食レシピサイトの運営を行っています。
MFD事業は、2004年に健康食通販カタログ『ミールタイム』を創刊し、全国の医療機関や調剤薬局など、約18,000か所の紹介ネットワークを、10年かけて構築しました。この紹介ネットワークを通じて、生活習慣病の患者様や食事制限が必要な方々に、管理栄養士が開発した健康食をご紹介しています。また、当社のオペレーターは全員、栄養士か管理栄養士ですので、健康食のご注文の際に必ず、お客様の血液検査数値や食事制限数値をお伺いし、お客様一人ひとりに合わせたメニューをご提案させていただく、カウンセリングサービスに注力しています。
もう一つのマーケティング事業は、食品メーカー等のマーケティング活動を支援するビジネスです。
大きく分けて3つありまして、一つ目は、カタログ誌面の広告枠販売です。カタログ『ミールタイム』および『ミールタイム ファーマ』を手に取る方の多くは、 医療機関に通われている患者様です。これらの方々は、食品メーカー等の販売する健康志向商品の顧客層と合致しますので、顧客に直接訴求できる有用な媒体です。
二つ目はサンプリング等の業務受託です。『ミールタイム』を無料で配布いただいている全国の医療機関を中心とした紹介ネットワークを活用して、食品メーカー等のサンプリング業務を受託しています。医師、栄養士の方からリコメンドされるため、効果的なマーケティングが可能となります。
三つ目は、健康食レシピサイトの運営です。食品メーカー等の商品を使用して、エネルギーや塩分等に配慮した健康食レシピを作成し、レシピサイト『はちまるレシピ』にて紹介するサービスを提供しております。
レシピは、当社の紹介ネットワークで活躍されている管理栄養士の方に考案いただいており、食事療法をされている生活習慣病患者様でも安心してお召し上がりいただけます。
これら2つの事業を合わせ、当社の経常利益率は3年連続で16%となっています。その理由は、『ミールタイム』および『ミールタイム ファーマ』カタログの制作費用を、マーケティング事業で獲得した広告料で賄い、かつ、制作したカタログを、紹介ネットワークの医師や栄養士、薬剤師の方から無料で配布していただいているからです。
医療機関としては無料で使える食事療法の情報メディアということで、喜んで活用していただいております。

――掲げていらっしゃる、一食二医も当初からの考えで取り組まれたのでしょうか。

 【阿部代表】 当初から持っていました。ただ、スローガンとして掲げたのは、5年ほど前からです。
これだけ専門家である医師や栄養士、薬剤師の方が活躍していて、健康に関する情報があふれているのに、何故、生活習慣病の方が増えるのでしょうか。
医療機関には、基本的にお薬で患者様を健康にしていこうという考え方があるように感じます。私の考えは、まず自分達で出来ることは、自分達でやろうということです。「体が悪くなったから、すぐに病院に行ってお薬をもらおう」ではなく、「まず第一に食事コントロールが大切で、それでも困難なときに医療機関に行く」、その様な社会に変え、皆で持続的な社会をつくりたいと考えました。それで、一食二医という明確なスローガンを出しました。

――今ちょうど厚生労働省が進めている医療費抑制政策の基本的な流れにぴったりといえますね。

 【阿部代表】 そうですね。医療費の抑制に貢献できれば、と思っています。

――今期も最高益更新予想で順調ですね。先日発表された2017年3月期第1四半期の業績も良かったですね。

 【阿部代表】 はい。おかげ様で、前年度からしっかりと伸びています。売上も18%増です。

――現状と今後の事業拡大に向けた取組について教えてください。

 【阿部代表】 MFD事業については、医療機関を訪問する回数を増やしています。当社が顧客を獲得するのは主に医療機関からのご紹介ですので、医療機関との関係を強化していけば、売上が拡大します。今期は、医療機関で実施されているセミナーや勉強会へと積極的に参加し、『ミールタイム』の良さを着実に伝えていくことに注力しています。

――食材価格の変動が御社の業績に与える影響について教えてください。

 【阿部代表】 食材の価格が多少変動したとしても、調整できていますので、業績に対する影響はほとんどありません。例えば、ある食材の値段が上昇した場合、他の食材を使用するなど、状況に応じて対応しています。当社の業態は、食材の価格に影響されると思われがちですが、実際の影響はほとんどございません。

――競合他社と御社の取組の違いはどこにありますか。

 【阿部代表】 健康食や健康志向の高い食事の宅配業者は多数ありますが、栄養士がお客様の血液検査数値や食事制限数値をお伺いし、お客様一人ひとりに合わせたサポートに注力しているのは当社のみであると考えています。
よって、お客様へのサポート力の高さが、他社とは異なります。
また、当社は広告でお客様を獲得するという方法は重視せずに、紹介ネットワークを活用したビジネスモデルで獲得する方針です。

――中期的な目標として、売上の目標値というものはありますか。

 【阿部代表】 売上高については、まずは100億円を目指します。そのために、毎期10%を上回る売上をしっかりと積み上げていきます。

――投資家の皆様に、御社の強みをアピールしてください。

 【阿部代表】 当社が圧倒的に強いのは、お客様を獲得するビジネスモデルです。医療機関とのネットワークがありますので、広告、チラシ等の広告宣伝費を使わずにお客様を獲得できます。これにより、3年連続で、経常利益率16%を確保し、有利子負債ゼロで事業を展開しています。加えて、栄養士の専門性です。医療機関とのネットワークを構築しながら、栄養士のサポート力を保有しているビジネスモデルは、他社では追随出来ないのではないかと自負しています。

――具体的に御社の健康食を食べて、数値が改善した例などありますか。

 【阿部代表】 沢山あります。「3カ月で体重が10キログラム減った、中性脂肪が半分になった」や、「透析に入るのが5年先に伸びている」など、当社の健康食を継続している方々から喜びの声が多く寄せられています。

――最後に、御社の今後の方向性を教えてください。

 【阿部代表】 ヘルスケアの総合企業になりたいと思っています。当社は「食」から健康をサポートしていますが、健康管理サイトや本の出版、スポーツ事業、病院設立など様々な事業を展開していきたいと考えています。将来、日経平均採用銘柄の225社に選ばれるような会社になることも大きな夢ですね。

――本日は、長い時間を取っていただき誠にありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 09:47 | IRインタビュー
2016年07月26日

天然界面活性剤市場参入について、イワキの副社長岩城慶太郎氏に聞く

■天然由来の界面活性剤の販売にチャレンジ

 イワキ<8095>(東1)は、7月14日に天然界面活性剤市場に参入することを発表した。今期は、第2四半期連結業績を上方修正していることに加え、今回の新規市場への参入など話題性があることから、代表取締役副社長岩城慶太郎氏に話を伺った。

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――今回発表された天然界面活性剤について教えてください。

 【岩城副社長】 これは大変面白いです。これは非常に古いテクノロジーを使っています。天然由来の界面活性剤は、シャンプーとか石鹸とか、化粧品であれば化粧水とかに入っています。医薬品だとうがい薬に入っています。その他には、動物用の飼料にも使われています。飼料に添加剤として入れると、吸収力が高まります。あとは、土壌改質に使われます。界面活性剤は水を取込む力がありまして、砂漠の緑地化にも使えます。とにかく界面活性剤は色んな用途があります。ただ我々の分野においては、一番なじみが深いのは、化粧品でございます。

――原料は何でしょうか。

 【岩城副社長】 従来は石油から作っていました。石油由来の界面活性剤は刺激性が少しあることから、化粧品メーカーさんは石油由来の界面活性剤は使いたくない方向にあります。特に、ヨーロッパでは肌の弱い人が多いため、まったく石油由来の界面活性剤を使わない化粧品メーカーもあるくらいです。しかし、天然由来の界面活性剤というのは石油由来の界面活性剤と比較すると非常に高価です。例えば、石油由来の20倍くらいします。どのようにして作るかというと、油を発酵させます。微生物を入れて発酵させて、分解したものに界面活性剤が出てくるという仕組みになっています。30年も前から、このやり方で作れば、天然由来の界面活性剤は作れるということが分かっていたのですが、どうしても生産効率が上がらなく高価なものとなりますので、普及しませんでした。我々も過去に何度か、天然由来の界面活性剤の販売にチャレンジしたことがありますが、値段の差が埋まらなくてどうしても商売になりませんでした。

■従来の10分の1以下の価格

――ところが、今回のものは安くできるのですか。

 【岩城副社長】 その通りです。我々が資本・業務提携したアライドカーボンソリューションという会社ですが、天然由来の界面活性剤を石油由来の製品に近い値段で作るノウハウを持っていまして、2倍まではいかないくらいの価格で作れます。従来の10分の1以下の価格で作れる体制です。

――原料はマフアという実ですね。

 【岩城副社長】 マフアというのはインドに生えている植物の実です。この実からは、マッサージをするときに使うオイルがとれます。このマフアは、インドの様々な地域に生えており、非常に安価に入手できますので、このマフアを絞った油をスタートにして、200時間かけて発酵させて、界面活性剤を取ります。完全にインド国内で生産したものを日本に輸入しています。コストの優位性があるということが、魅力です。現在、国内の化粧品メーカーさんに紹介しているところです。

――御社で、この生産方法についてインドに技術者を派遣するなどして、注力されたのですか。

 【岩城副社長】 当社が生産方法を模索していたわけではありませんでした。取引先のつながりで偶然、大量生産する体制が確立し、販売を広げていこうという会社を見つけることができ今回の提携に至りました。

――彼らは、資金力もなく、販売力もないということでしょうか。

 【岩城副社長】 そうですね。先ほど申しましたように、界面活性剤は非常に用途が広くて、化粧品・医薬品用途だと、国内では、全体の10%程度です。

■主要な化粧品会社とはすべて取引関係を持つ

――現在、日本の化粧品会社とは何社ほどお取引がございますか。

 【岩城副社長】 おそらく、日本国内の化粧品会社で、私共とお取引がないところは全くないと思います。主要な会社とはほとんどすべてお取引をさせていただいています。

■マーケット規模は、国内で約500億円

――当然投資家としては、売上はどれほどになりますかということに注目が集まるのですが。

 【岩城副社長】 マーケットの話をしますと、国内で、大体500億円規模です。現在、天然由来の界面活性剤の市場は存在していません。この市場を切り開かなければなりません。夢は、半分ぐらい天然由来に変わったらいいなあと思っています。現実的には、まったくのゼロから切り開いていくので、数年以来の目標としては、3%〜5%の市場を取れればと思います。5%と取れたとしたら、25億円の売上となります。そうすると我々の化粧品セグメントの売上の占める割合の2割ぐらいになります。本当は、10%〜20%ぐらいまで行きますと強気のコメントを出したいのですが、さすがに何十年にもわたって皆がトライしてきてうまくいかなかった背景もありますので慎重にならざるを得ません。コストの問題だけは解決したけれど、品質はどうかということになります。品質については、正直に言って、今から改善していきます。

■原料であるマフアは安価で、価格が安定

――長年かかってうまくいかなかったのに、先ほど突然できたとおっしゃいましたが、投資家は何故できたのか、当然関心あると思います。もう少し詳しく教えていただきますか。

 【岩城副社長】 3つありまして、一つはスタート原料です。発酵によって作る界面活性剤は、スタート原料は油であれば何でもよいのです。天ぷら油でもできます。ただ、食用油を使いますと相場が荒れるといいますか、相場が動きますと原価が極端に変わってしまいます。ところが、このマフアは食用には適していません。用途にしても、マッサージ用のオイルとして使うぐらいで、ほとんど用途がありません。そのため、安価で、価格が安定しているという点がポイントです。
 もう一つは、発酵技術です。微生物を使って発酵させるのですが、スタート原料によって、最適な微生物の組み合わせがあるそうです。このマフアの実と、ある微生物の相性が良いということで、短時間で発酵できるそうです。これまでは、発酵させるのに何千時間もかかっていました。それが200時間までに短縮できたということです。時間が短くなれば、製造コストも安くなります。更に、生産効率が格段に良くなったこともあります。元々他のもので作ると十数パーセントしか出来ませんでした。つまり、1リットルのうちに150ミリリットルしか界面活性剤がとれなかったのですが、マフアの実とある微生物の取り合わせで、37%くらいの収率なっています。つまり、マフアと微生物の発酵について、飛躍的な発酵技術が生まれたといえます。
 3つ目は、自前の生産工場を持っていないことです。インドにある医薬品工場の空いている設備を使わせてもらっています。そのため、初期投資が全く必要ありませんでした。

――突然といわれれば突然ですが、これまでの努力の結果ともいえますね。

 【岩城副社長】 そうですね、突然コスト10分の1にはなりませんので、これまでの努力のおかげですね。もちろん課題もあります。この製品の課題は、色と匂いです。かすかな酢酸臭があります。色も薄茶色です。基本的に、石油由来の界面活性剤は、無色、無臭です。そのため、精製の度合いを高めたり、活性炭処理したりしながら、色を取り省く努力をしなければいけないと思っています。出来ない努力ではないと思っています。

――これが成功すると、真似をするところが出てきますよね。

 【岩城副社長】 我々が、発表しようかと準備していたころに、ドイツの化学薬品メーカーが、天然由来の界面活性剤の量産を開始したという記事が出ていました。もし発酵の時間がものすごく短かったとしても、スタート原料がマフアより安いということはあり得ません。自前の設備で作るのであれば、我々の価格より安い可能性はありません。コストでは絶対負けません。我々にアドバンテージがあると見ています。我々の技術者の感覚では、ドイツの化学薬品メーカーの5年先を行っているそうです。

■全世界での販売権を持つ

――販売権は国内だけですか。

 【岩城副社長】 全世界で販売権を持っています。アメリカ、ヨーロッパでも既に販売していますので、今後、界面活性剤の売り込みをかけていこうと思っています。国内での販促は既に開始しています。数十社にはアプローチ済みです。

――反応はいかがですか。

 【岩城副社長】 みんな、良いですね。性能の評価については、返事は来ていませんが、価格面では、評価されています。

――どうもありがとうございました。
提供 日本インタビュ新聞社 Media-IR at 12:30 | 新規事業の芽